webpackerを導入したRailsアプリケーションをHerokuにデプロイした時にyarnのバージョンでエラーが出る問題

Railsにwebpackerが導入されてJavaScriptの資産を用いたフロントエンドの開発が行いやすくなりました。
実際にwebpackerを導入してローカルで動くアプリケーションが出来たので試しにHerokuにデプロイして動作確認しようとしてみたのですが、その際に以下のようなエラーが発生しました。

remote: -----> Installing node-v6.11.1-linux-x64
remote: -----> Installing yarn-0.22.0
remote: -----> Detecting rake tasks
remote: -----> Preparing app for Rails asset pipeline
remote:        Running: rake assets:precompile
remote:        Webpacker requires Yarn >= 0.25.2 and you are using 0.22.0
remote:        Please upgrade Yarn https://yarnpkg.com/lang/en/docs/install/
remote:  !
remote:  !     Precompiling assets failed.
remote:  !
remote:  !     Push rejected, failed to compile Ruby app.
remote:
remote:  !     Push failed

今回はこの問題についての対応方法です。

バージョン

rails: 5.1.0
webpacker: 3.0.1

原因

webpacker3.0.1では0.25.2以上のバージョンのyarnが必要なのですが、Heroku側には0.22.0がインストールされているためエラーが出ているようです。
Heroku側で0.22.0がインストールされてしまう原因は、こちらのコメントにありますが、heroku-buildpack-ruby（Heroku側でRailsアプリをビルドしてくれるツール）でyarnのバージョンがハードコードされているためです(該当コード)。2017年9月19日現在、そのバージョンを上げるPRが上がっています。マージされれば、上記の問題も起こらなくなると思われます。

対応

Heroku公式にありますが、heroku-buildpacksが nodejs -> ruby の順で実行されるようにすればデプロイできました。コマンドだと

$ heroku buildpacks:clear -a (アプリ名) # buildpacks を初期化する
$ heroku buildpacks:add heroku/nodejs -a (アプリ名)
$ heroku buildpacks:add heroku/ruby -a (アプリ名)

になります。これで、heroku-buildpack-nodejs側でyarnがインストールされました（バージョンは0.28.4でした）。
なお、バージョンを指定させたい時にはアプリケーションの package.json に

package.json

"engines": {
  "yarn": ">= 0.25.2"
}

のように書くとheroku-buildpack-nodejs側でバージョンを指定してインストールしてくれるようです。