はじめに
HashiCorp Vaultは、機密情報の安全な保存、アクセス制御、秘密管理を行うためのツールです。今回は、Vaultをローカル環境で立ち上げる方法について説明します。
インストール
まず、Vaultをインストールします。以下のコマンドをターミナルに入力します。
brew tap hashicorp/tap
brew install hashicorp/tap/vault
このコマンドにより、HashiCorpのリポジトリがHomebrewに追加され、Vaultがインストールされます。
起動
インストールが完了したら、Vaultを開発モードで起動します。以下のコマンドを実行します。
vault server -dev
開発モードでの起動に成功すると、以下のようなメッセージが表示されます。
You may need to set the following environment variables:
$ export VAULT_ADDR='http://127.0.0.1:8200'
The unseal key and root token are displayed below in case you want to
seal/unseal the Vault or re-authenticate.
Unseal Key: AjmBF604U9UH/6fFXVvNLQTCDev7ck6CSdfDZxcTT8I=
Root Token: hvs.cUc2WCAxO9JrYScSzJc2wbwo
Development mode should NOT be used in production installations!
このメッセージに記載されている通り、以下の環境変数を設定する必要があります。
export VAULT_ADDR='http://127.0.0.1:8200'
この設定により、Vault CLIがローカルで起動しているVaultサーバーと通信できるようになります。
Vault UIへのアクセス
Vaultの開発モードを使用すると、ウェブUIを使ってVaultにアクセスすることもできます。ブラウザでhttp://127.0.0.1:8200
にアクセスすると、以下のようなログイン画面が表示されます。
Root Tokenを入力してログインします。Root Tokenは起動時のメッセージに表示されています。
ログインに成功すると、以下のようなVaultのダッシュボードが表示されます。
まとめ
今回は、HashiCorp Vaultをローカル環境で立ち上げる方法について説明しました。
開発モードは本番環境には適していませんが、Vaultの基本的な操作を学ぶ環境として有益と考えています。
詳細な手順については、HashiCorp Vaultの公式ドキュメントも参照してください。