Advent Calendar 2019 始まりました。
この Advent Calendar 自体をやってみるのも初めてなんですけど…。
見様見真似でチャレンジします。
NFC (Near Field Communication)
ここでいう NFC とは Near Field Communication の略です。
何かの機器に対してカードを近づけてピッとさせるアレ、あれが NFC です。
NFC Forum の文書にはこのように書かれています。
魔法の杖をひと振りしたら何でも望みがか なうといいのに――昔から人はそんな夢を 見てきました。その長年の夢が、NFC(Near Field Communication)テクノロジーの登場 で現実のものになりました。
日本で NFC が用いられている場面は、Suica、PASMO、ICOCA 等に代表される交通系ICカードから、楽天Edy、nanaco、WAON などの電子マネーカード、自動車の運転免許証、個人番号(マイナンバー)カード、パスポートにも含まれていますね。
おサイフケータイ、最近はコンタクトレス決済(NFC Pay)もじわじわとやってきています。
会社や学校での入退出管理でカードをピッとやっている場所はだいたい NFC です(カードをシュッとスライドさせるタイプは異なります)。
Core NFC
そして、この Advent Calendar のテーマである「Core NFC」とは、iOS 端末で NFC を利用するアプリケーションを開発する際に必ず用いることとなる Framework です。
Android であれば android.nfc.tech Package に対応するかなと思います。
Apple Developer Documentation にはこう書かれています。
Detect NFC tags, read messages that contain NDEF data, and save data to writable tags.
この Framework は iOS 11.0 のときに登場しましたが、そのときは NFC Data Exchange Format (NDEF) のタグの読み取りができるだけのものであり、利用できる場面が非常に限定されていました。
しかし、iOS 13.0 にて NDEF に依らない情報の読み取り、そして情報の書き込みが可能となり、いよいよ本格的に NFC 技術を iPhone で活用するときがきた!という状況になっています。
Android では昔からできた
#Core NFC で何ができるか
日本の場合、一番大きな活用場面は「キャッシュレス決済」もしくは「電子マネーカードとの情報のやりとり」かなと思います。
iOS 13.0 が登場した2019年9月、多くのメディアで取り上げられた「iPhone で電子マネーカードの残高をチェックできるようになった」という情報、あれは Core NFC を用いて開発されたアプリ群を紹介するものでした。
個人的 3大 iPhone の電子マネーカードリーダー
- Japan NFC Reader (本記事執筆者が開発)
- ICリーダー
- CardPort
これらのアプリは Core NFC を用いて、電子マネーカードと NFC 通信を行うことでカード内に記録されている残高、利用履歴、ポイント等を取得し、端末に表示するということを行っています。
また、技術的には電子マネーカードのチャージも iPhone で行うことができたり、スマートロックの解除などスマートホームでの活用も考えられます。
#まとめ
- NFC とは機器に対してカードを近づけてピッとさせるアレ
- 日本では Suica 等の交通系ICカードや電子マネーカード、運転免許証やパスポートにも含まれている
- Core NFC は NFC を iPhone で使うために必要な Framework
- iOS 13.0 で Core NFC の機能が大幅に追加され、実用的になった
Core NFC Advent Calendar 2019、隔日で記事の執筆を予定しているので、はじめはなかなか内容が薄い記事が続くかな…と思います。どうかお付き合いください…。