概要
JISキーボードにある,「¥」キーと「\」キー。
どちらも押すと入力されるのは,日本語入力オフのときは「\」(バックスラッシュ,円記号に化けることもある)(U+005C),日本語入力オンのときは,「¥」(全角円記号)(U+FFE5)です。
もう,Shift_JISの時代は終わったのですから,刻印通りの文字を入力してほしいものです。つまり,「¥」キーは円記号,「\」キーはバックスラッシュを。
そんなとき,DvorakJというソフトを発見しました。このソフトは,キー配列を変更するソフトです。
これを使えば,刻印通りの文字を入力できるようにできるのではないかと思いました。
そして,それは成功しました。
準備
まずは,DvorakJをダウンロードして,初期設定をします。
- DvorakJをインストールします。
- DvorakJを起動します。
- (Google日本語入力を使っている場合)キーボード→入力全般→IME 関連で,
Google 日本語入力を使用している(G)
をオンにします。 - その他→起動時の設定で,
ログオン時に DvorakJ を起動する(L)
と,DvorakJ 起動時に設定画面を最小化する(M)
をオンにします。 - その他→画面で,
設定画面の右上の[×]ボタンを押したら,設定画面を最小化する(B)
と,設定画面を最小化したら,設定画面をタスクトレイに格納する(T)
をオンにします。
方法
DvorakJの設定ファイルを次のものにすればOKです。
直接入力用配列
同時に打鍵する配列
/*
* OADG 109Aキーボード JISによる参照キーボードに!
* http://www.oadg.or.jp/news/news2/notice/109A-JIS.html
*
* http://www.oadg.or.jp/images/109A.pdf
*
* キー配列 - Wikipedia
* http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%BC%E9%85%8D%E5%88%97#109.E3.82.AD.E3.83.BC.E3.83.9C.E3.83.BC.E3.83.89
*/
/*
* UTF-8 (BOM 付き)で保存すること
*/
[
1|2|3|4|5|6|7|8|9|0|-|{^}|¥|
q|w|e|r|t|y|u|i|o|p|@|[ |
a|s|d|f|g|h|j|k|l|;|:|] |
z|x|c|v|b|n|m|,|.|/|\|
]
-shift[
{!}|" |{#}|$ |% |{&}|' |( |) | |=|~ |@@@|
Q |W |E |R |T |Y |U |I |O |P |`|{{}|
A |S |D |F |G |H |J |K |L |{+}|*|{}}|
Z |X |C |V |B |N |M |< |> |? |_|
]
user
フォルダーに,eng
というフォルダーを作成して,上記をQWERTY 配列 (真・OADG 109A版).txt
という名前で,UTF-8 (BOM 付き)で保存します。
日本語入力用配列
同時に打鍵する配列
/*
* OADG 109Aキーボード JISによる参照キーボードに!
* http://www.oadg.or.jp/news/news2/notice/109A-JIS.html
*
* http://www.oadg.or.jp/images/109A.pdf
*
* キー配列 - Wikipedia
* http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%BC%E9%85%8D%E5%88%97#109.E3.82.AD.E3.83.BC.E3.83.9C.E3.83.BC.E3.83.89
*/
/*
* UTF-8 (BOM 付き)で保存すること
*/
[
1|2|3|4|5|6|7|8|9|0|- |{^}|¥|
q|w|e|r|t|y|u|i|o|p|@ |[ |
a|s|d|f|g|h|j|k|l|;|: |] |
z|x|c|v|b|n|m|,|.|/|\|
]
-shift[
{!}|" |{#}|$ |% |{&}|' |( |) | |=|~ |@@@|
Q |W |E |R |T |Y |U |I |O |P |`|{{}|
A |S |D |F |G |H |J |K |L |{+}|*|{}}|
Z |X |C |V |B |N |M |< |> |? |_|
]
user
フォルダーに,jpn
というフォルダーを作成して,上記をQWERTY 配列 (真・OADG 109A版).txt
という名前で,UTF-8 (BOM 付き)で保存します。
ダウンロード
すぐに使えるようにするために,ダウンロードして,すぐに使えるものを用意しました。
中に入っているeng
フォルダーとjpn
フォルダーを,user
フォルダーに入れればOKです。
設定
- DvorakJのキーボード→直接入力の設定ファイルを,
user\eng\QWERTY 配列 (真・OADG 109A版).txt
にします。 - DvorakJのキーボード→日本語入力の設定ファイルを,
user\jpn\QWERTY 配列 (真・OADG 109A版).txt
にします。
解説
2つの設定ファイルは,data\lang\eng\QWERTY\QWERTY 配列 (OADG 109A版).txt
がベースです。
違いは,「¥」キーの部分と,「\」キーの部分だけです。
DvorakJでは,日本語入力用配列は,半角文字は,全角に変換して,全角文字は,そのまま入力します。
ただし,「¥」(円記号)(U+00A5)を設定ファイルに書いても,日本語入力オンのときに,「¥」(全角円記号)(U+FFE5)に変換されません。
「\」(バックスラッシュ)(U+005C)は,「¥」(全角円記号)(U+FFE5)に変換するので,「\」(全角バックスラッシュ)(U+FF3C)を書けば,全角バックスラッシュを入力します。
ということで,直接入力用配列には,
- 「¥」キー: 「¥」(円記号)(U+00A5)
- 「\」キー: 「\」(バックスラッシュ)(U+005C)
日本語入力用配列には,
- 「¥」キー: 「¥」(全角円記号)(U+FFE5)
- 「\」キー: 「\」(全角バックスラッシュ)(U+FF3C)
を書けば,刻印通りの文字を入力できます。
その他,DvorakJの便利なショートカットキー
- 左Ctrlキー+右Ctrlキー: DvorakJを無効にします。(ゲームをプレイしている時など,DvorakJが有効になっている時に,正常に動かない場合)
- 右Ctrlキー+左Ctrlキー: DvorakJを有効にします。(ゲームなどを終え,再びDvorakJを有効にする場合)