はじめに
Oracle Analytics Cloud Classic:Dashboard、Answersでは、アクションリンク機能を利用して、あるダッシュボードページから別のダッシュボードページへ画面遷移できます。
画面遷移の際に、遷移先が異なるサブジェクト領域で作成されたダッシュボードページのときに遷移元の値を引き継いで渡す方法についてやってみます。
例えば、遷移元のダッシュボードページにサブジェクト領域"月次実績"から作成された分析があり、その実績値たとえば2017年10月の実績をクリックして、サブジェクト領域"売上明細"からなる遷移先のダッシュボードページに"2017"、"10"の値を渡します。
【遷移元】サブジェクト領域"月次実績"からなる分析から、2017年10月の実績値をクリックして、アクションリンクで遷移する
【遷移先】"2017"、"10"の値が遷移先のダッシュボードページに引き継がれる。遷移先のダッシュボードページには別のサブジェクト領域"売上明細"からなる分析が配置されている
記載時のOACバージョン:OAC 2024 Sep版
前提
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異なる2つのサブジェクト領域"月次実績"、"売上明細"が作成されている
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遷移元のダッシュボードページにはサブジェクト領域"月次実績"から作成されたレポートが配置されている
【遷移元の画面イメージ】
【遷移元の分析定義 "月次実績"を利用】
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遷移先のダッシュボードページにはサブジェクト領域"売上明細"から作成されたレポートと、サブジェクト領域"売上明細"から作成されたダッシュボードプロンプトが配置されている
【遷移先の画面イメージ】
【遷移先の分析定義 "売上明細"を利用】
【遷移先のダッシュボードプロンプト定義 "売上明細"を利用】
流れ
1.遷移先でプロンプトリンク機能を使ってURLを記録する
2.遷移元の分析で"Webページへのナビゲート"を使ってアクションリンクを作成する
3."Webページへのナビゲート"のパラメータ設定で、列値を使って、遷移先のダッシュボードプロンプトに渡す値をセットする
遷移先のURLを記録
遷移先でプロンプトリンク機能を使ってURLを記録する
プロンプトリンクを実行する前に、遷移先のダッシュボードページ"詳細"を開き、ダッシュボードプロンプトに値をセットして実行します
右上の歯車アイコン(ダッシュボードメニュー)をクリックし、メニューから"プロンプト・リンクの作成"をクリックします
「・・・ブラウザのアドレス・バーに表示されます」とメッセージが出ますので、
ブラウザのアドレス・バーに表示されているURLを記録します。URLをコピーしてメモ帳等に貼り付けておきます。
URLは以下のようなGoURL機能にのっとった形です。GoURL機能はOACのダッシュボードページや分析をURLリクエストして直接実行する機能です。
goURL機能の詳細はこちら
遷移元の分析でアクションリンクを作成する
遷移元の分析で"Webページへのナビゲート"を使ってアクションリンクを作成します
遷移元の分析の編集画面を開きます。"基準"タブで、アクションリンクを設定する列の歯車アイコンをクリックし、メニューから"列のプロパティ"をクリックします
列のプロパティで、"相互作用"タブをクリックします。値のプライマリ相互作用で"アクション・リンク"をクリックします
+付の人アイコン(新規アクションの追加)をクリックし、メニューから"Webページにナビゲート"をクリックします
URLに、プロンプトリンクで記録したURLを貼り付けます。"パラメータの定義"をクリックします
渡すパラメータを設定する
"Webページへのナビゲート"のパラメータ設定で、列値を使って、遷移先のダッシュボードプロンプトに渡す値をセットします
スクロールダウンすると、ダッシュボードプロンプトに渡すパラメータで列プロンプトの名前が"col1"、渡す値が"vol1"で表示されています。渡す値で遷移元の値を設定します。値の左▼アイコンをクリックし、"列値"に変更します
各パラメータの"非表示"のチェックボックスをチェックします。"固定"も自動でチェックされます。OKをクリックします。非表示をチェックしない場合は遷移時に渡すパラメータ値が表示されます。
動作確認
遷移元のアクションリンクを設定した分析が配置されたダッシュボードページを開きます。月次実績の任意の値をクリックします。表示されたアクションリンク"詳細へ"をクリックします
遷移元で指定した値が遷移先のダッシュボードページに渡されて、販売実績の詳細が表示されます。2017年10月の明細が表示されます。
まとめ
画面遷移の際に、遷移先が異なるサブジェクト領域で作成されたダッシュボードページのときに遷移元の値を引き継いで渡す方法です。プロンプト・リンク機能で出力されるURLは、遷移元が例えばOAC以外からでも実行できるため、例えば、OACのダッシュボードページを他のWebシステムから呼び出す際に利用できるため、幅が広がります。
以上