目標タイムを設定し、そこから適切なペースをExcelで計算する方法はネット上にたくさん転がっています。
しかし、逆にキロ何分何秒で走るか、から関門ごとの予想通過時刻を計算するExcelの作り方の紹介が意外と少なかったのでご紹介します。
パラメータ(キロ何分何秒で走りたいか)をどのような形式で渡したいかにより
1と2の2パターンがあります。
目次
1.○.○分/㎞から予想通過時刻を計算 ←面倒
2.○分○秒/㎞から予想通過時刻を計算 ←1より圧倒的に簡単
1.○.○分/㎞から予想通過時刻を計算
1㎞あたりのペースを7.5分/㎞などと
分のところは整数、秒のところは小数の形で
パラメータとして渡す時の計算式はこんな感じになります↓(赤枠部)
小数部分を整数に直さないといけないので
けっこう面倒くさいです。
=[1つ前の関門の通過時刻]+TIME(0,ROUNDDOWN([1つ前の関門から、次の関門までの距離]*[1㎞あたりのペース],0),MOD([1つ前の関門から、次の関門までの距離]*[1㎞あたりのペース],1)*60)
やってることは単純。
TIME関数で前の関門から次の関門までにかかる時間を計算して、
前の関門の通過時刻に足し算しているだけ。
具体的には、
セルF6でパラメータとして与えられた、1㎞ごとのペース○.○分/㎞(今回は"7.5")に
前の関門から次の関門までの距離を掛け、
その計算結果の整数部分をTIME関数の第2引数(分)に、
小数部分に60を掛けたものをTIME関数の第3引数(秒)とすることで
次の関門での通過時刻を計算することができます。
2回同じ式が出てきていて無駄なことをしているように見えますが、
そこまで複雑な計算式ではないので目をつぶりました←
- Time関数
構文:TIME(時, 分, 秒)
引数に時間、分、秒を渡すことで
時刻の計算ができるようになります。
TIME関数の第2引数である、"分"を計算する時に使用するのが
次のROUNDDOWN関数です。
- ROUNDDOWN関数
構文:ROUNDDOWN(数値, 桁数)
第2引数で指定した桁数で
第1引数の数値を切り捨てます。
今回はTIME関数の第2引数を計算したいので
整数部のみ抽出する、ということで
ROUNDDOWN関数の第2引数を0にして
整数部分のみ計算。
TIME関数の第3引数である秒を計算する時に使用するのが
次のMOD関数です。
- MOD関数
構文:MOD (数値, 除数)
第1引数÷第2引数の余りを求める関数です。
第1引数が小数の場合、
第2引数を1にすることで第1引数の小数部分のみを計算することができます。
2.○分○秒/㎞から予想通過時刻を計算
1㎞あたりのペースを7分30秒/㎞などと
分も秒もそれぞれ整数の形でパラメータとして渡す時の計算式は
こんな感じになります↓(赤枠部)
=[1つ前の関門の通過時刻]+[1つ前の関門から、次の関門までの距離]*[1㎞あたりのペース]
1と違い、セルF6のパラメータを時刻表示にしておくことで、
TIME関数を使用しなくても時刻の足し算が簡単にできます。
まとめ
1の方法も2の方法も、走りたいペースが急遽変わったとしても
パラメータの値を変えるだけで全ての関門の通過時刻が
一括で置き換えられるようになっています。
よろしければご活用ください。
(pixtabayより)