はじめに
Oracle Analytics Cloud :ピボット表示で、列表示されている2つのデータの差を表示したいという要件が出てきた際に、DataVisualizationのワークブックのピボットでは、総計で差を表示するということを思いつきますが、ある列に対しての差という指定ができません。そんなときに、総計と書式表示で対応する方法についてやってみました。
ピボットで列表示している2019年のデータに2018年のデータを減算して表示したいという要件があります。
データソース上は、CYの列で、2019年、2018年のデータがあり、それをピボットの列で表示しています
記事記載時のOAC ver:Sep 2024 Update
前提
Data Visualizationでワークブックを作成したことがある
対象のデータソースとして、年度、カテゴリ毎の販売実績を利用する
総計で対応するための仕込み
ピボットで列表示されているデータで計算式を利用して、減算されるほうのデータに+1、減算するほうのデータに-1をかけます
計算式を作成します。マイ計算を右クリックします。メニューから"計算の作成"をクリックします。
計算列の名前を入力します。計算式にセットします。
CASE WHEN 列名=値 THEN メジャー列*(1) ELSE メジャー列*(-1) END
例:CASE WHEN CY=2019 THEN SUM_AMOUNT_SOLD*(1) ELSE SUM_AMOUNT_SOLD*(-1) END
ピボットの作成
ピボットのビジュアライゼーションで、作成した計算式列を値にセットします
"プロパティ"タブをクリックします。"値(#)"タブをクリックします。計算式列で、"合計集計"のところをクリックし、"合計"に変更します
レイアウトの整形
2019、2018の順にソートします。ビジュアライゼーションの右上にマウスカーソルを移動、表示された"ソート"アイコンをクリックします
ソート基準で、CY列、および"ZからA"を選択します。OKをクリックします。
減算する値が"-(マイナス)"表記になっていますので、気になる場合は変更します。
"プロパティ"タブをクリックします。"値(#)"タブをクリックします。計算式列で、負の値を123(赤字)に変更します
赤字から変更したい場合は、条件付き書式をつかいます
ビジュアライゼーションの右上にマウスカーソルを移動、表示された"条件付き書式ルールの管理"アイコンをクリックします
条件付き書式で、0より小さいをセットするため、対象の計算式列を選択し、"<"を選択し、"0"を入力します。色の指定のため、矢印の"書式"アイコンをクリックします。
黒色のセットは、フォントの色で黒色部分をクリックします。OKをクリックします。
OK、保存をクリックします。
マイナス値も黒で表示されました。総計の負の値は赤字で表示されます。
まとめ
ピボットで列表示されているデータは、総計表示の際にどのデータが減算される対象で、どのデータで減算するかの指定がないため、計算式を利用して、対応する方法についてやってみました。
以上