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あなたが落とした monokai テーマとターミナルの真の姿

Last updated at Posted at 2020-05-08

ああっ! あなたはうっかり monokai テーマを泉の中に落としてしまった!!

「そ、そんな……! おらの monokai テーマが……!!」

あなたは地面に手をつき、必死で泉の水を掬ったが……
monokai は、泉の底へと沈んでいったようだった。

そのとき、泉の上に光の窓が現れた

窓から光が溢れ出し、光は人の姿を象った。
頭上には光の輪が燦然と輝いている。背からは翼が生えていた。

『……ますか……聞こえていますか』
『今、あなたの心に直接呼びかけています……』

「め、女神様?!」

女神はあなたに問いかける

『あなたが落としたのは、赤の monokai ですか』

Screen Shot 2020-05-09 at 3.52.39 1.png

『黄色の monokai ですか』

Screen Shot 2020-05-09 at 3.52.39.png

『それとも、茶色の monokai ですか』

Screen Shot 2020-05-09 at 3.52.48.png

どれが本当の monokai なのか?

「女神様」
「おらが落とした monokai は、その中にはありませんですだ」

『……そうですか。お役に立てず、申し訳ありません』

女神は残念そうに答えた。
あなたは女神を落胆させたことを申し訳なく思った。

「そんな、とんでもねぇですだ」

あなたは慌てて首を振った。
そして、スラスラと地面へ monokai テーマを描きつけた。

「おらが落とした monokai は、こんな感じでしただ」

Screen Shot 2020-05-09 at 3.56.12.png

『……これ、は……』

「黒の monokai ですだ」

4 つ目の monokai である。
女神はしばし待つように告げ、窓を通ってどこかへと向かっていった。

真の monokai とは

再び窓から女神が姿を現した。

『お待たせしましたね』
『これが、真の monokai-emacs の姿です』

monokai_0.png

「これは……茶色の monokai ですだ」

『そう、 monokai は黒くありません
『あなたには、真の 24bit 色のサポート が必要なのです』

真実の試練と terminfo

『あなたに truecolor_test を授けましょう』

truecolor_test
#!/usr/bin/env bash
awk 'BEGIN{
    s="/\\/\\/\\/\\/\\"; s=s s s s s s s s;
    for (colnum = 0; colnum<77; colnum++) {
        r = 255-(colnum*255/76);
        g = (colnum*510/76);
        b = (colnum*255/76);
        if (g>255) g = 510-g;
        printf "\033[48;2;%d;%d;%dm", r,g,b;
        printf "\033[38;2;%d;%d;%dm", 255-r,255-g,255-b;
        printf "%s\033[0m", substr(s,colnum+1,1);
    }
    printf "\n";
}'

あなたは丁寧に truecolor_test を受け取り、自分の bin の中にしまった。

あなたはいそいそとターミナルを取り出した。
そして tmux に接続し、 truecolor_test を呼び出した。

Screen Shot 2020-05-09 at 5.31.39.png

『このスペクトル……壊れていますね』

「そんな……」

『あなたには、 xtermi-24bit が必要なのです』
『この窓からリンク ↑ を辿り、真のターミナルを手になさい』

あなたは女神に導かれ、光の窓を通り抜けた。

そこは Spacemacs の世界だった。
世界の端で、あなたは真なる 24 bit color を目にし……

そして、それを元の世界へと持ち帰ったのだった。

真のターミナルが、 tmux へと繋がれるとき

True color を描くためには、 xterm-24bit を手に入れた上で、
ターミナルの TERM 値と tmuxdefault-terminal
xterm-24bit に設定する必要がある。

あなたは TERM 値を xterm-24bit に設定した。
そして、 ~/.tmux.conf を書き換えた。

.tmux.conf
set -g default-terminal "xterm-24bit"
set-option -ga terminal-overrides ",$TERM:Tc"

すると、 truecolor_test が、カタカタと震え始めた。
今こそ己を解放せよと、呼びかけてくるかのようだった。

——応えてくれるのか。
あなたが truecolor_test を起動すると、大地が揺れた。

「女神様、おら……」

Screen Shot 2020-05-09 at 5.38.03.png

あなたの前で、初めてターミナルが真の姿を現していた。
そして、あなたが Emacs を起動したとき……

Screen Shot 2020-05-09 at 3.52.48.png

そこには真の monokai の姿があった。

でも女神様

「この monokai 黒くないですだ」

『それが真の monokai の姿なのです』

「……」

そのとき、はたと女神は気がついた。

echo -e "\e[3mfoo\e[23m" してごらんなさい』

「え?」

echo -e "\e[3mfoo\e[23m" するのです』

あなたはせっせと echo -e "\e[3mfoo\e[23m" した。

Screen Shot 2020-05-09 at 5.04.57.png

『なんということでしょう……』

「め、女神様。おら、何か悪いことをしてしまったのでしょうか」

真のフォントの姿とは

『斜体です』

「え?」

『斜体が出なければならなかったのです』
『あなたのフォントを見せてご覧なさい』

「は、はい。 Sauce Code Pro を使っておりますだ」

Screen Shot 2020-05-09 at 5.04.59.png

「このフォントで……あれ?」

『気づいたようですね。あなたのフォントは 欠損 しています」

再インストールするのです

『復旧できますか?』

「やってみますだ!」

あなたはおもむろに 'Sauce Code Pro'find すると、
つらつら呪文を書きつけた。

$ rm /System/Volumes/Data/Users/toy/Library/Fonts/Sauce\ Code\ Pro*
$ brew tap homebrew/cask-fonts
$ brew cask reinstall font-saucecodepro-nerd-font

「で、できた……!」

Screen Shot 2020-05-09 at 5.08.28.png

「これで……これで……!!」

Screen Shot 2020-05-09 at 5.57.13.png

foo~~~~~~~~!

あなたは最高潮の気分で女神の方へ向きなおった。
だが、女神の姿は徐々に薄れていくのだった。

光の窓が閉じていく

「そんな、女神様……! おら、まだ女神様に助けてもらわねぇと……!」

女神の姿は、煙が広がっていくかのように
この世から失われつつあった。

『私の助けなど、大したものではありません。あなたを救ったのはあなた自身 1 です』
『あなたなら、自分の足で歩めるでしょう』

「女神様……! おら……おら、このフォント、大事しますだ!!」

光が空に溶けていく。
光の粒が 1 つ残らず散った後でも、あなたはしばらく泉が映す景色を眺めていた。

やがてあなたが泉の前から去ったとき、
あなたは以前よりも強くなっていたのだった。


  1. 女神は、あなたが Darkokai を拾ったことを知っていた。 

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