お疲れ様です.Tomです.
この度,前回から目標に掲げていたCKADを取得しましたので振り返りも含めて体験記を書こうと思います.
前回とは違いCKADは一度落ちてしまったので,その際の注意点やアドバイス,さらにはこの二つをとって自分がどう変わったかも振り返りつつ書いてみようと思います.テストの詳細は大まかCKAと変わらないので,気になる方はこちらをご覧ください.
1. 勉強内容
CKAと大きく変わりません.しかしUdemyの性質は変わっていました.
11章のAdditional Practiceとしていくつか問題が追加されており,実践的な課題が多かったように思います.回答はKodeKloud側で提供していなかったので,Gitにある下記を参照ください.
もちろんKillershは満点になるまでやります.
2. CKAD体験記
テスト当日の仕上がり(1回目)
あまり悪くなかった認識でした.CKAでやったように調整期間はMock ExamとLightning Labを繰り返しやり,テストで高い点を取るイメージができる状態で臨みましたし,もちろん前日は飲酒を控えてぐっすり寝ました.唯一汚点があるとすれば低気圧でテンションが上がりきらなかったことくらいでした.
反省したこと
やはりCKAと同じ要領で勉強するのは効率が悪かったなと思います.なんとなくやり残しが気持ち悪かったので,既に知っている最初の方の単元も動画を見て,Practice Testを解くということをやったのですが,早くHelmまで行きたいと気持ちがかかってしまい,重要な単元で内容も理解していないのにPractice Testを解いて次と焦っていたように思います.
わかるところはガンガン飛ばして,知的欲求が赴くままに学習を進めるともう少し効率的に学習できたなと思います.
またテストの中で「ここ認識が甘いな」と感じたところが多々ありました.やはり気づかないうちに解法に対して頭が行っていたのだと思います.疑問点や不安な箇所はもう一度動画を見たり,Practice Testを解いたりと徹底してカバーしていきました.
例えば,Rolling Updateの方法論から,サブコマンドのlabelsをDeploymentに適用した時どの範囲でLabelが変わるのか,Backoffって一体どのような条件でカウントされるか,DeploymentとReplicaset,Podの関係性,ServiceでExposeする場合とContainerPortで指定する場合ではどのように挙動が違うかなど,「そう言われてみればどうなんだろう」と思うことがポロポロとあることに気づけました.次の個人的課題でもあるOpenShiftにも必要な考え方なので,この機会に復習できてとてもよかったです.取れなかった点数から何をどれだけ復習するかを決めるのも一つかと思います.
そしてRetake
時間配分にはかなり気を遣いました.CKADはCKAよりも問題数が少ないです.裏を返せば1問当たりの配点が高いので,捨て問を極限まで減らし,確かに解いていく戦略が求められます.これはKillershでは対策しにくいのでぶっつけ本番で調整しながら1回目の挑戦をすることになるでしょう.テストはGUI上で行われるので,本番で使えるかは分かりませんがメモ帳のアプリを利用したり,フラグ機能を利用しながら余すことなく進めていくことが求められるかなと思います.
余談ですが,集中すると顔がモニターに近づいていく癖はピタッとなおりました.試験中にProctorからメッセージが飛んでくるのが相当嫌だったんだろうなと思います.
3. 進言
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試験が終わったらその結果の自信にかかわらず,曖昧だったところをリストアップしましょう
記憶がフレッシュなうちに認識が甘いと気づけたところや問題をリストアップします.落ちてることを想定して1週間後に受け直す気概で取り組むのがいいと思いました.例え受かっていても勉強になります. -
なるべくManifestは手でかけた方がいい
正直CKAのテストまでコピペでいいや思っていたのですが,UdemyのTestを解くにつれて効率が悪いなと思うようになりました.検索してコピーして貼り付け,PodのYAMLをDeploymentに変換したい時はTabを入れてやるなど編集の必要があります.やった方はわかると思いますが,かなりめんどくさいし集中力を阻害するので,なるべく手で書くことをお勧めします.またもう一つのメリットとして,訓練すると構造化してリソースを見ることができるようになるので,基礎の理解が深まります.
4. 所感
世界はどう変わるのか
かなり自信がつきます. 「自分は〇〇で貢献できます」という軸を一つ持てた感触があります.もちろん資格取得だけでは完全でありませんが,大きなアドバンテージであることは事実です.資格試験ではSandboxで遊ぶだけでは触れることがないだろう概念や機能を学ぶことができるためです.もちろん業務で出てくることの大半は理解できるようになりますし,わからなくても基礎の理解があるので差分を吸収するだけで良く,キャッチアップはかなりラクです.
また技術的な観点で言うと,Kubernetesはインフラとアプリの狭間にありどのような技術的にどのような立ち位置なのか理解できていなかったのですが,Webアプリそのものとどのように区別できるのか,他のインフラ技術とはどのように守備範囲が違うのか,Kubernetes内の技術用語を理解することでモダンな技術のエコシステムの解像度をあげることができました.
初学者でも業務経験者でも「Kubernetesを体系的に知ってみたい」という方には,CKA,CKADの学習から取り組むことを強くお勧めできます!
全体を通しての所感
インフラの現場に入ってからを振り返り,遠く及ばないと思っていた二つの資格を取ることができました.CKADの1回目に落ちたその日から障害で叩き起こされたり,普段も慣れない業務をやっているためかなりタフでした.これは大変な1週間になるぞと思ってはいたものの,1日ごとに「ようやく今日が終わった」と思いながら,すぐにでも逃げ出したくなるような地獄の一週間を過ごしました.その中で再度購入もあり得なくないとぐるぐる駆け巡っていたため,受かった時は開放感があり,かなりホッとしました.
しかし受かっても次の勉強があることに変わりはなく, 案外優越感はすぐ消えるのが現実でした .どちらかと言うとセーブポイントまで来た充実感があります.また取得前と取得後を比べて人間自体が変わったわけではないので,取得前にぼんやりと抱いていた「なにかすごい人になるのではないか」という幻想は,当たり前ですが叶っていません笑
5.次回予告
次はOpenShiftとVMwareを同時に進めていきたいと思っています.
7月に入るまでにある程度形にできるよう進めていきます!
同時にWebアプリ作成と機械学習を進めているので,また共有できることがあればさせていただけたらと思います.
最後までご覧いただきありがとうございました!
Appedix. Tips
Secure Browserでつまづく時(Mac編)
1回目の試験の1週間前に0回目なるトライアルがありました.
実はそこで受けようとしていたのですが,Secure Browserが禁止されているアプリを探知して次のステップに行けませんでした.サポートに問い合わせて対応しましたが,手を尽くしてしまいチケットを起票して試験を延長するよう言われました.いろいろ調べた結果からいくつかの手順にまとめます.
- Activity Monitorに表示されていないアプリを検出している場合
Activity Monitorを開いた時画面上部にある 【表示】 から 【すべてのプロセス】 を選択してください.そうすると多くのアプリは検出されるはずです.終了なり,強制終了でプロセスを閉じてください. - 強制終了しても閉じないアプリがある場合
私の場合,SidecarRelayがありました.このケースはBluetoothを切ってから再度終了してみてください.再度有効にできるかどうかは確認が必要です.(参考は下記)
Secure Browserでつまづく時(Windows編)
上記に気づかず,Macでの受験は諦めて念の為準備した会社のデバイスで受験しました.ここでもSecure Browserに関するブロッカーに出会いました.会社端末だとVPN Agent等が入っているかと思いますが,こいつは終了してもまた復活します.そこで Taskを右クリックで終了してからすぐに確認ボタンを押してみてください .するとSecure Browser側は消えたその一閃をスキャンするので,チェックをPassでき,試験を受けられるかと思います.
全体的にアップデートされた後のSecure Browserと一般的なデバイスの相性がよくないなと感じたので,改善の余地があるのかなと思います.