はじめに
環境
- Windows 11 home
- Rlogin 2.28.1
対象者
- Windows ユーザーの方
- 毎回 ip などを打つのが手間だと思っている方
【前提】Rloginについて
Rloginとはターミナルソフトの一つです。(SSHクライアントソフトとかターミナルエミュレータなどと呼ぶこともあります)
Windowsで使えるターミナルソフトとしては、Tera Term が有名ですが、Tera Term よりも使い勝手が良かったり便利な機能がたくさんあるので、これを機に皆さんに知ってもらいたく記事を書きました!
インストール手順、便利な機能、おすすめ設定、といった流れでご説明していきます。
手順
1. Rloginのインストール
1.1 ダウンロードリンクを開き、「プログラム概要」の「インストール・アンインストール」をクリック
1.2 「GitHubからダウンロード」の右記にある URL をクリック
1.3 一番上にある最新バージョンを選択
今回は、「2.28.1」が最新だったので、そちらをダウンロードします。
1.6 今後、すぐに開けるように、デスクトップやタスクバーなどに固定しておきましょう。
2. サーバに接続してみる
2.1 RLogin を立ち上げると以下のような画面になります。
まだ何も接続先を登録してないので接続先情報がありませんが、追加していくとここに保存されていきます。
2.2 「新規」ボタンをクリックして作成画面を表示する
ここで、最低限必要な情報は下記です。
- エントリー(上):接続先の名前を入れます。わかりやすい名前にしましょう。
- コメント(下):エントリー(上)に書いた名前の補足説明使います。
- ホスト名(サーバIPアドレス):RLoginからの接続先のホスト名 or IPアドレスを指定します。
- ログインユーザ名:接続先のログインユーザー名を入力
- パスワード or パスフレーズ:接続する為にパスワードを入力
2.4 ”2.3” で入れた必要情報が、下記のように登録されています。
接続するには、接続先はダブルクリックするか選択した状態で「OK」をクリック。
2.5 初めて接続するサーバに対して以下の画像のような確認が出ます。「接続する」をクリック。
2.6 リストの更新の確認が出ますので、これも「はい」をクリック
Rlogin の便利な機能
接続情報を保存できる
TeraTerm だと TeraTerm Menu とか TTLマクロとかを使いますが、RLoginは単独&自動で接続情報の保存が出来ます。
接続情報をタブで区切る
タブの設定は右上の枠に入力する事で設定できる。
以下のようにタブ分けが出来る。
私はこれで、各ロケーションごとに分けてすぐに必要な環境に接続できるよう整理しています。
ファイルを転送機能
ホストとSSH先でのファイル転送を行う事が出来ます。
注意点
SFTP 使用中に SFTP 接続中のターミナルで操作をすると、転送が失敗したり不安定になったりする可能性があります。
画面を分割する
既に2個以上の接続先と繋げており、その状態で分割をしたい場合は、「Ctrl+Shift+↑」を押す。
現在1つだけ接続しており、もう一つと接続&同時に画面分割したい場合は、「Ctrl+Shift+→」を押す。
もう一つ目の接続先と接続したら自動で画面分割されている。
「Ctrl+Shift+↑」は複数回押すと、分割方法が変わる。又、分割をやめたい場合は「Ctrl+Shift+←」を押す。
複数の接続画面にキー操作を同時送信する
ブロードキャスト(同時送信)をオンにすると、開いている接続にキー操作を同じ送信できる。
実際に設定した箇所
通信共通設定
作業が終了した後でも、見直したり出来るように接続が切れてもウインドウを閉じないようにします。
「通信共通」の「接続が切れてもウインドウを閉じない」にチェックを入れます。
プロトコル設定
- KeepAliveの設定方法
KeepAliveとは、一定時間ごとにサーバーにパケットを送信して接続を切られないようにする機能です。サーバーやルーターの設定によっては、数分間放置したことにより接続が切れてしまう場合があるので、それを防止するために KeepAlive という設定があります。
今回はパケット送信間隔をデフォルトの300(5分)のままにしますが、ご自身で適宜変えても大丈夫です。
「プロトコル」を選択し、「SSH」パネル配下の「KeepAliveパケットの送信間隔(sec)」のチェックボックスをチェック
ヒストリーの設定
- ログを自動作成する
「通信ログを年月日を付けて自動作成する」にチェックを入れます。
- ログのファイル名を、自動的に「yymmdd-ホスト名.txt」にする方法
- 参照をクリック
- エクスプローラーが起動するため、ログの保存先を指定する。ディレクトリやフォルダ名は自由です。(私の場合は、ドキュメントに “RLogin_LogBox” というフォルダを作成しました。)
- 「●●.txt」の部分を、「20%D-%E.txt」にする。
- 保存をクリック
この設定により、ログは接続先ごとに自動保存され、ファイル名は「20YYMMDD-(接続先名).log」のような形式で命名されるようになります。
例えば、2022年11月1日の「test-abc」という名前のサーバにログインした接続であれば、ログファイル名は 20221101-test-abc.log となるのです。
-
その他の詳細内容は下記。
送信文字列の特殊文字 意味 %E サーバーエントリーのServer Entryに置き換え ⇦現状の設定がこれ %U サーバーエントリーのUser Nameに置き換え %P サーバーエントリーのPasswordに置き換え %T サーバーエントリーのTerminalに置き換え %S 接続したサーバーアドレスに置き換え %p 接続したポート番号に置き換え %D 現在年月日に置き換え %t 現在時分秒に置き換え %I 文字入力ダイアログを表示し文字入力を待ちます 上記に対しての参考サイトが下記。
-
ファイルに保存する通信ログの形式を変更する
デフォルトの「RAW」ではなく、「LINE」の方が見やすく、管理がしやすいので、こちらを選択します。
LINE形式に変更することで、特定のメッセージを検索しやすくなり、管理が簡単になります。 -
ログの文字コードを変更する
デフォルトでは、 「SJIS」となっているが「UTF-8」に変更します。(ログファイルを確認すると、”SJIS” の方だと文字化けしてたりしたので私は途中から “UTF-8” を選ぶようになりました) -
スクロールバックできるヒストリー行数を変更する。
こちらは、デフォルト「2000」になっていますが、全然足りないのでこの行数を増やします。
無限に出来ればいいのですが、RLogin の仕様で無限には出来ないっぽいです。上限で、21億行くらいでした。
ここでは適当に「100000000」(1億)とかにしておきます。
ヒストリー項目で、ここまでの内容を設定すると下図のようになります。
クリップボードの設定
- 「左クリックの範囲指定だけでクリップボードにコピーする」にチェックを入れます。
- 「コピー時に選択範囲を解除しない」にチェックを入れます。
- 右ダブルクリックで貼付に変更しておきます。(こっちの方がペーストが楽です)
背景設定
- ターミナル背景画面に、接続先の名前を表示する方法
- 「背景設定」から「バックグランド画像にテキストを追加」にチェックを入れる。
- 文字はデフォルトの「%E\r\n%S」のまま
- 表示位置は個人的に右下が見やすいので、RIGHT+BOTTOMにしています。
- また、この際に「背景文字などの合成比率」を一番右にしないと全体の色が薄暗くなるため、一番右にします。
下図のように、ターミナル画面に「ホスト名+IPアドレス」が表示されます。
設定した内容を標準設定にする方法
この設定をやれば、今後新しく追加した接続情報にも自動で適用されますでの、新規の接続先毎に設定する必要がなくなり、大変効率が良いです。
注意点
接続先のポートフォワーディングなどの情報も共有されてしまうため、「デフォルト設定用」などと命名して接続先などの情報を何も入れてない、空の情報を登録します。(つまり設定用です。)
デフォルト設定用を作成します。(設定用なので、ホスト名やユーザ名/パスワードなどは不必要なため入力していません)
右クリック→「標準の設定にする(s)」をクリックする。
これで、今後新規で作成したデータには、自動的にこの設定が引き継ぎされるようになります。
今後、また設定を変えたい場合があれば、このデフォルト設定用で変更しましょう。
まとめ
お疲れ様でした!
今回は、RLogin について&おすすめ設定についてまとめてみました。
私は、RLogin 使うまで TeraTerm 使っていましたが、もうTeraTermには戻れないです。(それぐらい便利。)
接続する機器が増えれば増えるほど便利なので、皆さんも良かったら使ってみて下さいね。
ここまで見て頂き、ありがとうございました!