6
10

More than 1 year has passed since last update.

[長期運用]Pythonを使って、平均と標準偏差から将来の株価を予測する[30年で8倍?]

Last updated at Posted at 2022-10-12

はじめに

普通将来の株価を考えるとき、年率7%で30年運用したら、1.07の30乗を計算して約7.6倍と計算しますよね。

でも、年率ってマイナスのときも10%を超えるときもありますよね?
GPIFのウェブサイトにはこう書かれています。

運用の世界では一般的に、株式や債券など各資産のリスクを、リターンの「標準偏差」を使って表します。「標準偏差」とはリターンのブレの大きさを表す数値で、標準偏差が大きい(リスクが高い)ほど、リターンのブレ幅が大きいことを意味します。

では、30年運用したとき何倍になるかをシミュレーションするときも、年率はブレを含むべきでないでしょうか。

予想

増えたり、減ったりして、7.6倍に収束するんじゃないかな。
悪くて1.5倍、よくても10倍とか

設定

一回試算してみた

image.png
こんな感じの株価グラフ見たことありますよね!
25年後にリーマンショック級の不況が起こったのでしょう。
最終的な値は16なので、30年で資産が16倍になりました。
100万円を運用していたら、1600万円です。ウハウハですね!!
でも、7.6倍とは大きく離れていることが気になります。

100回試算してみた

image.png
思ったより、30年後のばらつきが大きいですね。
対数軸を使って、やっと全体像が把握できます。

ave:6.59
max:55.65
min:0.11
std:9.28

なんと1倍以下、つまり元本割れする場合もありました。
100万円を運用したら、最小で11万円、最大で5565万円になります。
恐ろしいですね。
予想より、ばらつきが大きいです。
平均が6.59倍なのは、1.07の30乗と大体一致しますね。
100回の試算中、元本割れを起こしたのは15回でした。

考察

  • 株価の変化が正規分布に従うとは考えにくい
    • キャピタルゲインとインカムゲインがある
  • 各年の株価の変化が独立試行というのも現実に即していない
  • GPIFのウェブサイトによると、海外株式を50年運用していたら54倍になった
    • よって、今回のシミュレーションの結果も妥当といえる
      image.png

結論

高リスク高リターンの商品だと、長期に運用したところで100%安全というわけではないようです。
投資は生活に関係ない資金を使うのが本当大事ですね。
必ず利益が出ると思って、その利益を当てにすると痛い目を見そうです。

にしても、30年で55倍は夢がありますね

積み立てだと、どれだけリスクが下がるのかも検証してみたいです。
複利で長期運用って、いい意味でも悪い意味でも恐ろしいですね。

6
10
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
6
10