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本番環境などでやらかしちゃった人Advent Calendar 2023

Day 23

CDN業者にやられた話

Last updated at Posted at 2023-12-30

A社の営業

某Webサービスを運用していた時の話。
そのサービスでは広告が主な収入源で、そのためSEOはめちゃめちゃ重要で、SEOの順位と売り上げが比例するような感じでした。
なので、SEOコンサルにずっとアドバイスをしてもらっている状態でした。

そんな時、世界的に有名なCDN業者から営業を受けました。ここでは仮に A社 としましょう。
A社が言うには「パフォーマンス改善で御社の売り上げを倍増される自信があります!」とのこと。
確かにサイトの表示スピードはSEOにもめちゃめちゃ重要ですし、SEO関係なくても、サイトスピードと顧客の購買意欲は比例するとよく言われています。

そうは言っても かなり高額な利用料を 提示されたので、簡単には契約は決断できません。
一旦2週間だけ無償でトライアルさせてもらうことになりました。

トライアルするも

トライアルするも、正直体感的にも早くなった感じはなく、アクセス数や売上などの数値をみても特に変わりはありません。

というのも。CDNあるあるですが、そもそもCDNでキャッシュできる要素があまり多くありませんでした。
データのリアルタイム性も大事なサービスだったのでメインの機能のページはキャッシュできず、キャッシュできたのは画像やCSS、JSなどの静的リソースや、静的なLPなどで、正直そこが早くなってもそんなに改善しない予感はしていました。

ということで大金払う価値はなさそうと言う判断で、トライアルで終わり契約には至りませんでした。

事件勃発

それから数ヶ月後のある日、サーチコンソールに 「コピーサイトの疑いがあります」 的な警告が出てきました(正確な文言忘れました)。

類似のサイトのURLも載っていたので開いてみると、全然知らないドメインで動いているうちのサービスでした。
「え、なんでこんな完璧にうちのサイトコピーされてるの!?」 とメンバー一同驚き、ドメインの所有者を見てみるとなんと A社
そうそれは、うちのサービスをオリジンサーバとした、A社のCDNを通したページ だったのです。
ホスト名は適当な名前だったので、恐らくトライアルしていた時にA社の人間が動作確認用に建てていて、そのまま放置されていたのでしょう。

A社に連絡し、そのサイトはすぐに止めてもらいましたが、時すでに遅し。
おそらくその影響で、SEOは暴落。上位を取れていた様々なキーワードも大きくランクダウンし、検索結果1ページ目に出ていたキーワードも1ページ目に出なくなってしまいました。
当然オーガニック流入は激減。売り上げの穴埋めのため、広告投資を増強する羽目になりました。
当然利益率も激減です。

その日から様々な修羅場を迎えるのですが、それはまた別の機会に。

その後のA社

その後、私は転職し、そこではすでにA社と契約していたのですが、そこでも色々なことが起きA社への不信感は強まりました。

  • 年に1度1時間くらい異常にサイトスピードが遅くなる時がある。A社のCDNを通さないで直接アクセスすると問題ないことは確認済み。
    • A社に調査をお願いするも、「海外の一部のエッジサーバだけで問題が起きていたようです」と明らかな嘘情報を言われる。
    • こっちは日本でおかしくなっているのを確認しているって言ってんのに
  • 約束の期限を守らない
    • 質問を投げたあと「3日以内に回答します」と自分で言っておいて、3日以内に回答が来たことはただの一度もない。

結局、そこでも解約することになり、2ヶ月前に解約通知したところ、あっさり解約の話が進みました。
一般的な企業なら引き留めのため新しいプランの提案とか営業がしてきそうなものなのに結構あっさりしてるんだなあ、と思っていたら、先方の営業から連絡が来たのが、 契約終了1週間前
いや、このタイミングでどんだけ良いプラン出されても社内手続き上もう間に合わねえよ、っていう。

所感

ということで、儲かっているのをいいことに色んなところであぐらをかいて、サービスの品質を落としてるんじゃないの、と個人的に思った話でした。
全然関係ない話ですが、北海道の赤飯には甘納豆が使われていることが多いです。

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