C# ⇔ (Objective-)C(++) 連携時に対応する型早見表

Unity アプリのコード書いてた頃、iOS API や Android NDK を触る可能性があって調べた知識を供養します。

確かこんな感じだった気がする
詳しくは Csharp marshaling などで検索

blittable 型早見表

C#	C(++)	Win32API
byte	unsigned char	BYTE
sbyte	signed char	INT8
short	int16_t1	INT16
ushort	uint16_t1	WORD
int	int32_t1	INT32
uint	uint32_t1	DWORD
long	int64_t1	INT64
ulong	uint64_t1	QWORD
nint	intptr_t1 ポインター	INT_PTR LONG_PTR2 ハンドル
nuint	uintptr_t1 ポインター	UINT_PTR ULONG_PTR2 ハンドル
float	float32_t3	FLOAT
double	float64_t3	(なし?)
ref T (プリミティブ blittable 型の参照渡し)	T *	T *
T[] (プリミティブ blittable 型の1次元配列)	T[] T *	T[] T *

この他、ある構造体のメンバー変数がすべて blittable な値型なら、その構造体もまた blittable です。

blittable じゃないけど知っておくと便利な型

これらの型はマーシャリングの負荷が小さいらしいです。

C#	C(++)	Win32API
[MarshalAs(UnmanagedType.LPWSTR)] string	const char16_t *	LPCWSTR
[MarshalAs(UnmanagedType.LPWSTR)] System.Text.StringBuilder	char16_t *	LPWSTR
[MarshalAs(UnmanagedType.Bool)] bool	不明 (Widows 以外あてにならない)	BOOL
[MarshalAs(UnmanagedType.I1)] bool	Objective-C における BOOL	BOOLEAN

blittableっぽいけど使うべきでない型

C言語の int, long

具体的なサイズがほとんど定義されてない (仮にうまく動いても単なる偶然) ので、C言語側のコードで int 型を使うのは非推奨です。

long は Windows ではビット長に関係なく 32bit ですが他のOSだとそうじゃなかったりするのであまりポータブルじゃないです。

C言語の float, double

それぞれでサイズが同じでも表現規定が違うため、互換性が保証されていません。

• C#「IEEE 754 でよろ」
• C「具体的な内部表現は処理系依存」

C# の char

C# の char は Win32API の WCHAR と同じなんじゃないかと思ったのですが、なんだか複雑な事情があるみたいで簡単にはマーシャリングできないようです。
実際に試したらうまくいかなかった記憶があるのですが……あれはいつの話だったかなぁ?

参考

• 「wchar_tは何ビット？ワイド文字の取扱いメモ」(https://qiita.com/everylittle/items/25d5f407f51f5e515d29) (2024年6月10日閲覧)

1. stdint.h をインクルードする必要があります。(C++では cstdint を使います。) ↩ ↩² ↩³ ↩⁴ ↩⁵ ↩⁶ ↩⁷ ↩⁸

2. 16ビット以前の時代に LONG だった変数をポインターと同じ長さで再定義したときの名残 (ChatGPT談)。どうやら新規コードで LONG_PTR と ULONG_PTR は非推奨のようです。 ↩ ↩²

3. stdfloat をインクルードする必要があります。(C++専用) ↩ ↩²