2
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

はじめに

Pycaret はとても便利なAutoMLサービスです。これは自動で前処理、ホールドアウト、交差検証、ハイパラチューニングなどの面倒な処理を行ってくれるのですが、前処理のせいで逆に「LightGBMを手書きするよりも精度が落ちるが、なぜかわからない」みたいなこともあります。そういうときに試すべきことをまとめました。

今回は、概ね次のようなコードで、(1)モデル比較、(2)ハイパラチューニング、(3)ブレンディング、(4)再度チューニング、(5)予測、という一連の操作を行う、という状況を考えています。

from pycaret.classification import * #回帰の場合は pycaret.regression
setup(train_data, target = "target_col")
compare_models()

model1 = create_model('some model')
model2 = create_model('some model')
tuned_m1 = tune_model(model1)
tuned_m2 = tune_model(model2)

blended_model = blend_model([tuned_m1, tuned_m2])
tuned_blended_model = tune_model(blended_model)
final_model = finalize_model(final_model)
prediction_result = predict_model(final_model, data = test_data)

Preprocess を切る

setup を呼ぶと、Pycaretは自動でデータを前処理し、追加の行を作っている。
場合によっては邪魔なので切ったほうがよい。

test set のサイズを小さくする

デフォルトで setup を呼ぶと、データの30%がテストデータとして完全にホールドアウトされる。この部分はCVにも使われず、チューニングにも使われない。30%はかなり大きいので、用意されたデータが十分ない場合は、これだけで精度を落とすこともありうる。(もちろん後述する finalize_model を使うことでこの部分のデータも使ってくれるが、チューニングの時点で全データを使うか、70%のデータでチューニングをしてから、そのパラメータで全データを訓練するか、では結果が違ってくる)

特に、Kaggleでよく使われるLightGBMの実装では、特にホールドアウトをせずにCVのみ行うことが多い。こちらの方が訓練データが多いので、正確なCVの値が出ると思われる。

これはsetup(train_size = 0.999) のように、train_sizeをほぼ100%にすることで無くすことができる。

finalize model をする

Pycaretに関する記事で、たまにこのように書かれている記事がある。

setup(train_data)
model = compare_models()
prediction = predict_model(model, test_data)

これでも動くのだけど、正しくはない。
まず setup の時点でデータがtrain, valid, testに分割されている。create_model は自動でK分割して交差検証をしてくれるが、このときはtrain, valid 間のみで行われる。testは一切触れられない。

testは完全にホールドアウトされて、最終的にできたモデルの精度を評価するために使われる。このときは predict_model(model) を使う。(データセットの指定をしないと、ホールドアウトされたtestデータを使ってくれる)

そして、このtestも最終的には訓練データとして使って予測機を作りたい。このために finalize_model をする。したがって、正しいコードはこのようになる。

setup(train_data)
model = compare_models()
final_model = finalize_model(model)
prediction = predict_model(final_model, test_data)

predict_model の丸め込みに気をつける

predict_model で最終的なモデルの推論をしたいとき、デフォルトでは小数点以下4桁の精度で丸められる。 Kaggleなど、0.001単位での精度を競う場合はすこし不安なので、predict_model(final_model, test_data, round = 30) のようにして、round 引数を大きめに取っておいたほうがよい。

tune_modelchoose_better=True を付ける

tune_modelblend_model をするとき、探索したパラメータによい値がないと、結局もとのモデルのほうがよかった、ということが起こり得る。なので tune_model(model, choose_better = True) を付けておくとよい。この場合、元のモデルのほうが精度がよいなら、そちらを勝手に使ってくれる。どのメトリックを選ぶかは、optimize = "MSE" のように指定できる。

2
3
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?