1.はじめに
過日、公式のDeveloper KitでJetson nanoを延命する方法を投稿させていただきました。
今回はArmbianを使用した延命になります。
2.用意するもの
2-1.Jetson nano側
Jetson nano(あたりまえですが)
キーボード
マウス(最初はCUIですが、GUIもインストールします)
HDMI接続できるモニタ
2-2.PC(母艦)
Ubuntuの入っているPC
Gparted、balenaEtcherをインストールしてください。
2-3.USB-HDD(SSDでも可)
USBデバイスからのBootになります。
※MicroSDは使用しません
3.事前準備
3-1.USB-HDDの初期化
USB-HDDをddコマンドで初期化します。
母艦とUSB-HDDを接続します
sudo dd if=/dev/urandom of=/dev/sdb
接続したUSB-HDDが「/dev/sdb」の場合です
分からないときは「GParted」で調べてください
ddコマンドの進捗が見たいときは、別のターミナルから
sudo pkill -USR1 dd
と入力してください。
3-2.Armbianのダウンロード
USB-HDDの初期化が終わりましたら、
https://www.armbian.com/jetson-nano/
から「Minimal/IOT images with Armbian Linux v6.6」をダウンロードします。
3-3.ArmbianをUSB-HDDへインストール
balenaEtcherでダウンロードしたイメージをUSB-HDDへ焼きます。
USB-HDDへ焼いたあと、「GParted」を起動します。
「GParted」が接続しているデバイスをscanしているときにダイアログが表示しますので、必ず「Fix」を選択します。Fixを選択しないとUSB-HDDからBootしていようです。
4.Jetson Nano起動
4-1.電源On
USB-HDDをJetson nanoに接続して電源を入れいます。
USB-HDDのアクセスランプが点滅しないようであれば、一旦電源を切って、USB-HDDを別のポートに変更して再度電源を入れてください。(私はこれでUSB-HDDから起動できました)
4-2.電源On後
無事に起動できたら、以下の内容が画面に表示します。
IP Addressは私の環境です。(起動時はDHCPです)
Welcam to Armbian_community!
Documentation: https://docs.armbian.com | Community support : https://community.armbian.com/
IP address: 192.168.1.14
Create root password:
rootのパスワードです。パスワードを入力します。
Create root password:
同じパスワードを入力します。
Repeat root password:
ユーザを入力します
Plaese provide a username (eg. your first name):
ユーザのパスワードを入力します。
****は、ユーザ名です(伏字にしてあります)
Create user (****) password:
同じパスワードを入力します。
Repeat user (****) password:
ユーザ名の頭1文字が大文字で表示していると思います。
そのままで良ければ、Enterを押下します。
Please provide your real name :*****
ここは「n」を入力します。
****はユーザ名です。
Dear ****, your account **** has been created and is sudo enabled.
Please use this account for your daily work from now on.
Detect timezone: Asia/Tokyo
Set user language based on your location? [Y/n]
文字コード?を選択する表示が出ますが、ここは330にします。(後で設定します)!
****************************************
文字コード?がいっぱい表示
スクロールして目的の日本が見えません
****************************************
Please enter your choice:
5.GUIのインストール
5-1.SSHでWindowsPCから入る
openssh-serverが既に入っているようなので、Teraterm等で入れます
ユーザ名、パスワードは入力した通りです。
IP Addressは表示した内容です。
5-2.Update
下記のコマンドでアップデートします。
sudo apt update && sudo apt upgrade -y && sudo apt autoremove -y
5-3.armbian-configのダウンロード
下記のコマンドでダウンロードします。
sudo apt install -y armbian-config
5-4.armbian-configの実行(GUIのインストール)
下記のコマンドを実行します。
sudo armbian-config
実行後、下記の画面になりますので、「System」を選択します。
「System」選択後、下記の画面になりますので、「Default」を選択します。
「Default」選択後、下記の画面になりますので、1番上を選択します。
インストールが終了するとJetson nanoに接続しているモニタが下記に変わります。
ターミナル上では、armbian-configが実行中のままですので終了させます。
「< Back >」を選択します。
「< Exit >」を選択します。
6.各種設定
6-1.キーボード(GUI上で設定しました)
Menu->Preference->Keyboard
「Layout」タブをクリックします。
左の「+」をクリックして、「Japanes」を追加します。
「Japanes」を↑のアイコンをクリックして一番上にします。
6-2.フォント
sudo apt install -y task-japanese fonts-vlgothic
6-3.ロケール設定
sudo vi /etc/locale.gen
※viが無いときは
sudo apt install -y vim
# ja_JP.UTF-8 UTF-8
を
ja_JP.UTF-8 UTF-8
にします。(コメントを外します)
言語設定をja_JP.UTF-8に変更します。
sudo locale-gen
sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8 LANGUAGE="ja_JP:ja"
source /etc/default/locale
変更されたか確認します。
ja_JP.UTF-8となればOKです。
echo $LANG
6-4.タイムゾーンの設定
sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
7.再起動
再起動できない場合があります。
一旦電源を落とします。(落ちませんけど)
sudo poweroff
USB-HDDがアクセスしないときに、電源ケーブルを抜いて強制的に落とします。
8.再起動後
GUIのLogin画面が出れば成功です
USB-HDDのアクセスランプが点滅しないときは、USB-HDDを入れる場所を変更してみてください。
9.まとめ
随分前からarmbianでJetson nanoが使えることは知っておりましたが、MicroSDからしかBootできませんでした。
ちょっと時間ができましたので、先日やってみたらUSB-HDDからBootできましたので投稿させていただきました。
USB-HDDからのBootも上記の手順を見つけるまで四苦八苦しました。
10.まだ設定していない項目
固定IP化
11.最近判明したこと
11-1.armbian-config
内容が変わったようです。
Desktopのインストールができなくなっていましたので、コマンドでインストールできます。
言語設定やタイムゾーンもarmbian-configで可能です。
11-2.固定IP
癖があるみたいですが、固定IP化できました。
11-3.自動Login
desktopをcinnamonをインストールしたときのみの確認ですができました。
12.更新
11-1から11-3を時間が出来た時に投稿したいと思います。