本日、日本時間の2015年6月26日(米国 6月25日)、Atom 1.0 がリリースされ、@benogle によって公式ブログに Atom 1.0 という記事がポストされました。
というわけで、拝読がてら適当に飜訳したものを記念に投稿しておきます。英語に抵抗のない方は、原文を参照してください。
以下、訳文。
Atom 1.0
本日、私たちは Atom 1.0 を発表したことを誇りに思います。まったくもってアメージングですが、考えてみれば公開から1年と少しばかり過ぎたばかりです。
その間、とても多くの出来事がありました。Atomは130万回ダウンロードされ、月間で350,000人のアクティブユーザーがいます。また、Atomコミュニティによって660個のテーマ、2,090個のパッケージが作成されました。その中にはlinter minimap, autocomplete-plusのような独自コミュニティを持つものまであります。
Atomは最初の公開以来、155回リリースが行なわれ、パフォーマンス、安定性、機能性、そしてモジューラビリティが改善し、スクロール、タイピング、起動速度が向上しました。そして現在では、Windowsインストーラー、Linuxパッケージを提供し、要望の多かったペインのリサイズ、複数のプロジェクトフォルダが利用できる機能も追加されました。
Atomは多くのモジュールを通じてAPIを備え、babelを利用したES6のサポート、パッケージ間通信のためのサービスAPI、エディタ装飾の拡張、UIやシンタックスハイライトを実現する新しいテーマを持つようになりました。
お陰で、autocomplete-plusのようなコミュニティによって作られたパッケージをコアパッケージとしてリプレースしました。
Atomを簡単に利用できるようにするため、我々はAPIドキュメント、マニュアル、チュートリアルビデオを作成しました。
最初は粗末なものでした
Atomはいまから7年前の2008年、GitHubの創業者のひとり @defunkt のサイドプロジェクトとしてスタートしました。当時はそれをAtomicityと呼んでいました。
彼の夢はWeb技術を使用して、Emacsのようにカスタマイズ可能なエディタを作ることでした。
しかし、多くのサイドプロジェクトの運命がそうであるように、GitHubの注力のためしばらく保留になっていました。2009年の初めといえば、わずか8ヶ月前にGitHubが立ち上がったばかりであり、それを成功させなければならなかったからです。
まあでも defunkt は、Web技術をベースにしたデスクトップエディタは他の誰かがリリースのではないかなと思っていました。
しかし、誰もリリースすることはありませんでした。
そんな中、Cloud9のようなJavaScriptで動作するブラウザー上のエディタが注目され、GitHubでもサイト内のコード編集エディタとして Ace が採用されました。この出来事により、defunkt の心に再び火がつき、3日後、彼のOSXではWebViewによってコントロールされたネイティブアプリとしてのAceが動作していました。これがAtomの始まりです。
2011年の8月から11月の間、defunktと @probablycorey は自由な時間に Atomicity の開発に取り組みました。そして、11月には Atomicity は Atom になり、GitHubの公式プロジェクトとして昇格しました。
12月にはtreetop の作者であり、熱いテキストエディタ魂を持つ@nathansobo がGitHubに加入し、Atomプロジェクトにフルタイムで働くことになりました。
その後の出来事は、atomの Git履歴 と貢献者のグラフに綴られている歴史のとおりです。
今日では
Atom 1.0はdefunktの当初ビジョンを反映し、今日のWeb開発者たちにとても親しみのある技術によって全てがコントロールされるエディタになっており、とても満足しています。
Atm 1.0 が持つビジョンの実現は、私たちが将来取るべき基盤となるものです。
AtomのAPIとコア機能は、Webプラットフォームと親和性の高い力を持つNodeと結合した技術基盤(Electron) によって支えらており、それらは、何百の貢献者、コミュテニィによって作られています。
みなさんのお陰で、私たちは重要な技術課題を克服できました。みなさんのパッケージがなければ、linterやautocomplete-plus、ニッチな言語対応などの機能を持つことはできませんでしたし、私たちだけでは辿りつくことができなかったところまで到達することができました。
そして、1.0をリリースしたいま、これからは、Atomプラットフォームの可能性を最大限に高めることに注力していきます。
もちろん、継続して基本となるユーザーエクスペリエンスの向上、パフォーマンスの改善、安定性に注力していきますし、国際化対応もしていきます。しかし、Atomの持つ可能性を高めていくことは、それ以上です。
例えば、より密接なGitとの統合によって何が見えてくるのか? ソーシャルコーディングにおけるはテキストエディタは何を意味するのか? IDEと同レベルの機能を作ることができるパッケージ作者の好きな言語は? なんてことを考えています。
しかし、私たちは、次に見せる何かを待つことはできせん。なぜならば、Atom 1.0 は始まりに過ぎないからです。
というわけで、俺たちの戦いはこれからだ! らしいので、Atom先生の次回作にご期待ください。