Go言語の並列処理 goroutineとchannel

はじめに

Go言語と言えば、並列プログラミングということでgoroutine、channelに触れてみようと思います。

goroutine

goroutine は go 文で関数を実行すると起動できます。

goroutine.go

package main

import (
    "log"
    "time"
)

func f() {
    log.Println("goroutine")
}

func main() {
    go f()
    log.Println("main")
    time.Sleep(time.Second)
    log.Println("finish")
}

実行結果
2018/01/23 20:35:46 main
2018/01/23 20:35:46 goroutine
2018/01/23 20:35:47 finish
go f()が実行されてから、すぐにlog.Println("main")が実行されていることが分かると思います。
こんなに簡単に並列処理ができるのはすごいですね...(まだ、使いこなせる気はしないですが)
goroutineは並列処理している関数が終了した時に終了されます。

channel

channel は goroutine 間での変数の受け渡しができます。
<- (オペレータ)を使って、値の受け渡しをするのですが、どういう型の値を扱うのか宣言できたりもします。
また、値の受け渡しがされてから、値が届くまでブロックしてくれるので、待ち時間を設ける必要がありません。

channel.go

package main

import (
    "fmt"
    "log"
    "time"
)

func f(c chan string) {
    time.Sleep(10 * time.Second)
    c <- "well come"
}

func main() {
    c := make(chan string)
    log.Print("started")
    go f(c)
    w1 := <-c//go f(c)実行後、即座に呼ばれていない
    log.Print("finished")
    fmt.Println(w1)
}

実行結果
2018/01/23 21:52:47 started
2018/01/23 21:52:57 finished
well come

go f(c)の実行後、w1 := <-cが即座に呼ばれていないことがわかると思います。
これらをより上手く使うために、selectといった機能があります。

select文

「select」文は、複数のチャネルを待機する場合に使用します。構文は「switch」文と同じく「case」を使用します。
「case」に指定したチャネルのうち、どれかを受信するまで待機します。

select.go

package main

import (
    "fmt"
    "log"
)

func printa(a chan string) {
    a <- "a"
}

func printb(b chan string) {
    b <- "b"
}

func printc(c chan string) {
    c <- "c"
}

func main() {
    a := make(chan string)
    b := make(chan string)
    c := make(chan string)
    log.Print("started")
    go printa(a)
    go printb(b)
    go printc(c)
    for i := 0; i < 3; i++ {
        select {
        case msga := <-a:
            fmt.Println("finished", msga)
        case msgb := <-b:
            fmt.Println("finished", msgb)
        case msgc := <-c:
            fmt.Println("finished", msgc)

        }
    }

    log.Print("finished")

}

実行結果
2018/01/23 21:50:33 started
finished c
finished a
finished b
2018/01/23 21:50:33 finished