RoadRunner
MATLAB使ってる人は知ってるかもしれませんが、RoadRunnerを使う機会が増えそうなので備忘録的に記事にしてます。読みやすくはないです。
モチベーション
RoadRunnerはSceneのアセットに道路のテンプレートを保存して使い回すことができる。
あらかじめ日本にありふれた道路形状を登録しておけば、マップを作るときに非常に楽になる。
RoadRunnerはAsset Libraryという追加アドインがあって、それを入れれば解決するのかもしれないが、料金に人の心がないので自作する。
特に断りなく図などを使っている場合は道路構造令を参照のこと。
道路の種類
日本の道路は使用される状況によって第1種から第4種まで分かれていて、その中でも細かい交通状況に応じて級が割り振られている。
おおよそこんな感じ。道幅の広い方が若めの数字になるらしい。
地方部 | 都市部 | |
---|---|---|
高速道路 | 第1種 | 第2種 |
一般道 | 第3種 | 第4種 |
級の設定は交通量と場所で決まっていて、RoadRunnerを使うときは交通量はよくわからないので、以下のようなイメージで考えておけば良さそう。
- 平地の方が級が若く、道幅も広め。
- 交通量が多い方が級が若く、道幅も広め。
制限速度も種や級の数字の大きい方が遅い。
道路に関わる用語など
名前 | 場所 |
---|---|
路肩 | 道の端(歩道の境界など)から車線の端まで。側溝は含む。 |
側帯(路側帯) | 車道のアスファルトの端から車線の端まで |
車線 | 自動車が通るエリア |
車線外側線 | 路肩・側帯と車線の境界線 |
車線境界線 | 同じ進行方向の隣り合う車線間の境界線 |
中央線 | 対向車線との間の境界線 |
中央帯 | 対向車線との間に空間がある場合、その車線外側線間の部分 |
分離帯 | 中央帯の中に設置される蹴上がった部分。たいていは柵や壁がある。 |
中央線がある道路
中央帯がある道路
中央線と中央帯は対向車線との境界を作る意味で同じ役割なので、中央帯がある場合に中央線はない。
対向車線と完全に分離している道路
対向車線との間に中央帯でも中央線でもない(公園とか)エリアがある場合は、左右に路肩がある。
左右の路肩は長さが違うことが多い。
車線
下記によると、各パラメータの計測をする際、車線についてはその中心から測るらしい。上図の通りの測り方。
第3種1級までの道路は対向車線を分離しないといけない。たいてい中央線や中央帯がある。
各パラメータの規定
当然色々な例外はありそうだが、基準として。
カッコ内は例外的な値。やむを得ない場合にはその値にできる。
種 | 級 | オプション | 路肩(両側・左側) | 路肩(右側) | 側帯 | 車線 | 中央帯 | 側帯(中央帯側) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 普通道路 | 2.50(1.75) | 1.25〜 | 0.75(0.50) | 3.50(3.75) | 4.50(2.00) | 0.75(0.25) |
1 | 1 | 小型道路 | 1.25 | 0.75〜 | 0.25 | 3.50(3.75) | 4.50(2.00) | 0.75(0.25) |
1 | 2 | 普通道路 | 2.50(1.75) | 1.25〜 | 0.75(0.50) | 3.50(3.25, 3.75) | 4.50(2.00) | 0.75(0.25) |
1 | 2 | 小型道路 | 1.25 | 0.75〜 | 0.25 | 3.50(3.25, 3.75) | 4.50(2.00) | 0.75(0.25) |
1 | 3 | 普通道路 | 1.75(1.25) | 0.75〜 | 0.50(0.25) | 3.50 | 3.00(1.50) | 0.50(0.25) |
1 | 3 | 小型道路 | 1.00 | 0.50〜 | 0.25 | 3.25(3.00) | 3.00(1.50) | 0.50(0.25) |
1 | 4 | 普通道路 | 1.75(1.25) | 0.75〜 | 0.50(0.25) | 3.25 | 3.00(1.50) | 0.50(0.25) |
1 | 4 | 小型道路 | 1.00 | 0.50〜 | 0.25 | 3.00 | 3.00(1.50) | 0.50(0.25) |
2 | 1 | 普通道路 | 1.25 | 0.75〜 | 0.50 | 3.50(3.25) | 2.25(1.50) | 0.50(0.25) |
2 | 1 | 小型道路 | 1.00 | 0.50〜 | 0.25 | 3.25(3.00) | 2.25(1.50) | 0.50(0.25) |
2 | 2 | 普通道路 | 1.25 | 0.75〜 | 0.50 | 3.25 | 1.75(1.25) | 0.50(0.25) |
2 | 2 | 小型道路 | 1.00 | 0.50〜 | 0.25 | 3.00 | 1.75(1.25) | 0.50(0.25) |
3 | 1 | 普通道路 | 1.25(0.75) | 0.50〜 | 側帯がない | 3.50 | 1.75(1.00) | 0.25 |
3 | 1 | 小型道路 | 0.75 | 0.50〜 | 側帯がない | 3.00 | 1.75(1.00) | 0.25 |
3 | 2 | 普通道路 | 0.75(0.50) | 0.50〜 | 側帯がない | 3.25(3.50) | 1.75(1.00) | 0.25 |
3 | 2 | 小型道路 | 0.50 | 0.50〜 | 側帯がない | 2.75 | 1.75(1.00) | 0.25 |
3 | 3 | 普通道路 | 0.75(0.50) | 0.50〜 | 側帯がない | 3.00 | 1.75(1.00) | 0.25 |
3 | 3 | 小型道路 | 0.50 | 0.50〜 | 側帯がない | 2.75 | 1.75(1.00) | 0.25 |
3 | 4 | 普通道路 | 0.75(0.50) | 0.50〜 | 側帯がない | 2.75 | 1.75(1.00) | 0.25 |
3 | 4 | 小型道路 | 0.50 | 0.50〜 | 側帯がない | 2.75 | 1.75(1.00) | 0.25 |
3 | 5 | - | 0.50 | 0.50〜 | 側帯がない | 4.00 | 中央帯がない | 中央帯がない |
4 | 1 | 普通道路 | 0.50 | 0.50〜 | 側帯がない | 3.25(3.50) | 1.00 | 0.25 |
4 | 1 | 小型道路 | 0.50 | 0.50〜 | 側帯がない | 2.75 | 1.00 | 0.25 |
4 | 2及び3 | 普通道路 | 0.50 | 0.50〜 | 側帯がない | 3.00 | 1.00 | 0.25 |
4 | 2及び3 | 小型道路 | 0.50 | 0.50〜 | 側帯がない | 2.75 | 1.00 | 0.25 |
- 第3種5級は車道の幅。つまり対向車線との分離なし。
- 第1,2種と3種の1級で対向車線があるときは、必ず中央帯にしないといけない。(トンネル内など特殊例を除く)
- それ以外は中央線
- 第1種で対向車線があり、片側1車線の時は規定より広い路肩とする。(表では無視)
- 側帯がなくても、実際は白線を引くために10cm程度設けていることがある。
道路幅5.5m以下の道路をどうやら生活道路と呼ぶらしく、各都道府県の資料でもその定義で説明されている。由来は内閣府の交通安全白書での記載。その場合は路側帯が0.75mで、車線幅が4mとかが多い。
歩道の蹴上がり
歩道の高さは15〜25cm。愛知県はたいてい15cm。
中央分離帯の蹴上がり
分離帯の段差は建築限界25cmだが、愛知県はたいてい20cm。