概要
知見を広げるために、ゲーム制作、ゲーム開発を始めてみようと思ったので、色々調べてみた情報の備忘録。
ゲームエンジンには色々あるが、とりあえず Unity と Unreal Engine の二択になったので、この2つを比較してみた。
ゲームエンジンとは
ゲーム製作・ゲーム開発を楽にするツール。
本来ならば複雑かつ膨大なプログラミングが必要なところ、ツールを使えば、非常に効率的にゲームを作ることができる。
実際に存在するツールには、Unity、Unreal Engine、Game Maker、OROCHI4、Cocos2d(2D用)、Enchant.js(HTML5向け)、NintendoWare Bezel Engine(任天堂ゲーム用) など様々なものがある
Unity とは
Unity(ユニティ)とは、アメリカの Unity Technologies が提供するゲームエンジンおよび開発環境と実行環境のプラットフォーム。2Dゲームも開発できる。
世界中で広く普及しており、日本でも人気のスマホゲームアプリのタイトルはUnity製のものが多い。
家庭用ゲーム機へのビルドに関しては、プラットフォームを提供している企業とのライセンス契約などが別途必要。
執筆現在の最新バージョンは Unity 2022 。
特徴
- ゲーム素材であるアセットストアが非常に充実
- 世界的に Unity 開発者の数が多い
- 参考となる記事・情報がかなり多い
- 無償利用からスタート可能
Unreal Engin とは
Unreal Engine(アンリアル・エンジン)とは、アメリカの Epic Games という企業が開発したゲームエンジン。特徴は、なんと言っても、息を呑むようなリアルなグラフィック表現。
NASAの宇宙飛行士訓練やディズニーの映画製作・テーマパークにも利用され、「最も成功したビデオゲームエンジン」としてギネス世界記録にもなったことがある。
執筆現在の最新バージョンは Unreal Enginge 5 。
特徴
- ゲームエンジントップクラスのリアルなグラフィック表現
- ノーコードゲーム制作ツール「Blueprint」が標準搭載(プログラミング無しでも簡単なゲームが作れる)
- コア技術❶ Nanite(ナナイト)
- 仮想化ジオメトリ技術で、数億ポリゴンを超える映画品質のモデルを直接扱えるようになる。製作者はLOD(詳細度)やノーマルマップの作成が不要となり、今後ゲーム開発が非常にスムーズなものになる。
- コア技術❷ Lumen(ルーメン)
- 完全動的なグローバル・イルミネーション(GI)技術で、高品質かつスピーディーなワークフローを実現する。開発デモ映像では 30fps での動作となっていたが、正式リリース時には 60fps での動作を目指すという。なお、鏡面反射などはサポートされていない。
- (追記)※ 現在は既に正式版
比較
Unity と Unreal Engine の特徴などをざっくり比較してみた
Unity | Unreal Engine | |
---|---|---|
料金プラン | 無料/有料プランあり (売上が一定額を超えるとロイヤリティあり) |
基本無料 (売上が一定額を超えるとロイヤリティあり) |
主要な言語 | C# | C++、Blueprint(UE4/5) UnrealScript(UE3) |
サポートするプラットフォーム | デスクトップゲーム・ネットゲーム(Steam など)、スマホゲーム(iOS/Android)、コンシューマ向け(Nintendo Switch、PS4、Xbox Oneなど) | デスクトップゲーム・ネットゲーム(Steam など)、スマホゲーム(iOS/Android)、コンシューマ向け(Nintendo Switch、PS4、Xbox Oneなど) |
アセット(ゲーム素材)など |
Unity Asset Store (無料/有料あり) |
Megascans MetaHuman (基本無料) |
日本語の技術記事 | めっちゃ多い | 少ない(英語ならある) |
ノーコードツール | 拡張機能追加で利用可能 | 標準搭載 |
弱み/デメリット | おおよその機能は揃っているが、利便性を上げるには自分で拡張する必要がある グラフィック調整が難しい メモリ管理が自動のため、作り方によってはゲームがカクつくことがある アセット数やデータが膨らんでくると開発作業で重く感じることもある |
アセットの管理が面倒で重い グラフィック処理が重いため、開発マシンにスペックが要求される Unityに比べて開発参考の記事や情報が少ない AppleやGoogleとゲーム販売ストアの手数料をめぐって争った(今後の開発リスクの参考までに) |
作られたゲーム | ウマ娘、原神、ポケモンGO、Among US、WildRift(League of Legends のスマホ版)、アズールレーン、Fate/Grand Order、Fall Guys、PUBG、CODモバイル、ロマンシング サ・ガ2(リマスター版)、ヒューマン フォール フラット、スーパーマリオ・ラン、JUDGE EYES:死神の遺言(ゲーム内ミニゲームのみ。本編はドラゴンエンジン) など | フォートナイト、デッド・バイ・デイライト、ヴァロラント、ドラゴンクエスト Ⅺ / Ⅻ、ファイナルファンタジーⅦ リメイク、キングダム ハーツⅢ、鉄拳7、真・女神転生V、リネージュⅡ、ラグナロクオンラインⅡ、機動戦士ガンダム 戦場の絆2(アーケード)など |
結論
- どちらでも無料で始められるので、気になった方をとりあえず触ってみると良い
- それぞれに特徴があり、対象とするどちらが良いとは一概に言えない
- 参考記事の情報量で言うと Unity が圧倒的なので、プログラミング未経験レベルの初心者なら Unity が良いかもしれない
- 所感では、モバイルARゲームや2Dゲームやモバイル・スマホゲームアプリなら「Unity」、PCやコンシューマ向けゲームなら「Unreal Engine」という印象
- 収益化は、どちらのプラットフォームでも、広告収益も課金収益もできる様子
- ちなみに、ゲームに関係ない、映像作品の製作や企業のグラフィックが必要なプロジェクトであれば、Unreal Engine 一択になる印象