はじめに
STM32の汎用タイマーの使用例としてPWMをあげます。PWMはモーター制御や音源、調光などいろいろな用途で使われています。
汎用タイマのTIM2を使いLEDをPWMで点灯させます。
PWM
PWMはPulse Width Modulation:パルス幅変調の意味でパルス波のデューティを変化させて変調します。
タイマーでPWMを実現するには、まず周期を設定します。その周期の中でHの期間をコンペア値で設定します。
LEDの制御なので周期は1kHzとします。分解能は0.1%以上にしたいと思います。
LED設定
NUCLEO-F303REのユーザーLEDはTIM2が接続されています。
PA5端子をクリックしTM2_CH1を選択します。
TIM2設定
Pinout & Configurationを選択し、Timersを広げ、TIM2をクリックします。
Clock Sourceを"Internal Clock"に、Channel1を”PWM Generation CH1”にします。
ConfigurationのParameter Settingタブを選択します。
Prescalerは72にします。クロックソースは72MHzなので72分周すると1MHzになります。
Counter Periodは999にします。
コード
TIM7で10msのタイマー割り込みを発生させ、割り込み中でPWMのデューティを設定します。
割り込みハンドラー
タイマー割り込みで10回ごとにデューティ比を設定した配列の値を読み込み、コンペア値に変換し設定します。
コンペア値の設定は__HAL_TIM_SET_COMPARE()で行います。
/* USER CODE BEGIN PV */
uint16_t pwmTbl[] ={
0,20,40,60,80,100,80,60,40,20,
};
/* USER CODE END PV */
/* USER CODE BEGIN 0 */
void HAL_TIM_PeriodElapsedCallback(TIM_HandleTypeDef *htim){
static unsigned char count = 0;
static unsigned char stage = 0;
int tblSize = sizeof(pwmTbl)/sizeof(uint16_t);
uint32_t width;
if(htim == &htim7) {
count++;
if (count >= 10) {
count = 0;
stage++;
if (stage >= tblSize) {
stage = 0;
}
width = (999*pwmTbl[stage])/100;
__HAL_TIM_SET_COMPARE(&htim2, TIM_CHANNEL_1, width);
}
}
}
/* USER CODE END 0 */
main
メイン処理はタイマーの設定を行います。
HAL_TIM_PWM_START()でPWM動作を開始します。
/* Initialize all configured peripherals */
MX_GPIO_Init();
MX_USART2_UART_Init();
MX_TIM7_Init();
MX_TIM2_Init();
/* USER CODE BEGIN 2 */
HAL_TIM_Base_Start_IT(&htim7);
/* tim7 Start */
HAL_TIM_PWM_Start(&htim2, TIM_CHANNEL_1);
/* PWM Start*/
__HAL_TIM_SET_COMPARE(&htim2, TIM_CHANNEL_1, 0);
/* USER CODE END 2 */
/* Infinite loop */
/* USER CODE BEGIN WHILE */
while (1)
{
/* USER CODE END WHILE */
/* USER CODE BEGIN 3 */
}
/* USER CODE END 3 */
LEDの明るさが変わるはずです。
STM32の使い方を学習した内容をまとめています。内容に不備等ありましたら連絡お願いします。