書式設定を開いて罫線を更新すると隠れている罫線が更新されてしまう仕様を前回まとめた。
この仕様、実は回避することができる。
(回避できても実用的かはまた別の話)
まずは問題のおさらい。
罫線を更新すると変更していない罫線も更新され、かつ外周のセルの罫線も更新される。
普段見えないところで行われてしまうので裏で発動した変更がセルのコピーとかで不意に現れる。
これが罫線が崩れてしまう原因であった。詳しくは「[Excel]イラっとする罫線の挙動、その原因と対策をまとめた」で。
もし、発動する条件が分かれば意図的に回避できるということだ。
書式を開いてプレビューに線が引かれていたら危険
プレビューで、「一意に特定できる線」が表示されたら、そこはその線で再度上書きされてしまうおそれがある。
この状態が罫線を狂わせる。
以下の書式設定は、下辺の罫線「なし」を含みめて全部上書きの可能性がある。
このようなケースは当然のように発生するので、ほとんどのケースで無意識に線を崩しているということだ。
逆に更新されない線とは何なのか。
線が一意に特定できない場合に網掛けのような線が表示される。この線の場合は更新されることはない。
実際に更新されていないことを確認してみる。
この変更を防ぐために、ダミーのセルを作って一緒に選択してから変更すると・・・、
右辺含み外枠がすべて網掛けの線になった。
この状態で左辺だけ更新すると右辺は二重線にならず太線を維持している。
網掛けを意識すれば変更したい罫線だけを編集対象にできそうだ。
意図的に網掛けを作る選択方法
全てを網掛けにするダミーのセルの作り方でお手軽なのがコレ↓。
書式を開くとすべての線が網掛けの線になっていることが分かる。
上のようなダミーのセルを選択しつつ本来変更したいセルも選択してから書式変更すればどんな時でも網掛けになる。
まとめ
罫線が壊れないような操作を意識することで崩れる頻度は激減する。
ただし、毎回このやり方を実践するのは効率よくない。
さらに言えば、共有しているファイルなら第三者は問答無用で崩してくるので自分だけが意識しても無意味。
何かの初版を作る時にでも思い出せればよいかなと思う。
余談
書式設定が網掛けになる条件が外枠と内側で違うみたいだった。
外枠は見た目上の線がプレビューされ、内側はセルの設定上の線がプレビューされるみたいだ。ふーん。