翻訳にあたって一部省略しています.
翻訳元:No-code Revolution. Why Now?
https://medium.com/fibery/no-code-revolution-why-now-2f2bd914cb05
コードを書かなソフトウェア,「NoCode」 が急成長しているみたいです.素早い導入に,高い市場価値.顧客たちは幸せなようですが,なぜ今 これほどまでにNoCodeが騒がれているのでしょうか?
そして,この技術は20年前にもあったものです.なぜ20年前じゃなくて今なのでしょう?加えて,次の20年間はどうなる?これらはとても興味深い問題です.
私はベンチャーキャピタリストからこの質問「なぜ今 これほどまでにNo Codeが流行っているのか?」という質問を受けましたが,すぐには答えられませんでした.そのあと,2週間ほど考えて答えが出ました.
その質問に答えるためには,最初に歴史を遡らなければいけません.そもそも,ソフトウェア産業の歴史はあまり深くなく,他の業界に比べるとかなり浅い歴史です,ここ60年間ぐらいでしょうか.
最初のソフトウェアは,軍事利用および科学の発展を目的として開発されたものでした.そのあと,1960年ぐらいに初めての商用ソフトウェアが開発されましたが,当時のコンピューターはとてつもなく大きいものであったため,多くの人の手に渡ることはありませんでした.
しかし,1980年ごろに技術的な発展のおかげで小型のコンピューターは急速に広まったので,「商用ソフトウェア」はここ40年間で大きい成長を遂げました.
そもそも,「なぜ今NoCodeなのか?」を理解するためには,コンピューター・インターネットの流れを理解しなければいけません.大きく分けて4つあります.
- マインフレーム・大型汎用コンピューター
- 個人用コンピューター・デスクトップアプリケーション
- インターネット・Webアプリケーション
- モバイル(携帯端末)・インターネットクラウド
この流れをもう少し分かりやすく理解してもらうために,以下の図を書きました.これはコンピューターの持つ”生産ツール”としての1面のみに注目した図なので細かいものは気にしないでね!実際はもっと複雑に,重なり合って変化を起こしているけど単調化したもの.
コンピューターの歴史①|自分たちのソフトウェアを”プログラミング”できる(1960-1980)
スモールトークやSQL, AppleWriterなどの時代です.
コンピューターの最初の時代ですが,この当時は今私たちが手にとっているスマートフォンやデスクトップとは大きく異なったものでした.
1960年代には,ソフトウェアを使うほとんどのユーザーがプログラマーでした!今となっては考えられません.
もしゲームがしたいなら…コードを書けばいいし,もしプログラミング言語が必要であれば…作ればいいのです!コンピューターが必要になれば自分で最初から作る.
そんな時代でした.
この当時にNoCodeはどうだったでしょう?
結論から言うと,多くのソフトウェアを使うユーザーはハッカーだったので誰も必要としませんでした.なければ1からコードを書けばいい.もしそれらを”NoCode”で実行することができたとしても,実行速度が遅くなってしまいます.そんな時代には何もかもが合っていなかったのです.
コンピューターの歴史②|自分のためのソフトウェア(1980-2000)
例えば,マイクロソフトの提供するワードやパワーポイント,他にもフォトショップなどが該当します.
この時代に商業製品としてのソフトウェアが開発され始めました.一つ前の時代にコンピューターを使っていた「ハッカー」たちは『起業家』へと姿を変えて再び世の中の発展に携わりました.ゲームや生産するためのソフトウェア,開発ツールが発展した時期でもあります.
この当時,ほとんどのソフトウェアは一人で使われることを想定して作られたもので,他の人とコラボレーションして共同作業を行うのは不可能でした.もし,いくつかの方法を使ってソフトウェアで共同で仕事を進めようとすると,
(MS Wordで文書を校正しようとした場合)
- まずは文章を書きます.
- そしてをメールで送信.
- 送信した側のソフトウェアが同じバージョンであることを祈り(笑)
- 確認してもらった文章にコメントが追加されて数日後に返ってくる
そんなやりとりを数十回も繰り返して初めてソフトウェアを使って文章を書き上げることができるといものでした.
この当時にNoCodeはどうだったでしょう?
最初に個人向けのNoCode ツールが出現したのがこの時期です,スプレットシート,CAD(モデリングのためのソフトウェア)がリリースされた結果,人々はこれらのツールに熱狂しました.
この時期に出現した様々な「NoCode(ともいえる)」ツールは大人気でしたが,それらを使うためにはスキルが必要でした.(翻訳者付け加え:”技術を使うための技術”が必要になったのです.近くの書店に行ってみてください,所狭しと「Wordの使い方」などの本が積まれているのが分かるでしょう笑)
中級者たちのスキルを上げて使いこなせるようにする取り組みはある程度成功しましたが,ハッカー世代は自分の作った会社で忙しく,新しい世代の人たちはゲームに夢中でした.
それでも,コードなしのソフトウェアはある程度成功したと考えられます,しかし,この後に来る第3期の波「インターネット」が発明されたことで大きく変化していきます.
コンピューターの歴史③|インターネットによる共同作業の誕生(2000-2020)
インターネットは”すべて”を変えました.インターネットは共同作業において力を発揮しました.それは,一緒に文章を書けること.ソフトウェアの画面をデザインできること.
ほとんどのソフトウェアはインストールしなけらばならないデスクトップアプリから,Webへと移り変わりました.
もし,これがなければ「私のパソコンにスプレットシートがインストールされてないからそのファイルは編集できない.」と言われていたのかもしれません!笑
最後までデスクトップアプリとして残っていたのは,「デザイン」「プログラミング」,「ゲーム」です.これらは間もなくWebで実行できるものになるでしょう.
例えば, PhotoshopはFigmaに負けていたりなど.WebベースであるIDEは今は非力ですが,これもすぐに改善されるでしょう.
「デスクトップアプリはもうすでに死んでいる」こう言っても差し支えないでしょう.もう,何が入っているのか分からない危険なファイルをダウンロードして原因を追求する時代ではないのです!いくつかのゲームを除いては…
この当時にNoCodeはどうだったでしょう?
結論からいうと,この時期に大きな変化はありませんでした.しかし,次はこの時代だということが次の章で明らかになるでしょう.
コンピューターの歴史③|インターネットによる共同作業の誕生(2015-2035)
AirtableやNotion,Bubbleの他にもZapierなど.少し広く見るとShopifyもです.
Web開発者はこの時を待っていました,ほとんど全てのデスクトップアプリケーションはWebに移植され,どんなディバイスからでもアクセスすることができます.代表的な例を見ていきましょう.
- Microsoft Excel → Google Sheets → Airtable?
- Microsoft Word → Google Docs → Coda?
- Notepad → Dreamweaver → Webflow?
- SQL & Programming → Microsoft Access → Retool?
- Microsoft Project → JIRA → ?
現在,コードを書かないツール「NoCode」の波が来ています.なぜ今なのでしょうか?3つの要因を考えてみました.
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無限に進歩していく未来に対応するソフトウェアは事実上作ることができない. そのために問題に対してのソフトウェアを作ることは困難になります.世の中に起きる全ての問題に対処できるようになるものなんてキリがありません.ドメインの知識・コードの知識なしに問題を解決しなければいけなく,より短い時間でスタートできるもの.より早いフィードバックを求めています.
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既存の解決策を一般的な層に適用し,より抽象的な概念を扱うのに十分なレベルに達しました.”一般的なUI”という概念が浸透し,もはや「作り出すもの」ではなく,『最適なものを”選択し続ける”もの』になりました.
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私たちはインターネットの発達によって,課題定義から仲間集めなど,様々な物事を共同で・チームで行うことが可能になりました.これらは一つのメーカーが問題を解決するソフトウェアを作成するよりも簡単で,誰もが身の回りの問題を解決するようになれるのです.
今までの結論をまとめると,Webは私たちの可能性を拡張するものでした.同時に複数の人と作業を行えることによって,フィードバックを受けjるじかんを短縮し,高速で何回も試すことが可能になりました.
分かりやすいように具体例を挙げると,マーケティングのみの担当者だったとしてもWebサイトさえ制作できれば様々なアイディアを試すことができます.
もし,中小企業のメンバーのうち一人がNoCodeを使って自動化することができれば,その会社全体としてより本質的なことに時間を割けるようになるでしょう.
##数週間,NoCodeサービスを触って翻訳をしての後日談(筆者)
この”NoCode革命”とも言われるものによって,多くのビジネスは混乱に陥るでしょう.ほとんど全ての「手段」が民主化された今,(コーディングすらも課題を解決するための手段)『目的』に対して挑戦できるのは起業家しかいません.
今までのプロダクト作成といえば,50〜300万円ほどのお金をかけて,そして3〜6ヶ月の時間をかけて開発していました.以前はソフトウェア会社に発注してシステムを作ってもらっていましたが,これらは時間も・お金もかかるもので今の時代では最適解ではないのでしょうか?
そこで私は,そんな問題を解決するべく『NoCodeを使って最速でPMFを目指す代理店』を考えています.数週間でプロタイプを作り,数ヶ月で検証する.もう今までの仮説検証とはおさらばです.起業家とともに帆走するために,
NoCodeの悪いところってプロダクト自体は誰でも作れるようなものしか作れないことだけども、ビジネス面で優位性あればあまり問題じゃないし、新規事業やるにしてもPMとUXできる人間が1人いたらある程度グロースしてから事業化したらよくね?
— たかーぎ(高木俊輔) (@takagi_1129) January 10, 2020
株式会社たかぎドットコム
— たかーぎ(高木俊輔) (@takagi_1129) January 6, 2020
主に新規事業や起業したての人たちと一緒に、最低の要件だけを満たすMVPsを作ります。ペインの洗い出しや要件定義、アーキテクチャの設計から実装までを行います!お値段は時給2,000円からです!ご相談ください( ᵒ̴̶̷̥́ ·̫ ᵒ̴̶̷̣̥̀ )
- エグゼティブ向けのコーチング
- 課題の根本を再確認した後の要件定義
- 新規事業のためのUXリサーチ
- 本当に課題を解決できるか?を確認するユーザーインタビュー
- 画面の設計やアーキテクチャの設計
を私たちが提供できるスキルとして,「手段」が溢れる世界に『目的』を達成したい起業家を応援したいと思っています.
もし,ともに帆走したい起業家がいればぜひ連絡をください!私の詳細のプロフィールはこちらから確認できます!