はじめに
社用マシンのローカル環境にRHELを用意しようとしたところ、M1搭載MacでRHELを入れようとするとRHEL7や8は非対応でした。実はベータ版で動くのは前から情報があったのですが、ようやくRHEL9お披露目があったので改めて動かしてみます。
2022/5/10の発表
Red Hat Defines a New Epicenter for Innovation with Red Hat Enterprise Linux 9
目次
動作環境
今回は仮想環境で動かしてみます
- 動作環境
- Apple M1Pro
- MacOS 12.3.1
- メモリ32G
- 仮想
- UTM 3.0.4
補足
記事作成時点ではVirtualBoxがM1非対応となっており、無償の仮想化はUTMしか対応していない状況です。
有償の場合、Parallelsも対応しているらしいです。
実行手順
UTMの入手
無償のGitHub版を今回は利用します。GitHub版は下記からダウンロードできます。
UTM v3.1.4
ダブルクリックで実行してアプリケーションにアイコンを放り込んで完了
イメージの入手
次はRHELのイメージを取得します。RHEL9のページが参考になります。
カスタマーポータルにログインしてダウンロード>Red Hat Enterprise Linuxと移動し、Product Variantから「Red Hat Enterprise Linux for ARM 64 Beta」を選択します。Archtectureがaarch64になっていること。
ダウンロードするのはdvdの方を推奨です。
最初にbootでやってみたのですが、subscriptionのアクティベーションの際にスクリプトエラーが発生してしまい進行不可能でした。(RHEL9のバグな感じですが、今時点で修正はされていないのでGAに期待です)
20220913時点でbootで問題なくアクティベーションできるのを確認しました。オンライン環境であればbootのほうがよいかと思います
rhel-baseos-9.0-beta-0-aarch64-dvd.iso を落として準備完了です
仮想マシン構築
UTMの起動画面で、「Create a New Virtual Machine」をポチし、「Virtualize」を選択します。(少し前に3.0.4で試した時よりUIがリッチになってました)
次にLinuxを選択し、ブートイメージに先程落としてきたdvdのisoを設定します。
この辺りを参考にハードウェア設定を行います。
とりあえず4096MBの4Coreで設定して、
ストレージは20GBを確保します。
シェアードディレクトリはお好みで設定し、最後にSummaryからマシン名を設定します。
作成した仮想マシンの名前が見れていれば完成です。
RHELインストールと起動
仮想マシンを選択し、再生ボタンみたいなのを押すとマシンが起動してインストールが始まります。
RHELのインストールについてはここでは省略しますが、最初にベータなのでリリース前の不安定なソフトと出ますが続行してください。インストール概要で警告マークが付いているところの設定を行うとインストールが開始できます。
完了。
ディスクを起動しないようにCD/DVDからイメージを外して、もう一度起動します。
無事起動完了です。
このあとsshからログインして、一通り動作していそうなところまでは確認していますがキャプチャ増えて長くなったので割愛します。
まとめ
M1チップ搭載機だとAsahiLinuxなども対応してきていますが、商用でRHELを動かす必要がある場合も少なくないと思います。今回RHEL9からは正式に対応していくようなので、事前に触ってみたい場合はとりあえずベータ版をUTMで使うと良い感じです。