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スタンバイAdvent Calendar 2022

Day 7

sample weightを使ってcalibrationを行う

Last updated at Posted at 2022-12-06

概要

広告のCTR予測において、不均衡データはundersamplingして学習するのが一般的です。
ただし、順序ではなく確率値そのものを正しく予測したいケースで、undersamplingをすると正例負例比率が実際と異なり、calibrationがズレてしまいます。

そこで、モデルが出力する予測値(=以降predictCTRと表記)を実際のCTRに近づけるため、
モデル学習を行う際に学習データと一緒にsample_weightを渡すことでcalibrationを行っていきたいと思います。

sample weightの実装

XGBoostの学習・検証データは下記のようにdmatrix変換をしますが、

dtrain = xgb.DMatrix(train_x, label=train_y)
dvalid = xgb.DMatrix(valid_x, label=valid_y)

dmatrix変換時にsample weight配列を渡すことができます。

dtrain = xgb.DMatrix(train_x, label=train_y, weight=train['weight'])
dvalid = xgb.DMatrix(valid_x, label=valid_y, weight=valid['weight'])

実装はこれだけです。

weightの設定値については要望があれば別途説明したいと思います。
基本的には、ラベル0,1の比率に合わせて設定をしていきます。

calibration実施前

  • sample weightを渡さず、モデル学習をした場合

具体的なCTR値は伏せさせていただいています。
calibration curveでは、斜めに伸びる点線(=45度線)に近いほどcalibrationができていることが確認できます。

calbration curveをプロットしてみると、明らかに45度線から外れて下に張り付いています。
calibration curveの横軸はpredictCTR, 縦軸は実際のCTRです。
つまり、この図からわかることは、predictCTRが実際のCTRよりも大きく上振れてしまっているということです。

calibration curve

calibration実施後

  • sample weightを渡して、モデル学習をした場合

先程のcalibrationなしの状態と比べると45度線に沿ってプロットされていることがわかるかと思います。
ヒストグラムも合わせて確認すると、calibrationが改善されていることが確認できました。

calibration curve2

後書き

今回はsample weightを使ったcalibrationを試してみました。

calibrationの結果、CTR予測モデルの精度が実際に上がるのかについては検証中です。

引き続きcalibration周りの研究を進めるため、進展があれば追記していきたいと思います。

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