#はじめに
PharoLauncherを使って、色々なイメージとVMの組み合わせを管理することができます。とても便利なのですが、残念ながら、デフォルトで設定されているフォントでは日本語の表示ができません。せっかくなので、日本語を表示するフォントに設定してみましょう!
#PharoLauncherを起動する
Pharoをダウンロードし起動する方法はいくつかありますが、ここでは簡単のため、PharoLauncherを使います。
ダウンロードページからPharoLauncherをダウンロードして立ち上げてください。
画面は左右2つのリストから構成されています。左側に、サーバからダウンロード可能なPharoイメージのリストがあります。
#日本語を入力してみる
いくつかのグループが登録されていますが、通常の使用ではOfficial distributionsグループで十分です。この中に、Pharo6.1やPharo7それぞれの32bit版と64bit版があります。ダウンロードするPharoバージョンを選択して、最上段の歯車アイコンをクリックしてください。もうすぐ(2018年12月10日現在)Pharo7が正式リリースされる予定なので、Pharo7.0-64bitを選択するとよいでしょう。
すると「Image name?」というダイアログが開きます。ここで入力した名前が右側のリストで表示される名前として使われます。デフォルトでのフォントでは日本語が表示できません。
そこで、一旦キャンセルして、フォントの設定をします。
#設定ウィンドウを開く
PharoLauncherの右下にスパナのアイコンがあります。
これをクリックすると、設定ウィンドウが開きます。
フォントの設定はありますが、大きさしか選べません。
「ぐぬう、これでは日本語フォントを選択できないではないかッ!(雄山風)」
安心してください。PharoLauncherはSmalltalkで書かれています。要はSmalltalkの開発環境を出せば何でもできるのです。空だって飛べます。(飛べません
#デバッガさえあれば何でも手に入る
まずは定番の、「困った時のcmd-(OSによってはctrl-).」を試してみましょう。⌘キーまたはctrlキーを押しながら「.」を押してください。ほら、デバッガが開きました。
ほとんどのSmalltalkerはデバッガを見た瞬間に口からヨダレを流してヒャッハーモードに入って謎めいた魔法の呪文を唱えてインスペクタを開いてあらゆる設定を暴力的に変更してしまうのですが、ここは落ち着いて、もう少し「文明的な」方法で設定する方法を紹介します。
#ショートカットを押してみる
私はエスパーなので、Pharoの設定ウィンドウを開くショートカットを知っています。macOSなら「⌘OS」、他のOSならば「ctrl-OS」です。つまり、macOSならば、⌘キーを押しながら「o」キーを押して、⌘キーを押したままで「s」キーを押します。
はい、勝ったも同然です。
AppearanceのStandard FontsのDefaultを選択して、フォント選択ダイアログを開きます。
右下のUpdateボタンを押して、システム中のフォントを読み込みます。
しばらく時間がかかります。終わると、使えるフォントが増えます。テキトーな日本語フォントを選んでください。
忘れずに、「force all」を押しましょう。
さてと、Pharo Launcherに戻って、またイメージ名に日本語を入れてみます。
さあ、これでどうだ?
お、日本語がちゃんと出た。立ち上げてみよう!
ばっちり。
#development environmentをonにする
(Smalltalkの暗黒呪文はペラペラと湧き出てくるくせに)魔法のショートカットなんて覚えていられない皆さん、PharoLauncherの設定ウィンドウの「PharoLauncher」グループに「Enable development environment」があります。
これを on にすると、あら不思議、
いつものPharoになります。ここで背景を右クリックすれば、普通通りにPharoの設定ウィンドウを開いて、フォントを設定すれば良いですね。らくちんらくちん。
#まとめ
お行儀の良い人は、development environmentでPharoに切り替えてフォント設定しましょう。エスパーさんはショートカットでフォント設定しましょう。お行儀の悪い人は、⌘.でヒャッハーげふんげふん。