7
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

ネットアップ合同会社Advent Calendar 2022

Day 16

Amazon FSx for NetApp ONTAPボリュームを使用してAWS Launch WizardでSAPをデプロイしてみた

Last updated at Posted at 2022-12-15

※この記事は ネットアップ合同会社 Advent Calendar 2022 の12月16日分の記事として執筆しています。
※この記事は SAP Advent Calendar 2022 の12月16日分の記事として執筆しています。

はじめに

  • Amazon FSx for NetApp ONTAPはAWSのフルマネージド共有ストレージで、ONTAPの一般的なデータアクセスおよび管理機能を提供します。
  • AWS Launch Wizardでは、Amazon FSx for NetApp ONTAP ボリュームを使用して、SAPシステムをデプロイできるようになりました。
  • 本記事では、AWS Launch WizardでAmazon FSx for NetApp ONTAP ボリュームを使用してSAPシステムをデプロイするための手順を記載します。

AWS Launch Wizard for SAPとは

  • AWS環境にSAPシステムをデプロイするためのサービス
  • SAP on AWSの推奨構成をベースにS/4HANAインフラ基盤の構築を自動化
  • 従来は、インフラ担当者とSAP認定コンサルタントが数週間かけてSAPシステムをインストールしていた
    → SAP Launch Wizardにより、AWS環境にSAPシステムを2時間程度でデプロイすることが可能
  • 2022年11月のリリースにより、SAP HANAのデータ、ログ、共有、およびカーネルファイルシステムを実行するためのAmazon FSx for NetApp ONTAPボリュームのデプロイと設定の自動化が可能となった

AWS Launch Wizard for SAPでSAPシステムをデプロイするための前提条件

AWS Launch Wizard for SAPを実行する前に、以下の準備が必要となります。

  • VPCおよび2つのアベイラビリティゾーン(AZ)に最低1つのサブネットを用意
  • NAT等を経由してインターネットにアクセスできるようサブネットをルーティング(OSのパッチダウンロードで必要)
  • AWSマーケットプレイスにて使用するOSサブスクリプションを事前に登録
  • 事前にS3バケットへSAPソフトウェアを配置(S3バケット名に"launchwizard"を含める必要あり)

Amazon FSx for NetApp ONTAPボリュームを使用してAWS Launch WizardでSAPをデプロイしてみた

ステップ1

AWS管理コンソールからLaunch Wizardを選択し、左ペインのSAPを選択します。
20221214_1_1.png

Launch Wizardコンソールから、 "Create deployment" ボタンをクリックします。
20221214_2_1.png

ステップ2

このステップでは、SAPをデプロイするVPC等のインフラストラクチャーのパラメータを指定します。

"Review Permissions" が表示されます。適切なパーミッションがあることを確認し、"Next" ボタンをクリックします。
20221214_3_1.png

デプロイするシステムの名称、説明(任意)を設定します。
20221214_4_1.png

  • "Create AWS Service Catalog product"のセクションで、"Exports AWS CloudFormation templates and creates an AWS Service Catalog product for this deployment" のチェックをONにします。このLaunch Wizardのデプロイで作成したAWS CloudFormationテンプレートとアプリケーション構成スクリプトからAWS Service Catalog製品を作成することで、同じ構成を再デプロイするのに便利です。
  • "Exports AWS CloudFormation templates and creates an AWS Service Catalog product for this deployment" のチェックをONにした場合は、AWS CloudFormationテンプレートを格納するためのS3ファイルパスを指定します。
    20221214_12_1.png

SAPインフラストラクチャーの設定を行います。

  • 新しく設定パラメータを入力するか、保存済の設定パラメータを適用するかを選択します。新しく設定パラメータを入力する場合は、設定を保存するための名称を入力します。

  • デプロイする環境について、本番、非本番のいずれかを選択します。
    20221214_6_1.png

  • EC2のキーペアを割り当てます。事前にキーペアを作成していない場合は、"Create key pair name" のリンクをクリックすることでキーペアを作成できます。

  • SAPインスタンスをデプロイするVPCを選択します。

  • サブネットを選択します。AZを2つ選択し、AZ毎に最低1つのプライベートサブネットを選択します。

  • "Verify connectivity"のチェックをONにします。
    20221214_11_1.png

  • SAPのSAPサーバとDBサーバに割り当てるセキュリティグループを指定します(新規 or 既存)。

  • 外部からアクセスするためのIPアドレス、セキュリティグループを指定します。

  • 必要に応じてプロキシ(プロキシサーバ、プロキシ除外リスト)を設定します。
    20221214_8_1.png

タイムゾーン、EBS暗号化の有無、ドメイン名の設定、OSのSAP管理グループID(SAPSYS Group ID)を指定します。
20221214_9_1.png

"Next" ボタンをクリックします。
20221214_10_1.png

ステップ3

このステップでは、デプロイするアプリケーションタイプを選択します。今回は、"Netweaver stack on HANA database"を選択する前提とします。
20221214_13_1.png

  • SAPアプリケーションのデプロイで使用されるSAPSID、OSのSAP管理ユーザーID、EBSのボリュームタイプを指定します。

  • "Transport Domain Controller" (/usr/sap/trans)は、"Yes"(新規EFSに作成)、"No"(既存EFSを利用し共有)、"Not applicable"(スタンドアロンで共有しない)のいずれかを選択します。
    20221214_14_1.png

  • HANAデータベースのHANASID、インスタンス番号を指定します。

  • "Make this selection to use Amazon FSx for NetApp ONTAP for all SAP HANA database file systems, except root, backup, and media file systems."のチェックをONにします。
    20221214_15_1.png

上記のチェックをONにすると、SAP HANAのEBSボリュームタイプを指定するボックスが表示されなくなります。"Next" ボタンをクリックします。
20221214_16_1.png

ステップ4

このステップでは、デプロイするSAPシステムの構成モデルを選択します。デプロイモデルは、Single instance deployment(単一インスタンス構成)、Distributed instance deployment(分散インスタンス構成)、High Availability deployment(高可用性構成)のいずれかを選択可能です。今回は、単一インスタンス構成を選択する前提とします。
20221214_17_1.png

  • EC2を構成するOSのAMIを指定します。AWSマーケットプレイスで提供されるOSを使用する場合は、OSサブスクリプションを事前に登録する必要があります。

  • ホスト名を指定します。
    20221214_18_1.png

  • EC2インスタンスのインスタンスサイズを指定します。"Based on infrastructure requirements"を選択すると、指定したvCPU/メモリ容量に応じて推奨インスタンスタイプを選択できます。"Based on instance type"を選択すると、SAPがサポートするEC2インスタンスのリストからEC2インスタンスを手動で選択することができます。

  • 今回は"Based on instance type"を選択する前提とします。テスト用として、SAPがサポートするEC2インスタンスのリストから、"r6i.12xlarge"を選択しました。

  • 選択したEC2インスタンスに応じて、Amazon FSx for NetApp ONTAP storageのData/Log/Otherのディスク容量が自動的に設定されます。サイジング要件に基づき、適宜ディスク容量を変更することも可能です。
    20221214_20_1.png

EC2インスタンスのパラメータ指定が終わったら、"Next"ボタンをクリックします。
20221214_21_1.png

事前にS3バケットへ配置したSAPインストレーションメディアのパスを指定します。
20221214_22_2.png

インストール時に作成されるユーザのマスターパスワードを入力し、SAPシステムのインスタンス番号を確認します。AWS Backint Agentを使用する場合は、"Install AWS Backint Agent"を選択します。
20221214_23_1.png

AWS Backint Agentを使用する場合は、S3バケットのパスを指定します。
20221214_24_2.png

IAMパーミッションを確認し、"Next"ボタンをクリックします。
20221214_25_2.png

"Review" が表示されます。入力したパラメータを確認します。
20221214_26_1.png

入力したパラメータに問題がないことを確認し、"Deploy"ボタンをクリックします。
20221214_27_1.png

デプロイが開始されます。デプロイの進捗はLaunch Wizardコンソールから確認することができます。
20221214_28_1.png

おわりに

今回は、Amazon FSx for NetApp ONTAPボリュームを使用してAWS Launch WizardでSAPをデプロイしてみました。
SAP on AWS環境でAmazon FSx for NetApp ONTAPボリュームを使用される場合には、今回の手順を参考にしていただけますと幸いです。

参考リンク

7
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
7
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?