1.はじめに
Nutanix認定アソシエイト試験を受けることになったので、試験対策として勉強した内容をまとめた記事になります。
本記事ではAOS/AHV/CVMとは?といった必須用語に関する知識は身に着けていることを前提としています。
2.NCA試験とは
形式は以下の通り。半年程のNutanixの経験があれば合格できるレベルの試験とのことです。
多項目選択式 50 問
制限時間:90分
対応言語:英語、日本語
受験料:1回につき99米ドル(2025/1/9申し込み時点で15700円)
確認できる範囲だと、現在3種類のNutanix認定アソシエイト試験があります。
今回はネット上に情報が豊富にあったNAC65を受験しました。
2024年度からNCA610が受験可能
興味がある方は、以下のページを参考に申込してみてください。
https://infraapp.blogspot.com/2024/12/nutanix-professional2025.html
3.重要用語
以下、試験で押さえておくべき用語になります。基本的な用語から、少しマニアックな用語まで、さまざまです。
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DSF(Distributed File System)
分散ストレージファブリック、あるいは分散ストレージシステムと呼ばれる、各ノードのローカルディスクを束ねてクラスター全体で共通の共有ストレージプールを構成する機能。
共有ストレージプールからAHVのストレージ領域として提供するため、「ストレージコンテナ」を作成する。
その他の機能として以下を提供。(KeyWord)
- 圧縮、重複排除、イレイジャーコーディング、高可用性(RF)、耐障害性(Availability Domains)
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Witness VM
Nutanixは原則3ノード構成であるが、2ノード構成でクラスタを組むことも可能。
その場合は、片系がdownした際のスプリットブレインを回避するための監視サーバー(Witness VM)が必要になる。
※参考
Nutanix 2ノードクラスターの電源管理をオムロンUPSで解決
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ADS
AHVに搭載されているVMの自動配置機能。高負荷のVMが集中することで、AHVホストのCPU使用率が高まるといったリソース競合が発生しうる場合にVMを移動する。
Nutanix Vloumesでのボリュームグループの負荷分散にも利用されている。
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ゴミ箱機能
VM削除後、24時間以内であれば復活させることができる機能。デフォルトで有効。
※参考
VMゴミ箱機能の設定方法
現在はPrismからも操作可能
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SSR
セルフサービスリストアの略。PrismからPD(プロテクションドメイン)などで取得したスナップショットをもとにVMリストアを行うと、全データが過去の時点までリストアされるのでリストアする必要のないデータまで過去時点に戻ってしまうが、SSRの場合はVM上のアプリケーション管理者が、PDで取得したローカルスナップショットのvDISKをOS画面からマウントすることで、欲しいデータのみをリストアすることが可能。
※参考
「セルフサービスリストア(SSR)」とは
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Flashモード
VMの仮想ディスクをSSDに固定する機能。(全てのデータがSSDに配置されるわけではない。)
SSDにVMをピン止めするという意味から、「ピニング」とも呼ばれる。
※参考
Flashモードとは
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IPAM
ゲストOSのネットワーク設定をDHCPによるIPアドレス管理機能を提供。
クラスターの中で、Acropolis Masterの役割を持つCVMが本機能を提供。仮想ネットワークを作成する際に、「IP アドレス管理を可能にする」にチェックを入れて有効化する。
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エージェントVM
VMが稼働しているAHVノードがダウンした場合、他のノードで再起動されないように設定したVM。
ADSによるマイグレーションは行われない。
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ESXiホストのストレージコンテナ化
AHVの場合は、ストレージコンテナをそのまま仮想マシンのvDISKの配置先として利用できるが、ESXiの場合は"NFS"データストアとしてマウントする。
ESXiホストのストレージをコンテナにマウントする方法
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Phoenix ISO
Nutanixのイメージングに必要なバイナリを1つのISOにしたもの。CVMやAHVの復旧の際に使用することがあるが、基本的には使用することはない。
Phoenixの使いどころ
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Pulse
統計情報をNutanix側に提供する機能。「insights.nutanix.com」宛に443/TCPのポートを利用してHTTPSの通信を行う。AOSバージョンからクラスター全体の情報、ハードウェアの情報などいわゆる構成情報とパフォーマンス情報を中心に送信される。仮想マシンの名称やIPアドレス情報は、難読化することが可能。
Nutanixを裏から支えるInsightsとPulseのご紹介
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Cluster Runway
いつCPUが枯渇するかやいつストレージの容量が足りなくなるかなどを推測する機能。
Prism CentralのPrismProライセンスが必要。
PrismCentalの使いどころ(その10) いつまで利用できるかのリソースを確認する