今回は、ChatGPTを活用してFlutterでiOSアプリを開発しましたので開発の過程をご紹介します。お題は「競馬の収支管理アプリ」
お題:競馬の収支管理アプリ
競馬の収支を簡単に管理できるアプリを作成することにしました。競馬を楽しむためには、収支の管理が欠かせません。そこで、自分の好きな競馬を題材にしたアプリ開発に挑戦しました。
選定理由
以下の理由から、このお題を選びました:
- 個人的な興味:自分が興味を持つ題材の方が開発が楽しく、継続しやすいと感じたため。
- 機能の完結性:アプリ単体で完結する機能を持つことで、開発がシンプルになり、リリース時のハードルを下げられると考えたため。
- プライバシーの確保:外部と通信したり位置情報を取得する機能を避けることで、プライバシーポリシーの準備や審査の難易度を下げることができるため。
開発の進め方
1. アイデアの具体化
まずは、ChatGPTに開発したいアプリの概要と必要な機能、開発環境を相談しました。具体的には以下の通りです:
- お題:競馬の収支管理アプリ
-
機能:
- 収支の入力
- 収支の管理
- 目標設定機能
- 分析画面
-
開発環境:
- MacBook (M2)
- VSCode
- Flutter
2. ChatGPTの活用
ChatGPTの有料版(ChatGPT-o1)を利用することで、段階的な指示と高精度な回答を得ることができました。具体的には、提案されたコードを実装し、シミュレーターで動作確認を行いました。修正が必要な箇所があれば、再度ChatGPTに相談し、コードの修正と確認を繰り返しました。
3. ソースコードの管理
開発が進むにつれてソースコードが増加し、回答の精度が低下することがありました。その際には、以前の記事で紹介したCodeSpoonfeederを活用し、プロジェクト全体を再認識させることで、精度を維持しました。
また、ChatGPT-o1の回答には最新情報が反映されていない場合があるため、エラーが発生した際にはChatGPT-4oのWeb検索機能を使って最新の情報を取得し、ChatGPT-o1にフィードバックすることで問題を解決しました。
iOSアプリのリリース
1. Apple Developerへの登録
App Storeでアプリをリリースするためには、Apple Developerに登録する必要があります。登録には年会費(99米ドル)がかかります。
2. サポートとプライバシーポリシーの準備
リリース時には、サポート問い合わせ先とプライバシーポリシーのページリンクが求められます。個人開発の場合、これらの準備がめんどくさく感じることもありますが、以下の方法で簡単に対応しました:
- サポートURL:X(旧Twitter)に専用アカウントを作成し、そのURLを問い合わせ先として設定
- プライバシーポリシーURL:Googleドキュメントでプライバシーポリシーを作成し、全員閲覧可能なリンクを設定
結果的にどちらとも問題なく審査を通過しました。
3. メールアドレスの管理
個人開発で複数のWebサービスを運営する際、新しいメールアカウントを取得するのは手間ですが、Gmailのエイリアス機能を活用することで効率化しました。例えば、qiita@gmail.com
に対して、qiita+webservice@gmail.com
のようにエイリアスを設定すると、同じメールボックスにメールが届きます。長期間運用するサービスには、個別のメールアドレスを取得することを検討しています。
4. App Store審査の通過
リリース時に2回のリジェクトを経験しました。
-
1回目のリジェクト:
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2回目のリジェクト:
最終的に、これらの修正を経て無事に審査を通過し、App Storeにリリースすることができました。
まとめ
競馬好きの方はもちろん、収支管理アプリをお探しの方はぜひ「競馬トラッカー」をダウンロードしてご利用ください。FlutterとChatGPTを活用することで、効率的かつ楽しくアプリ開発を進めることができました。これからも新しいプロジェクトに挑戦していきますので、応援よろしくお願いします!
アプリはこちらからダウンロードできます:
競馬トラッカー - App Store
さいごに
この記事が、FlutterやChatGPTを活用してiOSアプリを開発したいと考えている方の参考になれば幸いです。質問やフィードバックがありましたら、ぜひコメントでお知らせください!