7月に米国で開催されたThe Blockchain Eventに参加しました。
基本的にパネルディスカッションが中心でしたが、メモを纏めます。
市場動向
・現在の米国市場ではブロックチェーンに付加的な機能を与えるようなスタートアップ企業が多く創業されている(例:セキュリティ など)
・ビットコインのやりとりには個人毎のアドレスが必要であり、非テクニカル領域の人にはそれだけでアレルギーが出るのが実情である
・そもそも、ブロックチェーンはインターネット技術の上に成り立っているものであり、既存銀行システムをインターネットサービスと連携させるかというハードルは、ブロックチェーンを採用するかの前段にあるものである
・Currency(貨幣)とMoney(金)で事情が大きく違う。貨幣の場合には各国ごとに規制がベースにあり、IT技術を適用するには各国ごとに考慮が必要
・技術的課題と規制問題を混同してはならない。ここはIndustrial IoTと同様である
・VCは銀行システムをどう変革するかでは投資をしていない。新プラットフォームを構築できるかどうかでベンチャー投資を行っている
・基盤技術でしかないブロックチェーンではエコシステムが重要。その為、プライベートブロックチェーンだけでなくAPI化して外部インターフェースを提供すべきである
IoTとBlockchain
・IoTで一番の課題はハッキングである。セキュリティ対策は一般的な言い方ではあるが、対ハッキングに対してはブロックチェーンの堅牢性は価値が高い
・スマートプロパティ(資産管理)も用途として期待される。Hardware as a Service:ハードウェアを販売するのではなく、サービスとして提供する。そこには販売後のアクティベーション、課金、メンテナンスなどの一連のサポートと転売なども柔軟に実現する事が必要
Tally Capital
・The Internetが世界にリリースされた時にTCP/IPとSNAが戦った時にようなステージに、現在のブロックチェーンはある
・どの個別にPrivate Blockchainも本来のDecentralizedされたBitcoin Blockchainの特徴を活かしていない
・Proof of WorkとProof of Stakeの組み合わせでブロックチェーンを実現するPeercoinに注目すべき
・Blockchain is a control plane. パフォーマンスはあくまで足回りのネットワークとインフラに依存する
BlockCypher
・クラウド上のブロックチェーンプラットフォーム展開し、サービス提供
・主に仮想通貨アプリケーションに対し、スケーラビリティと可用性を提供する
Blockchain of Things
・2016年末にリリース予定
・ビットコインブロックチェーンをインフラとして利用し、トランザクションの高速化を付加提供する
・規制の多い業界、例えば製造業での製品パーツ調達におけるガバナンスには効果があると考えてる(例:航空機)
Nuco
・Deloitteのブロックチェーンチームが創業
・MS Azure情にプライベートブロックチェーンを構築してサービスを提供開始予定
・証券取引委員会(SEC)と当局のコンプライアンス業務の追跡ツールなどの開発を行う