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3週間で認定Kubernetes管理者 試験、CKA(Certified Kubernetes Administrator)に合格しました!

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初めに

 CKA試験をずるずると延ばしていましたが、資格の有効期限が変更されたことで、真剣に試験勉強に取り組むことになりました。

 2024年3月初めにThe Linux Foundationからこんなメールが届きました。要は、試験に合格した場合、4月1日以前は資格が3年間有効であり、4月1日以降は2年間有効ということでした。
Screenshot 2024-03-03 at 16.17.00.png

 急いで、3月末のCKA試験を予約しました。

 CKAはLinux FoundationとCloud Native Computing Foundation(CNCF)によって作成された、 Kubernetes (以降K8s)管理者向けの資格です。
 ハンズオン形式のテストで、ブラウザに試験問題と試験用の CLI 環境が用意され、そこで実際にクラスタを操作して問題を解いていきます。実技試験です。

マイバックグラウド

 プロファイル
  ・Linuxの基礎知識があり(LPIC-1レベル)
  ・ネットワークの基礎知識があり(CCNAレベル)
  ・コンテナ(Docker)とオーケストレーション(K8s)の知識はゼロ
  ・3月8日から本気で勉強開始、3月30日に受験(3週間)

 ちなみに、資格試験の勉強には合格者の声がとても参考になると思います。自分に合った勉強法があれば真似すればいいですし、他の人が予期せぬトラブルに遭遇した経験からも学べます。
 私が参考した投稿はこちらこちらです。

事前準備と参考資料

 1. Linux Foundationのアカウント作成、試験代395ドル(2024年3月では約59,816円)を支払う

 2. 初心者にやさしい入門書を購入
   『仕組みと使い方がわかるDocker&Kubernetesのきほんのきほん』
  Screenshot 2024-03-03 at 17.48.49.png
  理論とハンズオン両方入っている読みやすい本です。お勧め!

 3. マイMacBookに Docker Desktop をインストール

 4. Udemy Certified Kubernetes Administrator (CKA) with Practice Tests コースを94%(1,500円)で購入。
 CKAコースの定価は27,800円ですが、Udemyはいつもセールをやっていますので、誰でも定価で購入可能なオンラインコースです。入手すべきアイテムです。
Screenshot 2024-03-31 at 22.29.02.png

 5. 2の参考書を10日間弱で読み終わったので、『Kubernetes完全ガイド 第2版』も追加で購入しました。
 この本レベルは高くなったため、全部読むではなくわからない時に調べるための「辞書」として使っていました。

 6. オンライン試験用のレンタルオフィスの予約、下見
 CKAはオンライン試験であるため、もちろん受験環境には厳しい制約を設けています。
 例えば下記のような制約があります:
 - 周囲に電子機器が無い
  - 壁には張り紙が無い
 - 時計や携帯は手の届かないところに保管
 - 水分は透明なペットボトルのみ可(ラベルは剥がす)
 などがあります。詳細はホームページまでご参照ください。
 
 自分の部屋よりもレンタルオフィスを利用した方が便利だと考えました。イレギュラーな事態を避けるために、試験の3日前にレンタルオフィスを下見しました。最初に選んだレンタルオフィスは家のすぐ近くにありましたが、電波が弱かったため試験用の環境チェックに合格できませんでした。そのため、2日前に別の優先LAN付きのレンタルオフィスを見つけました。今回は無線WIFIでも環境チェックに合格しました。
 また他の受験者の記事を読むと、試験中にシステムが落ちたりすることがあるようですので、最初から有線LANを利用することを考えると良いでしょう。

マイ勉強方法

 コンテナ(Docker)とK8sについての知識が全くなかったので、最初に『仕組みと使い方がわかるDocker&Kubernetesのきほんのきほん』を自分のPCでDockerを構築しながら読み始めました。半分ほど読み進めた後、Udemyのオンライントレーニングコースを受講し始めました。
 
『仕組みと使い方がわかるDocker&Kubernetesのきほんのきほん』では、Dockerの基礎から解説が始まり、一方でUdemyのコースではKubernetesの基礎から教えてくれるので、両方を同時に利用することで、知識の盲点を補完することができました。

 10日間で『仕組みと使い方がわかるDocker&Kubernetesのきほんのきほん』を読み終えた後、残りの時間はUdemyに集中しました。Udemyではビデオを再生しながら、メモを取るなどして学習しました。また、複雑な練習問題(セキュリティ、ネットワーク、ストレージなど)は、実際に試行して解説を見た後、もう一度試行することで理解を深めました。

 個人的に、UdemyのオンラインコースはCKAの試験だけでなく、K8sの知識を身につけるための非常に役立つ教材だと思います。ビデオをただ視聴するのではなく、途中で動画を止めて必要なメモを取ることをお勧めします。また、Udemyのコースはすべて英語ですが、英語が苦手な方でも再生スピードを調整したり、日本語字幕を利用したりすることで学習できます。英語の説明は非常にわかりやすいため、K8sの初心者でも理解が可能です。
 ただし、コンテナ(Docker)の基礎についてはほとんど触れられていないため、事前に勉強することをおすすめします。
   
 その他、もっとハンズオンしたい方にはこちらのラボは無料で利用できます。自分は試験までには2、3トピックしか実施していなかったですが、余裕がある方ぜひご利用ください。
 試験までにはよく利用するコマンド(kubectl get,describe,apply,log,editなど)は体で覚えた方がいいです。

受験当日の注意事項

 ・レンタルオフィスにあるポスターや注意事項の掲示を、自宅から持ってきた紙やタオルで隠していました。
IMG_6090.jpg

 ・試験予約ページで「Take Exam」をクリックし、試験の30分前からオンラインチェックインしました。(担当者と試験監督はさまざまな確認作業を行うため、絶対前持ってチェックインしてください!)

 ・試験用のPSIアプリ(現在はブラウザではなく、専用のアプリ内の仮想環境で受験)をインストールしました。

 ・確認担当の指示に従い、部屋や壁、机の上下、身分証明書、耳や手、使用していないモニターの裏など、パソコンのカメラでゆっくりと映してチェックしてもらいました。確認担当からは、壁にあるタイルや紙、ポスターも全て剥がしてくださいと言われました。私は「レンタルオフィスの運営会社の所有物であるため、剥がすことができません。ですので、塞いでいます」と説明したところ、納得してもらいました。

 ・その後、試験監督が指名されました。確認担当と試験監督は別々の人物であり、受験者からは顔が見えません。すべてのコミュニケーションはチャットを通じて英語で行われます。

 ・kubernetes.ioは試験問題の最初のキーワードからアクセス可能です。もちろん、仮想環境のFirefoxからも利用可能です。

 ・17問があります。

 ・自分のPCのモニターが12インチなので、ブラウザの画面が一部見切れたりしていました。もっと大きな画面、例えば14インチか15インチのものを使った方が良いでしょう。

 ・試験は2時間ありますが、仮想環境で結構遅延がありました。操作が練習時ほどスムーズではなかったので、普段よりも回答に時間を1.25倍以上使ったような気がします。遅延が酷い場合は、質問にフラグを付けて次の簡単な問題から解くことができます。

 私の場合、16問目のSidecar作成問題ではFirefoxの遅延が本当にひどく、コピーしたいセッションにはなかなか辿り着くことができませんでした。その時は終了まで5分しかなかったので、すぐに諦めて最後の17問を解きました。結果として16/17問を解答しました。

結果

 投入:
 ・金銭コスト:試験代(59,816円)+ 図書代(6,992円)+ オンライン授業代(1,500円)+ レンターオフィス代(6,930円)= 75,238円
 ・勉強時間:60〜70時間弱
 ・試験結果:76点(66点合格)T T
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 その他、受験勉強中に実施したこと:
 ・牛尾剛さんの『世界一流エンジニアの思考法』を読み終えました(気分をリフレッシュするため)
 ・パーソナートレーナーを予約し、3回レッセンを受けました(健康管理のため)
 ・思いついたことをこのブログに書き記しました(振り返りと将来の受験者の参考のため)
 ・仕事をこなしました(会社員としての責務を果たすため)

終わりに

 CKAの受験を通じて、コンテナとK8sの基礎を学びました。試験の合格はゴールではなく、むしろスタート地点だと考えています。これからは、仕事や勉強の中で、なぜコンテナやオーケストレーションツールが必要なのかを考えながら理解を深めていきたいと思います。知識を定着させるには、やはり繰り返し学習する時間が必要で、焦ってはいけないと感じます。

 今後は、学んだことを忘れないように、アウトプットやハンズオンなどを積極的に行っていきたいと考えています。

 最後に、自分自身の頑張りに、まずは「お疲れ様」と言いたいと思います。そして、経験を共有してくれたネット上の先輩たちや、常に温かい目で投稿を見てくれた方々に感謝しています。

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