目的
スクラムマスターのすることを理解する
ゴール
スクラムマスターのすることを理解する
アジェンダ
- スクラムチームとは
- スクラムマスターとは
- 上記実施のためにスクラムマスターに必要な考え方
- 組織論としてのスクラム
- スクラムを支える技術
- まとめ
スクラムチームとは
スクラムチームは機能横断型で、各スプリントで価値を生み出すために必要なすべてのスキル
を備えている。また、自己管理型であり、誰が何を、いつ、どのように行うかをスクラムチー
ム内で決定する。
スクラムチームは、ステークホルダーとのコラボレーション、検証、保守、運用、実験、研究
開発など、プロダクトに関して必要となり得るすべての活動に責任を持つ。スクラムチームは、
自分たちで作業を管理できるように組織によって構成され、その権限が与えられている。持続
可能なペースでスプリントの作業を行うことにより、スクラムチームの集中と一貫性が向上す
る。
スクラムガイド2020より
超訳
->
- 個々が独立して、調整など含めタスクを遂行する横断的な能力が存在する。
- チームとしてのタスクのため属人化しておらず、チームとして業務を遂行できる能力がある。
- チームメンバーがいなくなったとしてもタスクを実施できる状態を維持できるような状態。
2. スクラムマスターとは
スクラムマスターは、スクラムガイドで定義されたスクラムを確立させることの結果に責任を持つ。スクラムマスターは、スクラムチームと組織において、スクラムの理論とプラクティスを全員に理解してもらえるよう支援することで、その責任を果たす。
スクラムマスターは、さまざまな形でスクラムチームを支援する。
- 自己管理型で機能横断型のチームメンバーをコーチする。
- スクラムチームが完成の定義を満たす価値の高いインクリメントの作成に集中できるよう支援する。
- スクラムチームの進捗を妨げる障害物を排除するように働きかける。
- すべてのスクラムイベントが開催され、ポジティブで生産的であり、タイムボックスの制限が守られるようにする。
スクラムマスターは、さまざまな形でプロダクトオーナーを支援する。 - 効果的なプロダクトゴールの定義とプロダクトバックログ管理の方法を探すことを支援する。
- 明確で簡潔なプロダクトバックログアイテムの必要性についてスクラムチームに理解してもらう。
- 複雑な環境での経験的なプロダクト計画の策定を支援する。
- 必要に応じてステークホルダーとのコラボレーションを促進する。
スクラムマスターは、さまざまな形で組織を支援する。 - 組織へのスクラムの導入を指導・トレーニング・コーチする。
- 組織においてスクラムの実施方法を計画・助言する。
- 複雑な作業に対する経験的アプローチを社員やステークホルダーに理解・実施してもらう。
- ステークホルダーとスクラムチームの間の障壁を取り除く。
スクラムガイド2020 より
上記超訳のような状態にすることがスクラムマスターのミッション
- 自己管理化、機能横断的な開発チームにすること
- チームの生産性を高めるような変化を促す。
- 未熟なスクラムチームのスクラムイベントのファシリテートすること
- 開発チームの進捗を妨げるものを排除することの促進
- チーム、組織に変化を促すこと
3. 上記実施のためにスクラムマスターに必要な考え方
- ティーチング
- ファシリテーション
- コーチング
- 傾聴
- サーヴァントリーダーシップ
- 観察力
- etc
ティーチング
概要
講師が生徒に対して答えを教えるような指導方法をティーチングといいます
スクラムの中でのティーチング
スクラムに関して講師となり教えることを期待されます。
ファシリテーション
※それぞれが本になるくらいの内容なので浅く説明します。
概要
ファシリテーションは、会議等の場で、発言や参加を促したり、話の流れを整理したり、参加者の認識の一致を確認したりすること
スクラムの中でのファシリテーション
チームで進めるスクラムの中でチームの中での議論などが往々にして起きます。
その議論のファシリテーションを行い、活発になるように促しチームとして納得感のある結論を導き出す必要がありファシリテーションの能力が必要になります。
コーチング
※それぞれが本になるくらいの内容なので浅く説明します。
概要
ティーチングとコーチングはまったくの別物で
- 会話などを通じて相手に本質的な変化を促すという手法。
になります。
ざっくり説明
- ティーチング:こうやれって手とり足取り教える。少年野球の世界
- コーチング: なんでだめなのかどうしたらいいのか自分で気づくように導く。青学の陸上監督原さんとかがしている振り返りノートを書かせるようなもの
スクラムの中でのコーチング
コーチングは本人たち自身に気づかせるという観点で導くので本人達の納得感が高く、自律性が養われる
スクラムはスクラムチーム一人ひとりに変化を促し自律的に動いてもらう組織のため相手自身に変化をもたらさないとスクラムマスターとは言えないと感じています。
会話の中で本人たちにきづかせるための質問をしたり、気づかせてあげる。
コーチングの中では経験を大切にする。本人が気づき、行動することで本人の納得感、理解が高く、それこそが本人が変化したといえる。
スクラムに関してはティーチング。それ以外のチームメンバーのマインドに関してはコーチングが必要になります。
傾聴
※それぞれが本になるくらいの内容なので浅く説明します。
概要
傾聴とは相手の話したいことに対して深く丁寧に耳を傾け、相手に肯定的な関心を寄せ内容の真意をはっきりとさせながら、共感的理解を示すコミュニケーションの技法です。
スクラムの中での傾聴
コーチングをする上で必要になるのはチームメンバーなどとの信頼関係。
自分の話を聞いてもらうために相手の話に耳を傾ける、傾聴するという能力が必要だったりします。
(心理学で言う返報性の原理という)
サーヴァントリーダーシップ
※それぞれが本になるくらいの内容なので浅く説明します。
概要
元来リーダーとは英語訳の通り(Leader :率いる人)だったがチームの人が増えるにあたり、すべてに指示を出して動いてもらうという働き方が難しくなった。その中で生まれたのがサーヴァントリーダーシップ(直訳:召使いリーダー)である。
動いてもらうのはチームメンバーであり、メンバーの自主性を大切にするという考え方
スクラムの中でのサーヴァントリーダーシップ
変化してもらうのはチームメンバーであり、チームである。
自律的な組織を作るのに必要な能力になる。
マイクロマネージメントではなくマクロマネージメントにする
観察力
スクラムの中での観察力
チームを観察し、チームの現状を分析してそれに対するアクションを行っていくという能力が必要
またチームの無駄の排除なども観察をしていき対応する
よくある勘違い
- スクラムマスターは優れた技術者でなければいけない->✗
- スクラムマスターはビジネスをものすごく理解していないといけない->✗
- スクラムマスターはプロジェクトマネージャでなければいけない->✗
上記はあると良いものではあるが
必ずしも必要かといわれたらそうではない。求められているものが異なる。
まとめ
- SMはチーム作りのエキスパートであり、技術者ではなくても良い。 と思う
- ただしXPなどの知識があることでペアプロなどのコーチをすることができたりすることの幅は広がると思われる。
引用