Ubuntu環境でのFirefox導入ガイド - Chrome SIGILL エラーの対処法
はじめに
リモートデスクトップでUbuntu環境を使用中、Google ChromeでSIGILL
エラーが発生した場合の代替ソリューションとして、Firefoxを導入する手順をまとめました。この記事では、管理者権限(sudo)が使用できない環境での対処方法を説明します。
実際、リモートデスクトップで接続して、JupyterLabを起動するとこのエラーに遭遇しました。SSH接続で、自分のPC側でJupyterLabを立ち上げれば問題は発生しませんでした。
環境
- OS: Ubuntu
- アクセス方法: SSH接続
- 制約条件: 管理者権限なし
ChromeのSIGILLエラーについて
SIGILLエラーは、プロセッサーが認識できない不正な命令を実行しようとした際に発生します。SSH接続環境でのChrome使用時に頻繁に発生する可能性があります。
Firefoxのインストール手順
1. Firefoxのダウンロードと解凍
cd ~/Downloads
tar xjf firefox-131.0.3.tar.bz2
cd firefox
2. 起動時の問題と対処
最初のエラー
./firefox
Error: cannot open display: :0
ディスプレイ設定の確認
echo $DISPLAY
export DISPLAY=:0.0
X serverの状態確認
ps aux | grep X
正しいディスプレイ設定
実行結果から、Xorgサーバーが:10
で動作していることが判明したため、以下の設定を行います:
export DISPLAY=:10
3. Firefox起動
./firefox
トラブルシューティング
よくあるエラーと対処法
1. display errorの場合
Error: cannot open display: :0
- 対処法:
ps aux | grep X
でXorgサーバーの番号を確認し、正しいDISPLAY変数を設定
2. コマンドが見つからない場合
bash: firefox: コマンドが見つかりません
- 対処法:正しいディレクトリに移動してから実行
注意点
- 管理者権限がない環境では、システム全体にインストールせず、ユーザーディレクトリで実行する
- ディスプレイ設定は環境によって異なる場合があるため、必ず
ps aux | grep X
で確認 - セッションごとに
DISPLAY
変数の設定が必要な場合がある
まとめ
Chrome SIGILL エラーの代替策として、Firefoxは有効なソリューションとなります。管理者権限がない環境でも、適切な手順で導入・実行が可能です。
参考情報
この記事は2024年10月24日時点の情報に基づいています。