先日、Red Hat認定システム管理者(RHCSA)認定試験(EX200)をリモート受験しました。
Red Hat社のリモート受験には何が必要か、どのようなものなのか、参考になる方がいればと思いQiita記事を書きます。
試験結果
最初に私の試験結果についてです。
失敗した!!!!
失敗した!!!!!
失敗した!!!!!!
・・・・・・わかっていたさ!知っていたさ!
最初のrootパスワードを初期化する問題が解けないと何もできなくて全体の半分近くの問題をミスるってことは!!
だからしっかりと勉強したし演習もしたし、1日前はできていたんだ・・・・・・。
なのになぜか本番でだけ、最後のSELinuxコンテキストのリラベル処理コマンドのスペルが思い出せなくて、絶望しながら時間切れになってしまったんだ・・・・・・・・・。
これから受験する方向けの重要なアドバイス:
以下URLの内容は**"完璧に"**できるようにしておきましょう。ノートへの書き写しと、実機確認両方やるべきです。
https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_enterprise_linux/8/html/configuring_basic_system_settings/changing-and-resetting-the-root-password-from-the-command-line_managing-user-and-group-accounts
Red Hat 認定システム管理者(RHCSA)認定試験(EX200)とは
公式サイトの情報:
https://www.redhat.com/ja/services/certification/rhcsa
Red Hat 認定システム管理者 (RHCSA) の資格を取得した IT プロフェッショナルは、Red Hat Enterprise Linux 環境で必要なコアシステムの管理スキルを備えていることになります。
RHCSAとは、Red Hatの資格の中で最も基本的な資格であり、RHELの基礎な知識やスキルを持っていることを認定する試験です。
しかし、明らかに簡単な資格ではありません。
cd、ls、viなどのITエンジニアなら誰でも知っているコマンドは当然として、
rpm、SELinux、fstabなど、知っているが実際に使ったことがない人もいるコマンドや、
stratis、vdoなどのRHELが最近採用した技術についても、
実際にターミナルでコマンド実行して設定できるかがテストされる試験です。
Red Hatシステム管理I (RH124)およびRed Hatシステム管理II (RH134)をあらかじめ受講しておくことが推奨されています。
特にRed Hatシステム管理I (RH124)については、Linuxに普段触らない人でも学習しておいた方が良い基礎を網羅しているので、ぜひ多くのITエンジニアが受講しておくことをお勧めします。COVID-19で現在オンライントレーニングしか開講しておりませんし、1講座あたり5日で22万円かかるので、趣味で申し込むのは困難なのですが・・・・・・。
試験時間は2時間30分で、合格点は210点以上/300点です。
受験費用は5万円です。
試験後数時間で合否がメールされます。この際分野ごとのスコアも教えてもらえます。
私は1回目不合格でした。再受験は一か月後にしなければならないなどの制限はなさそうです。
(流石に当日は無理だと思いますが、不合格後、すぐに次の試験日を予約することはできそうでした)
耳寄りな情報:
22万円かかるRH124/RH134のオンライントレーニングですが、実は、以下のサイトで無料でRH124とRH134が受験できます。ぜひ登録して受講してみてください。無料なのはオンライントレーニングだけで、試験費用は含まれていませんが、ラボ環境を使って実際にコマンドを実行することができます。
https://skillsbuild.org/ja/
上記はキャリアアップを目的とした学習サイトで、このパートナー企業にRed Hatが参加している関係で、一部の研修を無料で提供しているようです。
リモート試験のやり方と注意
以下のURLからEX200を申し込み、Remote Examを選択して日付選択をすればリモート試験をスケジュールできます。
https://www.redhat.com/ja/services/training/ex200-red-hat-certified-system-administrator-rhcsa-exam
リモート試験を行うために必要なものは、簡単には以下です。
- 操作用PC(WindowsでもMacでも良い)
- PC内蔵フロントカメラ+1m以上のUSBケーブル付きカメラ(カメラが合計二つ必要。外部カメラのケーブルが短いと部屋を移す際大変)
- 8GB以上のUSBメモリ(4GBでも十分な気がするが、公式には8GB以上と書かれている)
操作用PCには特に制限はありません。私はWindows 10のノートPCを使用しました。
また無線マウスは使用できません。有線マウスであればOKです。
有線LANが推奨されていますが、私は無線LANを使用しました。
USBメモリに起動ISOを焼き付けて、USBからブートさせて試験を行います。
試験日24時間前にCompatibility Testを実施しておくのが良いです。(24時間前であれば日程変更が可能のため)
https://learn.redhat.com/t5/Certification-Resources/Getting-Ready-for-your-Red-Hat-Remote-Exam/ba-p/12690
リモート試験当日の流れと注意
試験当日は、試験時間15分前程度にUSBブートし、まずネットワークやキーボード、マウスの初期設定を行います。
それからRed HatのIDとパスワードを使ってログインし、注意事項に署名し。アンケートに回答します。全て英語でした。
試験管とのコミュニケーションも、全て英語のチャットで行いました。こちらからは、『Yes/No, OK/NG, Is it OK?』くらいしか使わなかった気がしますが・・・・・・。
試験前に、ローマ字表記氏名が書かれた写真付きの身分証明書をカメラに表示させ、
試験を行う部屋を一周させて細かく見せなければなりませんでした。厳重です。机の下も写しました。
音声は常にオンにして、こちらの音が聞こえるようにしておく必要があります。
一度PCとカメラの位置を決めると、それらを移動させることは許可されません。
試験開始後、一時間経過すると10分程度の休憩をとってもよいそうですが、とらなくても構いません。私はとりませんでした。
また、試験開始前後に、試験官から特に試験のやり方に関する案内などはありません。
すぐに見つかりますが、自分でドキュメントの場所は探す必要があります。
試験環境
あんまり詳細を書いてはいけない気もしますが、簡単に試験環境の概要も書きます。
試験環境は、RH124やRH134のラボ環境とは少し異なります。
GUIのRHELデスクトップが表示されており、そこからブラウザやターミナルやVM管理コンソールを起動します。
試験内容はブラウザで確認します。
用意されたVMに対して、指定された要件が満たすよう設定作業を行うのが試験です。
試験終了後、指定された要件が満たされるか確認されます。
VMは、用意されているVM管理コンソールを使って電源操作や再構築などができます。
(再構築すると全ての設定がリセットされます。また再構築には数分の時間がかかります)
試験問題と対策
試験問題の詳細については守秘義務違反となるため、ここには書きません。冒頭にこれでもかっていうくらい明確に一問暴露したけど
RH124やRH134のオープンラボや章末演習問題からほぼ満遍なく出題されます。
manコマンドを使って自分で調べながらガイドなしで繰り返しやるのが最良の勉強法だと思います。
また、以下の記事に少し問題の傾向が書かれていると思いました。結論、全範囲しっかりと勉強しろってことですが。
https://vague-jp.info/2020/04/17/certification-rhcsa/
また繰り返しになりますが、rootパスワードの初期化手順は完全に暗記し、繰り返し実施して手に覚えこませるようにしましょう。
(大きな声では言えないけど)あと、RPMのリポジトリ登録手順もしっかりと練習しておいたほうが良いと思います。普段やらないので・・・・・・。
終わりに
・・・・・・次は、絶対に合格してやる!!!