はじめに
⚠️注意:
この記事は、後輩と接するテクニックやマニュアル的な方法論ではなく、自分自身の内面的なスタンスや姿勢に焦点を当てた工夫を紹介しております。
社会人も4〜5年目になってくると、後輩ができ始めてくることかと思います。
そんな時、どう接すればいいのか迷ったことはありませんか?
「どう接すればいいのか」「丁寧に教えなきゃ」と思うほど、逆にストレスを感じることもあると思います。
私自身、SEとしてキャリアも4年目となり、初めて後輩の育成に関わるようになりました。
最初は、どこまで教えるべきか、どう伝えればいいのか、と手探りの状態。
そんな中、後輩からこんな言葉をもらったことがあります。
「tomoya_1998さんって、わかりやすいですよね!」
「話しかけやすいし、信頼できます!」
この言葉をきっかけに、「どう教えるか」ではなく「どう関わるか」という視点の大切さに気づきました。
この記事では、私がこれまでの経験で実践してきた中で、特に効果を感じた育成の工夫を3つ紹介します。
1. フラットに見る(バイアスを持たない)
私が後輩育成に限らず人と関わる際、最も気をつけていることです。
自分の経験や価値観で後輩を判断すると、どうしてもバイアスが入りがちです。
たとえば、
「自分の新人時代ならできたのに」
「この程度でつまずくのはおかしい」
こうした見方は、意識していなくても態度や言葉に出てしまい、関係を悪くしてしまうことがあります。
私が心がけているのは、「今のその人」を見ること。過去の自分や他の後輩と比較せず、
その人がどういう背景を持って、どんな状況にあるのかを丁寧に観察するようにしています。
2. 目的を共有する
もしかしたら貴方自身も心当たりがあるかもしれませんが、同年代(社会人1〜5年目)と仕事の話をすると、大抵の人は意味のない作業を嫌っています。
より解像度を上げると、自分のキャリア・ステップアップに直結しないであろう作業を極端に嫌う人が多いです。(例:PCのキッティング、社内の事務処理など)
だからこそ先輩としては、そうした作業の意味や全体への貢献を丁寧に伝え、後輩が納得して主体的に取り組めるよう導くことが求められます。
私が意識しているのは、「なぜその仕事をやるのか」「それがどんな意味を持っているのか」を一緒に共有することです。
実業務の中には、地味な作業も多く、指示だけだと意図が伝わらず、やらされ感が出てしまうこともあります。
ですが、「この資料があることでプロジェクト全体の進捗が可視化され、マネージャーの判断が早くなる」など、背景や目的を伝えるだけで、後輩の取り組み方が大きく変わるのを感じました。
3. 自律を育てる
私自身、育成のゴールは、教えなくても自分で動ける状態だと思っています。
そのために大事にしているのが、指示を出すだけでなく、考えてもらう機会をつくることです。
たとえば、
「この作業、どう進めた?次に改善できそうなところは?」
「今回のトラブル、次はどう防げそう?反省点と改善点を挙げてみて!」
こうした問いかけをすることで、自然と自分でPDCAを回す習慣がついてきます。
正解を与えるのではなく、考える材料や視点を渡す。
そうすることで、後輩自身が思考の幅を広げ、自立的に動けるようになっていくのを感じました。
おわりに
信頼される先輩になるために必要なのは、教え方のテクニックではなく、向き合い方の姿勢だと実感しています。
1、フラットに見る
2、目的を共有する
3、自律を育てる
この3つを意識するだけで、後輩との関係性はぐっと良くなり、
結果的に自分自身の成長にもつながります。
完璧じゃなくても、丁寧に、誠実に関わる。それだけで信頼はきちんと育っていくものだと思います。
この記事が、同じように悩んでいる方のヒントになれば幸いです。
📌 著者プロフィール
SE歴4年目(PMO歴1年半)/株式会社ギグー所属。
日々プロジェクト推進やメンバー支援を行いながら、
「どうすればチーム全体が動きやすくなるか?」をテーマに試行錯誤しています。
Qiitaでは、PMOの現場で得た気づきや、若手育成に役立つ工夫を発信中。