はじめに
心理的安全について興味があったのでこれから勉強するために資料集めました。
他にも心理的安全について調べてる人のお役に立てればと思ったので公開します。
【前提】心理的安全とは
心理的安全の概念の提唱したエイミー・C・エドモンソン氏は、自身が初めて「心理的安全性」という概念について研究した論文で以下のように述べています。
- [Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams](https://web.mit.edu/curhan/www/docs/Articles/15341_Readings/Group_Performance/Edmondson Psychological safety.pdf)
Team psychological safety is defined as a shared belief that the team is safe for interpersonal risk taking.
直訳すると、自分の所属するチームは対人リスクのある行動を取っても安全であるという共通の信念と言えます。
またGoogleのre:Workガイドに記載してある心理的安全の定義は以下になっています。
心理的安全性とは、対人関係においてリスクある行動を取ったときの結果に対する個人の認知の仕方、つまり、「無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だ」と信じられるかどうかを意味します。
歴史
というわけで年代別になんとなくまとめます。
※注意:僕はほぼ未読です。これから勉強するときのインデックスになればと思ってまとめたので、内容ついても軽く書いてますが中身を実際に見て書いてるわけではないので間違ってたらすみません。。。
【誕生】1999年
- 【論文】[Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams](https://web.mit.edu/curhan/www/docs/Articles/15341_Readings/Group_Performance/Edmondson Psychological safety.pdf)
- psychological safety(心理的安全性)という概念の起源となった論文。
- エイミー・C・エドモンソン氏はチームの学習習慣を促進しパフォーマンスを発揮するには心理的安全性が必要だと提唱した。
2008年
- 【論文】「恐怖」は学習意欲を阻害する
- 知能労働が常となった現代の労働環境では「決められたプロセスを遂行する力」や「定型的な業務を効率的に管理する力」は有効性を失い、学習してプロセスを改善していくことの価値が上がっている。
- 学習志向のブロックとなる「恐怖」という心理についての論文。
2010年
- 【事例】コピアポ鉱山落盤事故
- 2010年のチリ地震で坑道の崩落により、炭坑夫33人が生きたまま閉じ込められた事件。
- 絶望的な状況だったのにも関わらず事故発生から69日後、死者0で全員が救出されたこの事件は奇跡として報じられた。様々な分野の専門家が協力して奇跡を成し遂げたこの事件はチーミングの成功例として後のエイミーさんの研究事例になっている。
2011年
- 【論文】失敗に学ぶ経営
- 失敗を悪とせず、失敗から学ぶ組織環境を作るための条件を研究した論文。
2012年
- 【論文】グローバル時代の「超」チーム戦略
- エイミー・C・エドモンソン氏が「チーミング」(不確実性の高い環境下で有効なチームを成立される手法)に着目して書いた論文
2014年
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【書籍】チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ (日本語) 単行本 – 2014/5/24
- 心理的安全性の母であるエイミー・C・エドモンソン著。
- チームが機能するための研究結果をまとめた本。
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【論文】チリ落盤事故の奇跡: 33人を生還させたリーダーシップ
- 2010年のチリ地震時の奇跡の救出劇を対象に、指揮統一と権限委譲という矛盾する2つを両立させる条件を明らかにした研究。
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【動画】Building a psychologically safe workplace: Amy Edmondson at TEDxHGSE - YouTube
- エイミー・C・エドモンソン氏のTEDトーク
- モチベーションや責任と心理的安全は別であり、両方が揃ってこそ高パフォーマンスを発揮するって話をしてる。
- 上の動画をテキストで紹介してるページもある
2015年
- 【研究】「効果的なチームとは何か」を知る
- Googleのピープルアナリティクスチームが「効果的なチームを可能とする条件は何か」を調査した結果を解説してくれるページ。「Project Aristotle」と名付けられたこの調査で、「心理的安全性」が効果的なチームの第一条件であると分かり、IT業界で広く「心理的安全」という言葉が用いられるようになった。
2016年
- 【論文】業界を超えたチームで成功する法
- 知識や価値観が異なるメンバー同士で効果的なチームを作る慣行を明らかにした研究。
2018年
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【動画】How to turn a group of strangers into a team | Amy Edmondson
- エイミー・C・エドモンソン氏のTEDトーク動画。
- 2010年のチリ地震で地下に閉じ込められた33人の炭坑夫のチームワークを例に、見知らぬ人同士を迅速に効果的なチームへ変える方法を解説してる。
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- Googleの研究で心理的安全性が注目されるようになった今、もう一度心理的安全性の母であるエイミー・C・エドモンソン氏によって上記概念をまとめた本。
- 和訳出てくれないかなあ。
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【書籍】世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
- Googleのプロジェクトアリストテレスの研究結果を元に「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法を解説する本。
- 当然心理的安全についても言及があり、実践で活かす方法まで解説がある。(らしい)
2019年
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- イノベーションを起こす横の繋がりを作る条件についてリーダーができる4つのことを明らかにした研究。
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- 心理的安全性の自体の説明と心理的安全性の高いチームを作るにはどうすればいいのかを実践的に解説してるらしい。(未読)
- 全部で39ページと短く、手取り早く実践したい人向きな気がする。
参考
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https://bizhint.jp/keyword/101187
- 心理的安全性の起源と注目されるようになった背景が簡潔に書いてある。
- 図が多くて見やすい。
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https://scrapbox.io/nishio/Psychological_Safety_and_Learning_Behavior_in_Work_Teams
- 1999年の [Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams](https://web.mit.edu/curhan/www/docs/Articles/15341_Readings/Group_Performance/Edmondson Psychological safety.pdf)がざっくりとまとまっているページ。
- 図と言葉の定義がまとまってて見やすい。
おわりに
一通りそれっぽい資料集めました。
めっちゃ多いですね。。。
色々集めたけど手取り早く実践できそうな書籍だけまず読もうかな。