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FreeCADの作図方法によるファイルサイズの違いの調査~その2

Last updated at Posted at 2021-12-04

ご挨拶

こんにちは。たいちゃんです。
今回は前回の第2弾として回転体として作図できる図形を調査してみました。

前回は・・・

・同じ形状の図形でも作図方法により、FreeCADのファイル(FCStdファイル)の容量に違いが出ました。
・『操作の少ない図形の作り方で容量を小さく出来る可能性がある』との考察も示しました。
・一方3DプリンタのGコードデータを作る為のSTLデータには作り方による違いは見られませんでした。

前回のリンクはこちらです。

FreeCADの作図方法によるファイルサイズの違いの調査~その1

それでは調査です。

動作環境

・m-Book X400-HS (CPU : Core i7-8565U メモリ : 16GB)
・Debian GNU/Linux10(buster)
・FreeCAD 0.18
              で前回と同様です。

調査C

底面がφ10mm、高さ10mmの円筒形で調査
       →これを『図形C』とおきます。

Sketcher+押し出しで・・・

FreeCAD_Test_Sketcher_01.png
まずはSketcherでφ10mmの円を作成します。
FreeCAD_Test_Sketcher_02.png
Partに切り替えて押し出しで高さ10mmのソリッドを作成します。
FreeCAD_Test_Sketcher_03.png
完成です!!

Sketcher+回転で・・・

FreeCAD_Test_Revolve_01.png
まずはSketcherで幅5mm、高さ10mmの長方形を作成します。(左下頂点を原点で拘束します。)
FreeCAD_Test_Revolve_02.png
Partに切り替えてZ軸に対して360°回転させます。
FreeCAD_Test_Revolve_03.png
完成です。

Draft+回転で・・・

FreeCAD_Test_Draft_b_01_20211121_edit.png
まずはDraftで赤丸のA部を押し、コンボビュー上に平面選択のダイアログを出します。更に赤丸のB部を押してXZ平面上に長方形を作図できるようにします。
FreeCAD_Test_Draft_01.png
次に長方形を作成し、幅5mm、高さ10mmに設定して、更に左下頂点を原点に合わせます。
FreeCAD_Test_Draft_02.png
Partに切り替えてZ軸に対して360°回転させます。
FreeCAD_Test_Draft_03.png
完成です!!

FreeCADのファイルであるFCStdファイルは・・・

Test_Sketcher_(D10-10)_FCStd_edit.png
Sketcher+押し出しでのFCStdファイルの容量
Test_Revolve_(D10-10)_FCStd_edit.png
Sketcher+回転のFCStdファイルの容量
Test_Draft_(D10-10)_FCStd_edit.png
Draft+回転でのFCStdファイルの容量

今回の場合、Sketcher+押し出しが容量が最も小さく、Draft+回転が容量が最も大きくなりました。

3Dプリンタ造形用ファイルを作る為のSTLファイルは・・・

Test_Sketcher_(D10-10)_stl_edit.png
Sketcher+押し出しでのSTLファイルの容量
Test_Revolve_(D10-10)_stl_edit.png
Sketcher+回転でのSTLファイルの容量
Test_Draft_(D10-10)_stl_edit.png
Draft+回転でのSTLファイルの容量

STLファイルについては差は出ませんでした。

調査D

調査Cの底面がφ10mm、高さ10mmの円筒形を底面φ6mm、即ち肉厚2mmでくり抜きいて調査
       →これを『図形D』とおきます。

Sketcher+押し出しで・・・

FreeCAD_Test_Sketcher_b_01.png
まずはSketcherでφ10mmの円を作成します。更にその中心にφ6mmの円を作成します。
FreeCAD_Test_Sketcher_b_02.png
Partに切り替えて押し出しで高さ10mmのソリッドを作成します。
FreeCAD_Test_Sketcher_b_03.png
完成です!!

Sketcher+回転で・・・

FreeCAD_Test_Revolve_b_01.png
まずはSketcherで幅2mm、高さ10mmの長方形を作成します。(左下頂点を原点からX軸上のX=3mmのところで拘束します。)
FreeCAD_Test_Revolve_b_02.png
Partに切り替えてZ軸に対して360°回転させます。
FreeCAD_Test_Revolve_b_03.png
完成です!!

Draft+回転で・・・

FreeCAD_Test_Draft_b_02.png
先程同様XZ平面上に作図できるように設定し、長方形を作成した上で、幅2mm、高さ10mmに設定して、更に左下頂点を原点からX軸上のX=3mmのところに合わせます。)
FreeCAD_Test_Draft_b_03.png
Partに切り替えてZ軸に対して360°回転させます。
FreeCAD_Test_Draft_b_04.png
完成です!!

FreeCADのファイルであるFCStdファイルは・・・

Test_Sketcher_(D10-10)_b_FCStd_edit.png
Sketcher+押し出しでのFCStdファイルの容量
Test_Revolve_(D10-10)_b_FCStd_edit.png
Sketcher+回転でのFCStdファイルの容量
Test_Draft_(D10-10)_b_FCStd_edit.png
Draft+回転でのFCStdファイルの容量

今回もSketcher+押し出しが容量が最も小さくなりましたが、意外なことに僅差とは言え、Sketcher+回転が容量が最も大きくなりました。

3Dプリンタ造形用ファイルを作る為のSTLファイルは・・・

Test_Sketcher_(D10-10)_b_stl_edit.png
Sketcher+押し出しでのSTLファイルの容量
Test_Revolve_(D10-10)_b_stl_edit.png
Sketcher+回転でのSTLファイルの容量
Test_Draft_(D10-10)_b_stl_edit.png
Draft+回転でのSTLファイルの容量

STLファイルについては差は出ませんでした。

考察

・中実図形である図形C、中空図形である図形D共にSketcher+押し出しが最も容量が小さくなりました。
・図形CではDraft+押し出しが、図形DではSketcher+押し出しが最も容量が大きくなりました。

・以上のことから回転を使用できる図形でも可能であれば押し出しを使用した方が容量を小さく出来る可能性があります。
・図形Dの結果については前回を含め僅差とは言え、Draftを使用した方が容量が小さくなるというのは意外でした。要因が何かは検討がつきません。

最後迄お付き合い下さり、有難うございました。

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