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SMSを利用するときに最低限知っておきたいこと

Last updated at Posted at 2016-07-23

はじめに

最近上場したTwilioをはじめ、SMS(ショートメッセージサービス)を送れるサービスはたくさんあり、送ること事態は簡単にできる。
しかし、普通に実装すると落とし穴が存在するので、その落とし穴に落ちないためのマニュアル。

今回は、個人認証をするために、SMSで認証番号を送る部分を作成したので、その時にどのような対応をしたかを書く。

TL;DL

  • Twilioだけでは、SMSが届かない人が 7% 30%いる → SMSは、その国の配信事業者で、到達率が高いものを使おう

  • それでも届かない人へ向けて → SMS通知以外の手段も用意しよう。たとえば音声通知など

SMSの基礎知識

なぜSMSを使うか

  • メールに比べると、開封率が高い
    • 迷惑メールなどにまぎれない
  • 到達確認が可能
  • MNP制度(ナンバーポータビリティ)による宛先変更が少ない
  • アカウントの複製が困難(回線を用意する必要がある)

送受信の方法

  • パケット通信ではなく、回線交換ネットワーク上での通信
  • ネットワーク事業者(SMSC)によって回線ネットワークが違う

sms_architecture.png

出典 : http://uncw.edu/itsd/documents/computer-sms_pdf.pdf

SMS送信サービスの選び方と、その理由

選ぶときに重視すること

  • (その国で)到達率が高いサービスを利用する
    • その国のネットワーク事業者に直接送信できるサービス

なぜ到達率に差が出るのか

到達しない理由は、大きく分けると以下の3つの理由になる。

  • ネットワーク事業者(SMSC)へつながらない
  • ネットワーク事業者(SMSC)でフィルタリングされている
    • たとえば送信元の電話番号や、メッセージにURLが入っているetc
  • SMSに対応していない(SMS無し契約)

届かない場合、具体的に起こっていること

  • 別のネットワーク事業者に送信しようとしている
    • SMSサービスが持っているネットワーク事業者の情報が古い
      • 例)MNPされた情報が更新されておらず、以前のネットワーク事業者に送信処理を行う
  • フィルターにひっかかっている
    • 利用している電話番号がブラックリストに乗っている
    • 国際SMSなどの理由により、不正なサービスと判断されている
    • メッセージ内に不適切なテキストが含まれている
      • URLが記載されている、入力されてはダメな文字列が含まれているetc

各サービス比較表

サービス名 初期費用 月額 円/1送信 到達率(日本国内) SDK 備考
Twilio 無料 無料 8~9.6円 70% あり 国際SMSでの送信
EZSMS 無料 無料 10~50円 不明 なし ポイント式(前払い)
空電プッシュ 105,000円~ 50,000円~ ~8円 日本国内の全端末をカバー(※数値での説明なし) なし BtoB契約
AOS SMS 30万円 10万円 15円 99.9% 不明 BtoB契約、月15万円で3カ月までトライアル利用可能

それでも届かないときのために

SMS以外の手段を用意する

どれだけこちら側で万全を尽くしても、SMSが100%届くとは限らない。
SMSを送る目的にもよるが、必ず代替手段を用意しておく。

電話番号の本人確認を行いたい場合

指定の電話番号に掛けてもらって、自動音声応答装置(IVR)で対応できる。
もちろん、電話番号の確認の場合、番号通知をしてもらう必要がある。

電話料金は掛けた人が負担することになるが、
電話してもらえばネットワーク事業者のフィルタなどに引っかかることなく、
かかってきた電話番号をもとに認証コードをお届けできる。

その他

あまり本人確認以外で、100%届けなければいけない、というパターンが思い浮かばないが、何らかの連絡の場合は、その人へのメールも送信するなどが考えられる。

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