Dataverse (Power Platform) 仮想テーブルまとめ
仮想テーブルとは何か?
- Dataverse で外部データソースのデータを「仮想的に」扱うテーブル。
- 実データ は Dataverse 内に保存されず、リアルタイム で外部ソースから取得。
- 仮想テーブルを介してPower Apps や Power Automate、Power BI などから Dataverse のテーブルと同じように利用可能。
仮想テーブルの制約や注意点
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1テーブルにつき1データソース(1対1)
- 1つの仮想テーブルで複数の外部データソースを扱うことは 不可能 。
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読み取り専用になる場合がある
- 書き込み(Create/Update/Delete)が必要な場合、外部データソースやプロバイダーの設定次第。
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外部データソースのパフォーマンスに依存
- ネットワーク遅延や外部システムの応答速度がアプリの表示・操作に影響を与える。
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スキーマのマッピングが必須
- Dataverse の列と外部データソースの列を対応付ける必要がある。
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ライセンスの考慮
- Dataverse の利用や仮想テーブルの活用には適切なライセンスが必要。
仮想テーブルの用途や使用することによるメリット
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リアルタイムで外部システムのデータを参照
- データを重複保存しないため、最新状態を常に取得可能。
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Dataverse を中心としたシステム連携
- Azure SQL、SharePoint、OData など、さまざまな外部ソースを統合可能。
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ストレージコスト削減
- Dataverse 内に実データを保存しないため、追加のストレージコストを回避可能。
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管理性向上
- Dataverse のセキュリティモデルやビジネスプロセスを活用しつつ、外部データへアクセス可能。
Power Appsのモデル駆動アプリおよびキャンバスアプリで複数の仮想テーブルを使うことは可能か
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可能 。
- モデル駆動アプリ・キャンバスアプリともに複数の仮想テーブルを同時に利用可能。
- ただし、それぞれの外部データソースごとに 別の仮想テーブル を作成する必要がある。
- アプリの設計が複雑になる可能性があるので注意が必要。
1環境=1Dataverse
- 1つの環境には 1つの Dataverse が紐付く。
- 1Dataverse の中には 複数のテーブル を作成できるが、「複数のDataverse」 と 「複数のテーブル」 は意味が違う。
「複数のDataverse」とは
- 複数の環境をまたぐ ことを指し、それぞれの環境に別々の Dataverse が存在する。
- 2つ以上の環境にまたがってデータを扱う必要がある場合は、仮想テーブルを使う・データを同期 するなど、別の方法が必要。
Power Appsのモデル駆動アプリおよびキャンバスアプリで複数のDataverse(実データを持った)を使うことは可能か
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基本的には 1つの環境(Dataverse)が前提 。
- モデル駆動アプリは1つの Dataverse 環境を基盤として構築される。
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キャンバスアプリの場合は複数環境をコネクタとして追加できる
- 複数の Dataverse(=複数環境)を 別々のコネクタ として接続可能。
- ただし、セキュリティやライセンス、アクセス管理が複雑になるかも。
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データの統合が必要な場合
- Power Automate や Azure Data Factory などで、Dataverse 間のデータを定期的に移行・同期。
- 1つの環境内に取り込んでから活用するなどの工夫が必要になるかも。