Kubernetes 1.15 の Changelog の Deprecations and Removals, API Changes の内容についてまとめました。
廃止予定と削除されたもの
kubectl
- v1.14 から廃止予定だった
kubectl convert
は v1.17 で削除されます - v1.14 から廃止予定だった
kubectl get
の--export
フラグは、v1.18 で削除されます - v1.12 から廃止予定だった
kubectl exec
の--pod
/-p
フラグは削除されました - v1.10 から廃止予定だった
kubectl scale job
は削除されました (#78445, @soltysh)
kubelet
- v1.14 から廃止予定だった
beta.kubernetes.io/os
とbeta.kubernetes.io/arch
ラベルは v1.18 で削除されます-
v1.14 からは正式版の
kubernetes.io/os
とkubernetes.io/arch
ラベルを代わりに利用します
-
v1.14 からは正式版の
- v1.14 から廃止予定だった
--containerized
フラグは将来のリリースで削除されます - cAdvisor の json エンドポイントが削除されました (#78504, @dashpole)
kube-apiserver
-
--enable-logs-handler
フラグとログをサーブする機能は廃止予定となり、v1.19 で削除される予定です。-
/logs
というエンドポイントで kube-apiserver の/var/log
以下のファイル(ログ)を見ることができた機能です
-
kube-proxy
API
- v1.19 で Ingress リソースは
extensions/v1beta1
からサーブされなくなります。v1.14 から利用できるnetworking.k8s.io/v1beta1
API に移行してください。既存の永続化されたデータはnetworking.k8s.io/v1beta1
API からも取得できます - v1.16 で NetworkPolicy リソースは
extensions/v1beta1
からサーブされなくなります。v1.8 から利用できるnetworking.k8s.io/v1
API に移行してください。既存の永続されたデータはnetworking.k8s.io/v1
API から取得できます。 - v1.16 で PodSecurityPolicy リソースは
extensions/v1beta1
API からサーブされなくなります。v1.10 から利用できるpolicy/v1beta1
API に移行してください。既存の永続されたデータはpolicy/v1beta1
API から取得できます。 - v1.16 で DaemonSet, Deprecations, ReplicaSet リソースは
extensions/v1beta1
,apps/v1beta1
,apps/v1beta2
からサーブされなくなります。v1.9 から利用できるapps/v1
API に移行してください。既存の永続されたデータはapps/v1
API から取得できます。 - v1.17 で PriorityClass リソースは
scheduling.k8s.io/v1beta1
,scheduling.k8s.io/v1alpha1
からサーブされなくなります。v1.14 から利用できるscheduling.k8s.io/v1
API に移行してください。既存の永続されたデータはscheduling.k8s.io/v1
API から取得できます。 - v1.14 から廃止予定だった list API の
export
クエリパラメータは v1.18 で削除されます。 - events.k8s.io/v1beta1 Event API の
series.state
フィールドは廃止予定となり、v1.18 で削除されます。
kubeadm
- 代わりの
kubeadm upgrade node
によってkubeadm upgrade node config
とkubeadm upgrade node experimental-control-plane
コマンドが 廃止予定となり将来のリリースで削除されます。(#78408, @fabriziopandini) - 代わりの
--control-plane
によって--experimental-control-plane
は廃止予定となりました。代わりの--upload-certs
によって--experimental-upload-certs
は廃止予定となりました。(#78452, @fabriziopandini) -
kubeadm config upload
が 廃止予定となり、代替が graduated となりました。代わりにkubeadm init phase upload-config
を利用してください. (#77946, @Klaven)
その他
以下の機能は GA となりました。関連する feature gates は廃止予定となり v1.17 で削除されます。
GCERegionalPersistentDisk
API の変更
- CRD は x-kubernetes-int-or-string をサポートするようになり、CustomResources で IntOrString 型を扱えるようになりました。(#78815, @sttts)
- kubeadm に
v1beta2
のコンフィグフォーマットが導入されました。(#76710, @rosti) -
PartialObjectMetadata
に対するリソースの list リクエストが、resourceVersion や continue token のような metadata を正しく返すようになりました。 (#75971, @smarterclayton)-
PartialObjectMetadata
は server-side printing の実装で導入された型のようです
-
-
KEP で定義されていた、
CustomResourceDefinition
の Structural Schema の違反をリストするNonStructuralSchema
という状態が追加されました。CRD の作者は将来の CRD 機能に対応するためにスキーマの検証を structural に更新する必要があります。(#77207, @sttts) - meta.k8s.io/v1beta1 Table と PartialObjectMetadataが v1 に昇格しました (#77136, @smarterclayton)
- 厳格な ARP の sysctl 設定 を制御する
--ipvs-strict-arp
というフラグが導入されました。既存の振る舞いを変更しないためデフォルトは false になります。この ARP の設定は 1.13.0 から有効になっていましたが一部の CNI プラグインに影響を与えていました (#75295, @lbernail)- 有効にすると arp_ignore が 1、arp_announce が 2 に設定されます
- CRD の検証スキーマでは
metadata
フィールドはname
とgenerateName
を除いて指定すべきではありません。そのため、metadata
をその他の値で指定していた場合、スキーマは structural とみなされなくなります。(#77653, @sttts)