はじめに
UMLの基礎からしっかりと学び直し、プロジェクトで役立つ形にアウトプットしていきたいと考えました。
自分自身の理解を深めるとともに、同じような課題を感じている方々の一助となれば嬉しいです。
詳しいモチベーションはこちらの記事をご参照ください。
これまではユースケース図・ユースケース記述に関してまとめました。
今回は、ミスユースケース図に関してまとめていきます。
ミスユースケース図
概要
ミスユースケース図はユースケース図を拡張した図です。
システムの振る舞い(=システムがどのような機能を提供するのか)を表すと共に、意図しない振る舞いや望ましくない事象も表すときに使用します。
例:ATM
このミスユースケース図は、ある銀行のATMシステムの以下の振る舞いを表しています。
- 顧客は、自身の口座に対して引き出し・預け入れ・送金をすることができる
- 銀行は、ATMの登録・任意の口座への預け入れができる
- 引き出し・預け入れ・送金は、システム障害により失敗する可能性がある
- 攻撃者により、不正引き出しをされる可能性がある
- 不正引き出し・システム障害の対策として、セキュリティ対策を実施する
構成要素
※システム境界・ユースケース・アクターに関しては、ユースケース図の記事でまとめているので省略します。
ミスユースケース
例にあげた、不正引き出し・システム障害がミスユースケースにあたります。
threaten
の関係線を用いて表されます。
システムの誤った使用方法、意図しない動作、セキュリティ上の脅威などを表します。
システムにとって望ましくない事象を表し、リスクを特定するために使用します。
緩和ユースケース
例にあげた、セキュリティ対策が緩和ユースケースにあたります。
mitigate
の関係線を用いて表されます。
ミスユースケースによる影響や被害を軽減または防止するための対策を表します。
1つの緩和ユースケースが複数のミスユースケースを緩和する場合もあります。
さいごに
今回はミスユースケース図に関してまとめました。
ユースケース図を書いた後、ミスユースケース図を書くことで適切な対策が取れるようになると感じました。