ARCoreのStreetscapeGeometry APとGeosptatialAPIを試した感想について書いていきます。
Geospatial APIとは
GoogleがGoogle I/O 2022で発表したVPS(Visual Positioning Service/System)です。VPSは、カメラ映像とスキャン済みの空間情報を照合して、仮想と現実の空間を位置合わせする技術です。
詳細はこちら
- ARCore Geospatial APIとPLATEAUを使って建物に3D都市モデルのワイヤーフレームを重ねてみた
- ARISE Hackathon with ARCore Geospatial APIに参加した
Geospatial APIを使うと、こんなものが作れます。
Streetscape Geometry APIとは
- Streetscape Geometry APIを使用すると、ユーザーの周りの建物のジオメトリを取得できます。
- 2023年公開。
- 半径100メートル以内に3Dメッシュを取得できます。
- Streetscape Geometry API は Android と iOS で利用できます。
StreetscapeGeometry APIの動作例
StreetscapeGeometry APIを使うとこんなものが作れます。
同じように見えるけど何が違うのか?
Geospatial API
- VPSなので、正確な現在位置の情報を取得することだけができる。
- 建築物や地形のジオメトリを出現させる場合は、別サービスが提供する建築モデル(国土交通省のPLATEAUなど)と組み合わせる必要がある。
- 建築モデルは位置合わせをして出現させる必要がある。とてもめんどくさい。
- LOD1やLOD2の建築モデルを個別にダウンロードして、位置合わせなどをする必要がある。
Streetscape Geometry API
- 正確な現在位置を取得し、さらに建築モデルと地形モデルを選択して取得できる。
- APIだけで、半径100mの建築物や地形モデルをバックグラウンドで自動取得できる。
- LOD 2 (一部LOD1)の忠実度の高い屋根形状を反映したジオメトリが取れる。
まとめ
Streetscape Geometry APIを使うことで、現実建築物の上にさまざまな演出を加えることができます。とても便利なので使っていきましょう。
この記事を読んで、Streetscape Geometryについて気になった方は、ARCore Streetscape Geometry APIを簡単に呼び出せるパッケージライブラリを公開したので使ってみてください。
tichise/streetscape-geometry: A library for calling the ARCore Streetscape Geometry API.