概要

ZIO Schemaは、スキーマ定義ライブラリです。
この記事では、ZIO SchemaのdefaultValueという機能について、サンプルコードを交えて解説します。

defaultValue とは？

defaultValue: Either[String, A] は、Schema[A] に対してデフォルト値を計算して返すメソッドです。

戻り値は Either 型で、

Right(a): デフォルト値 a (型 A) が正常に計算された場合
Left(error): デフォルト値の計算に失敗した場合、エラーメッセージが返されます

標準的な型のデフォルト値

ZIO Schema は、標準的な型（String、Int、Boolean、LocalDateTime、UUID など）に対して、デフォルト値を自動的に計算します。

String: 空文字列 ("")
Int: 0
Boolean: false
Option[A]: None
その他の型: その型のゼロ値 (例えば、List なら空リスト)

サンプルコード

DeriveSchema.genでスキーマを自動導出し、
schema.defaultValueでデフォルト値を生成しています。

import zio.{Console, ZIO, ZIOAppArgs, ZIOAppDefault}

import java.util.UUID

object Main extends ZIOAppDefault {
  import zio.schema._
  case class Person(id: UUID, name: String, age: Int, isStudent: Boolean = false)
  implicit val schema: Schema[Person] = DeriveSchema.gen[Person]

  val defaultPerson = schema.defaultValue.toOption

  override def run: ZIO[ZIOAppArgs, Any, Any] =
    Console.printLine(schema.defaultValue) // Right(Person(df02ab42-f649-4802-a2e6-1e7309568b1c,,0,false))
}

まとめ

ZIO Schema の defaultValue は、データの初期化や欠損値の補完など、様々な場面で役立つ便利な機能です。デフォルト値を適切に活用することで、より安全で信頼性の高いアプリケーションを開発できます。