はじめに
2021年9月14日(火)に、データサイエンティスト検定を受検しました。この検定は、2021年9月11日(土)からスタートした新たな試験です。本記事では検定の概要と、私が実際に受検して感じた所感を書いていきます。
私は実務経験者ですが、初学者や実務未経験の方にも参考になるかと思います。
今後、受検を考えている方に少しでもお役立てできれば幸いです。
なぜ受検したか?
私は30歳手前で未経験からデータサイエンティストを目指し、業務で必要な知識をその都度気合で習得してきました。
体系的に勉強した経験がないため、どの程度の知識があるか客観的に知りたかったのが一番の動機です。
データサイエンティスト検定って何?
「そんなのは知ってるよ!」という方は読み飛ばしてください。
3行でまとめると
・データサイエンティストとしての実務能力と知識を証明するための試験だよ
・難易度は見習いレベルの基本的な内容が多いよ
・とはいっても、カバーすべき領域は結構広いよ
『データサイエンティスト検定™ リテラシーレベル』(略称:DS検定™ ★)とは、アシスタント・データサイエンティスト(見習いレベル:★)と数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムが公開している数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)におけるモデルカリキュラムを総合し、実務能力と知識を有することを証明する試験です。
参考:https://www.datascientist.or.jp/dskentei/
検定概要
- 受験資格 なし
- 実施概要 選択式問題
- 全国の試験会場で開催(CBT)
- 問題数80問程度
- 試験時間90分
- 出題範囲 スキルチェックリストの3カテゴリ(データサイエンス力、データエンジニアリング力、ビジネス力)の★1(見習いレベル)相当と数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)におけるモデルカリキュラムを総合した範囲
参考:https://www.datascientist.or.jp/dskentei/
試験範囲
参考:https://www.datascientist.or.jp/dskentei/
検定の対象
本検定の受験対象者は以下のような方を想定しています。
・データサイエンティスト初学者
・これからデータサイエンティストを目指すビジネスパーソン
・データサイエンティストに興味を持つ大学生や専門学校生など
参考:https://www.datascientist.or.jp/dskentei/
私のバックグラウンド
・文系未経験からデータサイエンティストを目指す
・データ分析歴4年
・データサイエンティスト系の資格は、特に持っていません
詳しくは下記を参照ください
28歳、一念発起して未経験からデータサイエンティストを志した2年間の軌跡
受検に受けた勉強
本検定に向けて下記を1周しました。
・公式テキスト:5時間
・対策アプリ:4時間
公式テキストの模試(45問)とアプリのオリジナル問題(90問)を解き、不正解だった分野を中心に勉強しました。
検定を終えての感想
試験内容の詳細は載せることができませんのでざっくり。あくまでも私個人の感想です。
データサイエンス力
・公式テキストの語句の理解がきちんとできていれば問題なし
・基礎統計や高校レベルの数学力があれば問題なし
・統計検定やE資格の勉強した経験がある人にとっては楽勝かも。
偉そうに書いてますが、私は全然楽勝ではなかったです。
データエンジニア力
・SQL,BI,機械学習,深層学習,自然言語処理の問題は即答
・データインフラ系に苦戦
・他の二つに比べると難易度が高め
実務で経験してきたところは割とできましたが、未経験&勉強不足の箇所は何問か落としてしまいました。
ビジネス力
・ビジネスというより、国語力や常識力が必要
・データサイエンス関係なくねって問題もちらほら
・公式テキストやアプリのオリジナル問題の方が良問
実務未経験者への配慮がある一方で、もう少し実務よりな出題があっても良かったのではという印象です。
で、何点取れたの?
内緒です。合格していることを祈ります。
やっておいた方がよさそうなこと
実務経験者
私のような実務からスタートした人間は、教科書的な基礎統計の数式理解や実務で扱ったことがない分野がどうしても弱いので、その部分は素直にがっつり勉強しておいた方がよさそうです。
実務未経験者・初学者
実務未経験者の方は、公式テキストやアプリの対策問題をがっつりやり込むのが良さそうです。
統計、SQL、機械学習・DL、サーバー、データベース、セキュリティ等々についてやや広めの範囲から浅めの内容が出題されました。専門書でがっつりやるよりも試験に特化した公式テキストやアプリを中心に取り組むほうが効率が良さそうです。
実務未経験者に不利な問題は多少捨てても合格ラインには達すると思われます。
これからデータサイエンティストを目指す方へ
Twitter等では「超簡単で余裕だったw」「ノー勉だったけど9割取れた」みたいな感想をちらほら見かけますが、「これからデータサイエンティストを目指す初学者」にとっては、決して簡単ではありません。
理由としては、扱う範囲がとても広いためです。
統計、SQL、機械学習・DL、サーバー、データベース、セキュリティ等々を初学者が体系的に勉強しようとすると膨大な時間がかかります。
本検定のために勉強し合格を目標にすることは、データサイエンティストになるためにプラスにはなりますが、近道ではないです。
職業としてデータサイエンティストを目指される方は、受検勉強に膨大な時間を費やすより、一度実務の現場に飛び込んで経験した方が、圧倒的に成長できる思います。
理想論ですが、受検勉強と実務を並行してどっちも頑張るのがおすすめです。
おわりに
幅広い分野についてバランスよく出題されていて、データサイエンティストとしてどの部分に課題があるかを確認する良い機会でした。
公式テキスト等できちんと勉強していれば十分対応可能で受検のハードルは高くないの興味がある方は是非チャレンジしてみてください。