はじめに
net-snmpの設定のうち、アクセス制御とシステム情報について記述します。
net-snmpの設定
アクセス制御
- com2sec
セキュリティの定義を行います。
「NAME」には、セキュリティ名を指定します。
「SOURCE」には、ホスト名、サブネットまたは"default"を指定します。
"default"は任意のネットワーク(0.0.0.0)を指定したこととなりすべてのアクセスに該当します。
# com2sec NAME SOURCE COMMUNITY
com2sec local localhost private
com2sec mynetwork 192.168.0.0/24 internal
com2sec mynetwork 172.16.0.0/255.255.0.0 internal
com2sec public default public
- group
グループの定義を行います。
「NAME」には、グループ名を指定します。
「MODEL」には、「v1」、「v2c」または「usm」のいずれかを指定します。
それぞれ、snmpバージョン1、snmpバージョン2、snmpバージョン3に対応します。
「SECURITY」には、com2secで定義したセキュリティ名を指定します。
#group NAME MODEL SECURITY
group local_group v1 local
group local_group v2c local
group local_group usm local
group mynetwork_group v1 mynetwork
group mynetwork_group v2c mynetwork
group mynetwork_group usm mynetwork
group public_group v1 public
group public_group v2c public
group public_group usm public
- view
SNMPで取得可能な情報の範囲を定義します。
「NAME」には、ビュー名を指定します。
「TYPE」には、「included」または「excluded」のいずれかの指定します。
「SUBTREE」には、MIBのオブジェクトIDを指定します。
「MASK」は、16進数で指定します。指定がない場合は"ff"を指定したこととなります。
# view NAME TYPE SUBTREE [MASK]
view view_all included .1
view view_mib2 included .1.3.6.1.2.1
view view_ucdavis included .1.3.6.1.4.1.2021
- access
アクセス許可の設定を行います。
「NAME」には、groupで定義したグループ名を指定します。
「MODEL」には、「any」、「v1」、「v2c」または「usm」のいずれかを指定します。
「CONTEXT」は v1または、v2cのアクセスの場合は空文字列を指定します。
「LEVEL」には、「noauth」、「auth」または、「priv」のいずれかを指定します。v1または、v2cのアクセスの場合はnoauthを指定します。
「PREFX」には、「exact」または、「prefix」のいずれかを指定します。
「READ」「WRITE」「NOTIFY」には、viewで定義したビュー名を指定します。
# access NAME CONTEXT MODEL LEVEL PREFX READ WRITE NOTIFY
access local_group "" any noauth exact view_all
none none
access mynetwork_group "" any noauth exact view_mib2
none none
システム情報
- syslocation
システムの場所を設定します。
#syslocation STRING
syslocation Datacenter1, Row 10, Rack 1
- syscontact
システムの連絡先を設定します。
#syscontact STRING
syscontact Root <root@example.com>
- sysname
システムの名前を設定します。指定がない場合は、ホスト名が設定されます。
#sysname STRING
sysname srv.example.com
参考
[Man page of SNMPD.CONF]
(http://linuxjm.sourceforge.jp/html/ucd-snmp/man5/snmpd.conf.5.html)
エンタープライズ: - 第6回:SNMPによるネットワークモニタリング