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Raspberry Pi Zero W を LINE Simple Beacon にしてしまう

Last updated at Posted at 2018-12-01

はじめに

私ごとですが、今秋に新居に引っ越しました。
少しずつ新居で必要な家電を揃えていっているんですが、新居にBeaconがないことに気づきました。

これは問題です!

ということで、家にあったRaspberry Pi Zero W を LINE Simple Beacon にしてしまいたいと思います。

LINE Simple Beaconを選んだ理由は、なんとなく簡単そうだから。

ネット上を探しみても、Raspberry Pi Zero W をLINE Simple Beacon化した記事はまだなさそうだったので、できるかどうかの検証もかねてやってみます。

LINE Simple Beaconとは?

Raspberry Piを使って、自分で LINE Beacon 対応デバイスを製作することが出来る新しいオープンなビーコン仕様、それが「LINE Simple Beacon」です。
Bot開発者が、LINEプラットホームを通じて、Botと連携ずみのLINEユーザがビーコンデバイスに近づいたことをwebhookで受け取ることができます。(引用元:ラズベリーパイでLINE Beaconが作成可能に!「LINE Simple Beacon」仕様を公開しました

https://github.com/line/line-simple-beacon

開発

前提条件

・LINEのアカウントを持っていること
・初期セットアップが完了したRaspberry Pi Zero Wを持っていること

開発の流れ

  1. Botの準備
  2. ビーコンイベントを受信できるようにLINEアプリの設定
  3. LINE Simple Beacon用のHWIDを発行
  4. Raspberry Pi Zero W のセットアップ

1.Botの準備

まず最初に、LINE Botのアカウントが必要です。
もしまだお持ちでない場合は、この辺の記事とかいいと思いますので、見ながら作ってみてください。

LINE Botのアカウントを作成後、チャネル基本設定の画面に、

LINE_Developers.png (276.7 kB)

Webhook送信Webhook URL という項目がありますので、Webhook送信 にチェックを入れ、Webhook URLにWebhookの送信先を入力します。

LINE_Developers.png (201.1 kB)

今回、私は、Webhookの送信先をGoogle Apps Scriptにし、受信したイベント内容をSlackに飛ばすようにしました。

Google Apps ScriptとSlackの連携は、この辺の記事とかいいと思います。

2. ビーコンイベントを受信できるようにLINEアプリの設定

公式ドキュメントのMessaging APIに説明がありますが、

Messaging_API.png (219.0 kB)

ビーコンイベントを受信できるようにLINEアプリの設定を行う必要があります。

先ほど準備したBotを友だち追加した上で、以下の手順に従って、設定してみてください。

  1. スマートフォンのBluetoothをオンにする。
  2. LINEアプリで[設定]>[プライバシー管理]> [情報の提供]の順に選択し、[LINE Beacon]のチェックボックスをオンにする。

プライバシー管理画面の情報の提供をクリックし、

Screenshot_20180824-193728.png (216.2 kB)

LINE Beaconにチェックを入れます。

Screenshot_20180824-193737.png (178.0 kB)

このLINE Beaconのチェックボックスの位置が、公式ドキュメントと異なっており、若干探しました・・・

これで、LINEアプリ側の設定は完了です。

3. LINE Simple Beacon用のHWIDを発行

次に、ここにアクセスしてLINE Simple BeaconのハードウェアIDの払い出しボタンをクリックします。
LINE_OFFICIAL_ACCOUNT_MANAGER.png (180.7 kB)

さらに、ビーコンと連携させたいBotの選択ボタンをクリックし、
LINE_OFFICIAL_ACCOUNT_MANAGER.png (140.4 kB)

ハードウェアID発行ボタンをクリックすると、以下の画面の通り、IDが表示されるので、これをメモっておきます。
LINE_OFFICIAL_ACCOUNT_MANAGER.png (145.7 kB)

4. Raspberry Pi Zero Wのセットアップ

最後に、Raspberry Pi Zero Wをセットアップします。

Linux向けのBluetoothのプロトコルスタックであるbluezおよび関連するパッケージをインストールします。

sudo apt-get install bluetooth bluez libbluetooth-dev libudev-dev

次に、以下のコマンドを実行します。
以下は発行されたHWIDが0116b4370c の場合の例ですので、発行したHWIDに合わせて適宜修正してください。

# 発行されたHWIDを2桁ごとにスペースで区切ったものを指定
HWID='01 16 b4 37 0c'

ADVERTISE_DATA="13 02 01 06 03 03 6F FE 0B 16 6F FE 02 ${HWID} 7F 00"

# Bluetooth HCIを有効にし、初期化します
sudo hciconfig hci0 up

# LE Controller Commands(OGF: 0x08), HCI_LE_Set_Advertising_Data(OCF: 0x0008) を実行し、
# 出力データを設定します
sudo hcitool -i hci0 cmd 0x08 0x0008 ${ADVERTISE_DATA}

#  Non connectable undirected advertising(3)で、Bluetooth LEのアドバタイズを有効にします
sudo hciconfig hci0 leadv 3

これで、 Raspberry Pi からのビーコンイベントのwebhookが、先ほどWebhook URL に入力したエンドポイントに届くはずです。

動作確認

ビーコンの電源が入っていることを確認し、LINEアプリを起動したスマートフォンをビーコンに近づけます。

すると、WebhookがGoogle Apps Scriptに送信され、受信したイベント内容が、無事Slackに飛んできました。

こんな感じで。
Slack_-_kdl_iot.png (49.3 kB)

まとめ

これで、Botと連携ずみのLINEユーザがビーコンデバイスに近づいたことをwebhookで受け取ることができるようになりました!

帰宅時間でもロギングしてみようかな。

以上

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