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iPadOSのタブバーとサイドバーを最大限に活用する方法

Last updated at Posted at 2024-08-26

この記事は、AppleのWWDC 2024セッション「Elevate your tab and sidebar experience in iPadOS」を元に、iPadOS 18におけるタブバーとサイドバーの機能強化について詳細に解説します。これらの新機能は、アプリのユーザー体験を向上させ、コンテンツの視認性と操作性を高めるために役立ちます。

タブバーの進化

タブバーの位置変更と新しいデザイン

iPadOS 18では、タブバーの位置が画面下部から上部に移動され、コンテンツの上に浮かぶ形で表示されるようになりました。このコンパクトなデザインにより、アプリのコンテンツ領域が拡大し、ユーザーはより多くの情報にアクセスできるようになりました。また、タブバーがナビゲーションバーと同じセーフエリア内に配置されることで、操作性が向上しています。

無制限のタブサポート

新しいタブバーは、無制限のタブをサポートしています。画面に収まりきらないタブは、自動的に折りたたまれてスクロールできるようになります。とはいえ、ユーザーが一目で認識できる範囲にタブの数を抑えることが推奨されます。

タブの統一と最適化

タブは、iPhoneとiPad間で統一されたデザインが求められます。これにより、ユーザーはデバイスを問わず、シームレスにアプリを操作することができます。また、タブの数を増やしすぎると、ユーザーが必要な情報を見つけにくくなるため、重要な部分のみを表示するようにしましょう。

サイドバーの機能強化

サイドバーの新しい表示オプション

iPadOS 18では、サイドバーも大幅に進化しました。新しいオプションとして、タブバーをサイドバーとして表示することが可能になり、アプリのナビゲーションがさらに柔軟になります。これにより、ユーザーはサイドバーとタブバーを組み合わせて、より詳細で深いナビゲーションを実現できます。

サイドバーの階層構造とカスタマイズ

新しいサイドバーは、UITabUITabGroupクラスを使用して、階層的に構造化することが可能です。この階層構造を使用することで、サイドバー内にセクションを作成し、それぞれのセクションに複数のタブを含めることができます。さらに、ユーザーはこれらのタブをカスタマイズでき、表示・非表示の切り替えや並べ替えが可能です。

タブバーとサイドバーの統合

ナビゲーションのベストプラクティス

タブバーとサイドバーの統合は、特に詳細な階層構造を持つコンテンツ重視のアプリに最適です。タブバーには、アプリのトップレベルのセクションを表示し、サイドバーにはより多くのセクションを表示できます。この統合により、ユーザーはアプリの主要部分に迅速にアクセスでき、同時にアプリの全体像を把握することができます。

タブとサイドバーのカスタマイズ

新しいタブバーとサイドバーは、ユーザーが自分のニーズに合わせてカスタマイズできる機能を提供します。例えば、サイドバー内で項目を非表示にしたり、並べ替えたりすることが可能です。また、タブバーでもドラッグ&ドロップでタブを追加・削除することができ、個々のユーザーに最適な操作環境を提供します。

カスタマイズ機能の強化

タブとサイドバーの柔軟な配置

新しいUITab APIを使用することで、タブバーとサイドバーの表示方法を柔軟に設定できます。例えば、UITabBarControllermodeプロパティを設定することで、サイドバーを表示したり、タブバーとして表示したりすることができます。また、サイドバーに配置するアイテムをカスタマイズし、ユーザーが自由に操作できるようにすることも可能です。

他のプラットフォームでの対応

iPadOS 18で導入されたタブバーとサイドバーの新機能は、他のAppleプラットフォームでもサポートされています。例えば、Mac CatalystではUITabBarControllermodeプロパティを使用して、タブバーやサイドバーの表示方法を選択できます。また、visionOSやtvOSでもこれらの新機能が利用可能であり、マルチプラットフォーム対応のアプリ構築が容易になります。

変更点一覧

以下は、iPadOS 18で導入されたタブバーとサイドバーの機能強化に関する、以前(iPadOS 17以前)と今回(iPadOS 18)の比較表です。

機能/項目 iPadOS 17以前 iPadOS 18
タブバーの位置 画面下部 画面上部(コンパクトな外観)
タブバーとナビゲーションバーの配置 別々に配置 同じセーフエリア内に配置
スペースの使用 縦方向および横方向に未使用のスペースが多い 無駄なスペースを削減し、コンテンツ表示領域を拡大
ツールバー項目の表示 固定表示 スペース不足時にオーバーフローに自動移動
サイドバーのナビゲーション Split Viewを使用し、アウトラインビューを先頭に表示 タブバーをサイドバーとして表示可能
タブの統一性 デバイス間での統一性が必須ではなかった iPhoneとiPad間での統一性が求められる
タブの数 制限あり(表示できるタブの数が限られている) 選択肢が多すぎないように注意が必要
カスタマイズ機能 限定的なカスタマイズ機能 タブやサイドバーの表示・非表示、並べ替えが可能
固定タブ、オプションタブ、ピン留めタブ 対応なし 3つのセクション(固定、オプション、ピン留め)が導入
他のプラットフォームでの対応 限定的な対応 iOS、macOS、tvOS、visionOSでのサポート
ドラッグ&ドロップ機能 一部対応 タブやサイドバーのカスタマイズに対応
セクションの表示 シンプルなセクション表示 サイドバーとタブバーに階層構造を持たせて表示
サイドバーのアニメーション 対応なし サイドバーが非表示になる際のアニメーションが追加

この表は、iPadOS 18での新しいタブバーとサイドバーの特徴と、従来のiPadOSバージョンにおける対応を対比したものです。新しい機能や改善点がどのようにユーザー体験を向上させるかを一目で確認できます。

まとめ

iPadOS 18でのタブバーとサイドバーのアップデートにより、アプリのナビゲーションが大幅に強化されました。これらの機能を活用して、ユーザーにとって使いやすく、パーソナライズされた体験を提供しましょう。詳細な実装例やさらに深い情報については、Appleの公式ドキュメント「Elevate your tab and sidebar experience in iPadOS」を参照してください。

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