はじめに
AWS公式の学習プラットフォーム「AWS Skill Builder」で、無料で提供されているSimuLearnコンテンツを2つ体験してみました。
- AWS SimuLearn: クラウド、はじめの一歩(主にEC2を扱います)
- AWS SimuLearn: 生成 AI を使い始める(SageMaker AIを体験できます)
どちらも「仮想シナリオ」の中でステップバイステップで操作しながら学んでいく形式で、学習用にAWSコンソールまで提供されるという親切設計。AWSアカウントすら不要で学べます。
私は普段、学生にAWSやプログラミングを教えることがあります。その目線から見ても「講義の設計として非常に優れている」と感じました。
✅ Educator(教育者)としてのCredlyバッジを披露しておきます。
私のバッジはこちら:
👉 AWS Academy Educator
SimuLearnの構成:冷たく突き放すDIYが最高
どちらのコースも、以下のような4段階構成になっています:
-
背景ストーリー(小話)
登場人物やビジネスの課題が紹介されます。意外と大事。 -
学習ビデオ
仕組みの解説。基礎的ですが丁寧です。 -
実践チュートリアル
用意された演習用のAWSコンソールを使って、丁寧にステップバイステップで進みます。 -
DIY(Do it yourself: お主、やってみろ)
「さっきのやつ、自力でやってみよう!」というパート。急に冷たくなったようでいて、実は大切な最後のステップです。
この流れがとても良くできていて、一方向的なビデオ学習ではなく、「ちゃんと手を動かして理解を定着させる」設計になっていました。
クラウドはじめの一歩:復習にも最適
「AWS SimuLearn: クラウド、はじめの一歩」は、EC2を中心にクラウドの基本的な考え方が学べるコースです。
すでにAWSを少し触ったことがある方にとっては「知ってる内容も多い」と思うかもしれませんが、それだけに復習として非常に良い構成だと感じました。
特に以下の点が印象に残りました:
- グローバルインフラストラクチャの話が丁寧
- なぜ今クラウドなのか、というビジネス背景の解説
- クラウドプラクティショナーやソリューションアーキテクトの入口として最適
「AWSって何ができるの?」と聞かれたら、このコースを紹介しておけば間違いありません。
生成AIを使い始める:SageMakerを触れるワクワク体験
「AWS SimuLearn: 生成 AI を使い始める」では、名前だけ聞いたことのあるSageMakerを実際に使ってみることができます。
- モデルのエンドポイントを立てる
- Jupyter Notebookを開く
- Promptを書き込む(Zero-shot / One-shot / Few-shot)
という流れで、「自分で生成AIモデルをデプロイして、叩くってこういうことか!」と感覚がつかめる体験ができます。
しかも、無料で、アカウント不要で。これ、めちゃくちゃ大きいです。
講師目線でも高評価:教材設計の良さにうなる
私は大学や専門学校でもAWSやプログラミングを教えることがあります。SimuLearnの構成は非常に参考になります。
- 導入でシナリオ(Why)を示す
- 動画で理論(What)を伝える
- 実践で手を動かす(How)
- 最後にDIYで自力で再現する(定着)
という構成は、まさに理想的な教材の流れです。今後の講義にも取り入れていきたいと感じました。
まとめ:全人類にオススメできる無料体験
AWS Skill BuilderのSimuLearnシリーズは、AWS未経験者にも、経験者の復習にも、そして教育者にも強くオススメできる内容です。この記事では2つのトレーニングのみを紹介しました。他にも魅力的なコンテンツが多数用意されています。
AWSアカウント不要でここまでできるのか……という感動すらあります。
AWSに少しでも興味のある方、とりあえずSimuLearnで「一歩目」を踏み出してみてはいかがでしょうか?
迷ったら、まず触ってみる。行動が未来を変える第一歩です。
この道を行けばどうなるものか
危ぶむなかれ
危ぶめば道はなし
踏み出せば
その一足が道となり
その一足が道となる
迷わず行けよ
行けば分かるさ
🧠 本記事が誰かの学びの背中を押すきっかけになれば、筆者としてこれ以上の喜びはありません。