はじめに
一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が2025年に開催した「Generative AI Test」を第1回目を受験し、無事合格することができました。
本記事では、実際の受験体験を基に、どのような学習をしたか、感想をざっくり記載していきたいと思います。
※なお、規約上、具体的な試験問題の内容については記載しておりません。
なお、2025/06/24時点で「Generative AI Test」は現在リニューアルを検討しているため、次回開催は未定とのことです。
Generative AI Testとは
Generative AI Testとは、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施する、生成AIに特化した知識や活用リテラシーの確認の為のミニテストです。
G検定との違い
項目 | G検定 | Generative AI Test |
---|---|---|
問題数 | 160問程度 | 20問 |
試験時間 | 120分 | 20分 |
出題形式 | 多肢選択式 | 択一式/多肢選択式 + 記述式 |
難易度 | 幅広い分野を浅く | 生成AIに特化 |
形態 | 資格 | ミニテスト |
対象読者
この記事は以下のような方を対象としています:
- 生成AIを業務で活用している方
- LLMを使ったアプリケーション開発に携わっている方
- G検定を受験済みの方
- Generative AI Testの受験を検討している方
- ChatGPT、Claude、Geminiなどを日常的に使用している方
筆者の背景
受験時点での私の状況を整理しておきます:
- 職業: ソフトウェアエンジニア
- 生成AI使用歴: 日常的にClaude、ChatGPTを活用
- 開発経験: LLMを活用したアプリケーションの開発経験あり(モデル自体の開発経験なし)
- 関連資格: 過去にG検定を合格済み
受験手順
公式ページにも書いてありますが、ここでもざっくり振り返り。
申し込みについて
- 受験料: 2,200円(税込)
- 申し込み方法: 公式サイトから
1. 事前準備(受験日前)
-
受験環境の確認
- インターネット接続の安定性テスト
- 使用ブラウザでの動作確認
- 静かな受験場所の確保
2. 受験当日の流れ
-
受験開始前
- 受験環境の最終チェック
- 学習メモを手元に用意
- 記述式もある関係上1問1分未満で回答する必要があるため、あまり見る時間はないけど一応用意しておいた
-
受験開始
- 事前にメールで案内されているJDLAの試験サイト上で実施
- 当日の10:00~23:59の間であれば好きな時間に受験開始できるので焦らなくてもOK
学習方法と使用教材
正直そこまで学習には時間をかけていません。合計しても10時間いかないかも。
G検定で既に基礎は押さえており、普段から生成AIを扱っていたのが大きいのかなと思います。
とはいえ全く勉強しなかったわけではないので書きます。
1. 公式教材の活用
現状公式から本Test用の教本とかは出版されていませんが、サイトに情報はあります。
JDLA公式例題の徹底分析
全問理解するまで繰り返し解きました。
学習のポイント:
- 出題形式の把握(選択式、記述式、多肢選択式の混合)
- 問題のレベル感と出題傾向の理解
- 時間配分の目安を掴む
公式シラバスの詳細確認
G検定のどこらへんとかぶっているんだろうなというぐらいで確認しました。
2. 補完的な学習教材
個人作成の問題集
個人で問題集を作っている方がおり、活用させていただきました。
私は、練習がてら数十問解いてみた感じです。
活用方法:
- 実際の問題に近い形式での演習
- 理解度の確認
G検定学習時のメモの活用
見直しポイント:
- 生成AI関連の技術用語の定義
- 大規模言語モデルの種類と特徴
- 公式シラバスから関係ありそうなところを復習
躓きやすいポイントと解決策
1. 時間不足問題
問題: 記述式問題にかける時間が足りなくなる
解決策:
・択一式/多肢選択式は素早く解答(1分未満/問)
全20問を20分かつ記述式1問があるので、選択式に1分もかけてられない。
・記述式問題については何を聞かれていて、回答として最低限何を記述すれば良いのかをちゃんと把握する
余計なことまで記述しようとしていると時間が全然足りない
2. 専門用語の混同
問題: 似たような技術用語の定義が曖昧
解決策:
・似たような用語、手法はどこかに整理して説明できるようにしておく。
今回のシラバスの範囲でいうと例えば以下など
・モデルの学習方法の違い
・プロンプトエンジニアリングの具体的手法を整理
まとめ
受験後の感想
特長としては以下のように感じた。
- 気軽さ: 20問という問題数で、ミニテストとしての位置づけなので気軽
- 実用性: 生成AIサービス開発者が知っておくべき内容を適切にカバー
- 理解重視: 単純な暗記ではなく、理解を問う問題構成
- 時間管理: G検定よりは余裕がある印象だが、記述式に注意
- 親切さ:問題数が少ないこともあってか、合否結果確認ページでは、問いに対する解説もありました。なので、あの問いへの回答合ってたのかなぁというもやっとがない
個人的に受験をおすすめする方
- 生成AIを業務で活用している開発者
- LLMアプリケーションの設計・開発に携わる方
個人的に今後期待すること
- 問題数を増やした資格版の登場
- より実践的な内容への発展
- 継続的な開催の実現
現状次回の開催は未定とのことですが、もし開催されたならばご興味ある方は受験を検討してみては。
私もリニューアル次第ではもう1回受けようかなと思っています。