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FreeDOSの仮想マシンを構築してTCP/IPスタック・8086開発環境を整備する

Last updated at Posted at 2018-12-09

はじめに

世の中には、MS-DOS互換のOSが沢山ありますが、ここにFreeDOSという素晴らしいオープンソースソフトウェアがあります。
これを利用して、様々な用途に用いることが出来る環境を構築することとします。

主な用途は以下の通りです。他にもいろいろあるでしょう。

  • 8086リアルモードでプログラミングする
  • テキストWebブラウザでネットサーフィンする
  • MS-DOS時代を懐かしむ

※本記事は下記の記事から分離したものとなります。
アセンブラを理解したいのならアセンブラを学べ(INT 21Hもあるよ) - Qiita

準備するもの

下記作業に移る前に、以下のソフトウェアを予めインストールしておく必要があります。

  • Oracle VirtualBox

FreeDOSのインストール

公式サイトの記事が素晴らしく分かりやすいので、これに従って環境構築します。
基本的な流れは下記の通りです。

  • "standard" installerをダウンロードする。
  • VirtualBoxでFreeDOS用の仮想マシン(以下、VMと呼ぶ)を作り、CD-ROMドライブを追加する。
  • 「"standard" installer」CDをマウントする。
  • VMを起動させるとCD-ROMからブートするので、そこからインストーラを起動する。
  • 必要なツールをインストールする。
  • FreeDOSが起動する。

"standard" installerをダウンロードする

インストールCDはここからダウンロードできます。「CDROM “standard” installer」というリンクがそれです。
http://www.freedos.org/download/

VirtualBoxでFreeDOS用の仮想マシン(以下、VMと呼ぶ)を作り、CD-ROMドライブを追加する。

Vagrantは使わずに、Oracle VM VirtualBoxマネージャーからプリミティブにVMを作っていきます。
VMの名前は「FreeDOS12」としておきます。
タイプは「Other」、バージョンは「DOS」とします。

2018-12-03_01h02_20.png

「必要なメモリーサイズは32MBです。」なんて表示されますが、多すぎじゃないでしょうか。32MB、なんと大容量なのでしょうか。これだけあれば何でもできる…!
2018-12-03_01h02_29.png

この後HDDサイズも聞かれますが、基本的にはデフォルトの500MBで十分でしょう。というかこれも多すぎじゃないでしょうか。
昔はHDD1MBで1万円だった時代があったなんて、いったい誰が信じてくれるでしょうか…
2018-12-03_01h03_11.png

あとは画面の案内に従って、作成を完了させます。するとこんな感じでVMが出来ます。よく見たらSoundBlaster 16互換のサウンドボードもついてますね。
2018-12-03_01h05_08.png

先ほどダウンロードした"standard" installerのISOイメージを、VMのCD-ROMドライブにインサートします。
先ほど作ったVMを選択して「設定」ボタンを押し、ポップアップされたウィンドウの「ストレージ」を選択します。IDEのセカンダリが空になっているので、ここに先ほどダウンロードしたISOイメージを登録します。
2018-12-03_01h05_57.png

念のためブート順序を確認し、CD-ROMドライブが優先されていることを確認します。
2018-12-03_01h12_43.png

後はVMを起動するだけです。

VMを起動させるとCD-ROMからブートするので、そこからインストーラを起動する。

公式のインストール手順はこちらです。非常に丁寧に書かれています。
途中、どのパッケージをインストールするか聞かれますが、迷わずFull installationしてください。
Install Howto - FreeDOS

FreeDOSが起動する。

起動すると下記のような画面が表れます。
2018-12-08_02h59_28.png

必要なツールをインストールする。

Full installationと言いつつも、開発ツールはインストールされません。FreeDOSのパッケージマネージャである、「FDIMPLES」を起動します。

C:\> FDIMPLES.COM

「Development」カテゴリのチェックが全て外れているので、カテゴリごとチェックを入れます。全部併せても大したディスク容量ではないので問題ありません。
2018-12-08_03h04_55.png

後はエディタも入れましょう。とりあえずvi互換エディタであるelvisがあれば当面は困りません。ただ、よく見るとバイナリエディタみたいなものもあり、便利そうです。これも併せてインストールします。
2018-12-08_03h09_36.png

おや?「Networking」なんてカテゴリもあります。すごい…ちゃんとTCP/IPが使えます…!
とりあえずこのあたりもチェックを入れておきましょう。
2018-12-08_03h07_22.png

必要なパッケージのチェックが完了したら、TABキーで「OK」にフォーカスをあわせたのち、Enterを押し、処理を続行させます。

AUTOEXEC.BATのPATH設定を追加する。

パッケージをインストールしただけでは、elvisやJWasmにパスが通りません。elvisでAUTOEXEC.BATを編集しましょう。

C:\> \ELVIS\VI AUTOEXEC.BAT

デフォルトでは下記のパスしか設定されておりません。

SET PATH=%dosdir%\BIN

以下のように書き換えましょう。

SET PATH=%dosdir%\BIN;C:\ELVIS;C:\DEVEL\JWASM

最後に、書き換えたPATH環境変数を有効にするため、AUTOEXEC.BATを実行します

C:\> AUTOEXEC.BAT

これでセットアップは完了です。

おわりに

インターネット老人会案件だと思います、これ。

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