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algorithmicxを使いLaTeXに擬似コードを追加

Last updated at Posted at 2021-05-28

LaTeXで作成する論文にalgrotithmicパッケージを使った擬似コードを追加する.

環境

  • pLaTeX2e <2020-10-01>+2
  • 検証済み環境
    • Cloud LaTeX
    • Overleaf

擬似コード用パッケージ郡

擬似コードを実現する代表的なLaTeXパッケージは以下である.今回は,表現できる形式(例: 関数)が豊富な algorithmicx を説明する.algorithmicだけでは,表現できる形式が少ないため拡張されたalgorithmicxの使用を推奨する.

パッケージ毎に対応した記法は,以下のURLにまとめられている.大きな違いの1つに関数の記述がある.algorithmicやprogramだけでは関数を表現できない.algorithm2eでは,関数の入力が Data: ,出力がResult: で表される.algorithmicxは,関数をFunctionとして記述できる.

LaTeX/Algorithms - Wikibooks, open books for an open world

用語の整理

似た単語が多く区別しにくいため以下に単語を整理した.

  • algorithms
    • algorithmとalgorithmicの2つを含むパッケージ
  • algorithm
    • 親パッケージ
    • ラップする役割をもつ.
  • algorithmic
    • 子パッケージ
    • algorithmでalgorithmicをラップして使う.
    • 今回は使わない.
  • algorithmicx
    • 子パッケージ
    • algorithmicを拡張したパッケージ
    • algorithmでalgorithmicxをラップして使う.
    • いくつかの役割ごとに分けられたファイル郡で構成されている.

手順

以降では,algorithmicxを使い,以下の擬似コードをLaTeXに埋め込む手順を説明する.

image.png

基本的な手順は,以下のドキュメントに書いてある.

(1) algorithmsをダウンロード

algorithmsには,スタイルファイル algorithm と algorithmic が含まれている.
これを使うことで,埋め込んだ擬似コードにスタイルが適用される.

以下のページにあるからZipファイルをダウンロードする.

image.png

(2) algorithmicxをダウンロード

以下のページにあるからZipファイルをダウンロードする.

image.png

(3) algorithmsとalgorithmicxを配置

ダウンロードしたalgorithms.zipとalgorithmicx.zipを展開する.
algorithmsは,algorithms.dtxがあれば使える.
algorithmicxは,algorithms.styがあれば使える.
ここでは,Functionを表現するためalgpseudocode.styを使う.

image.png

ダウンロードしたファイルを配置した階層構造を以下に示す.

.
├── paper.tex (論文の本体)
├── algorithms.dtx
└── algpseudocode.sty

(4) texファイルからパッケージを呼び出し

論文ファイル(例: paper.tex)で\usepackage{}を使いパッケージを呼び出す.

\usepackage{algorithm}
\usepackage{algpseudocode}

パッケージ algpseudocode を呼び出す場合,algorithmicxの呼び出しは不要である.

You don’t need to manually load the algorithmicx package, as this is done by algpseudocode.
出典: algorithmicx.pdf - P.5

(5) texファイルで擬似コードを記述

本文からの呼び出しは,\ref{your_algorithm_label}である.
アルゴリズムは,\begin{algorithm}\begin{algorithmic} を囲んだ内部に書く.

以下にalgorithmicxを使った疑似コードの例を示す.

\begin{algorithm}[tb]
\caption{配列から最大値を求める関数}
\label{alg-max-from-array}
\begin{algorithmic}[1]

\Function {max\_in\_array}{$array$}
    \State $max \gets 0$
    \ForAll {$element \gets array$} 
        \If {$element > max$}
            \State $max \gets element$
        \EndIf
    \EndFor
    \State \Return $max$
\EndFunction

\end{algorithmic}
\end{algorithm}

% 本文での参照方法
\ref{alg-max-from-array}

以下は,実際にビルドした結果である.

image.png

細かな記法は,下記サイトやalgorithmicxに付属するalgorithmicx.pdfに書いてある.

便利なコマンド定義

下記のコマンド定義を使うと,ラベルの Algorithm xアルゴリズム x へ変更できる.

% Algorithmをアルゴリズムにする
\makeatletter
\renewcommand{\ALG@name}{アルゴリズム}
\makeatother

参考URL

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